意見書第1号

意見書第1号

      平城遷都1300年記念事業の推進に関する意見書

 西暦2010年、日本で初めての大規模な国際首都である平城京が誕生してから1300年という記念すべき年を迎える。
 この2010年に、平城京誕生の地である奈良県を中心に「歴史文化との対話と交流」をテーマとして開催される平城遷都1300年記念事業は、日本の歴史文化を国内外に発信するとともに、国際平和に向けた文化の多様性への理解や認識を国際社会に呼びかける機会となるものであり、文化による国際協力の魁となる取り組みである。
 さらに、この平城遷都1300年記念事業の実施は、世界遺産や文化財の集積地である関西全体の魅力を余すことなく国の内外に情報発信し、政府が進める「観光立国行動計画」の推進に大きく寄与するものであり、その文化的、経済的意義は、我が国にとって極めて大きいものとなる。
 よって、国におかれては、この平城遷都1300年記念事業推進のため、次の事項について特段の配慮を図られるよう強く要望する。
1 平城遷都1300年記念事業を、国家的、国民的なプロジェクトとして位置付け、事業への積極的な参画、全面的な協力・支援を行うこと。
2 西暦2010年に向けて「第一次大極殿正殿」復原の早期完成のため、必要な事業費を確保すること。
3 歴史を体験的に学び、文化創造や交流の拠点となるよう、平城宮跡の整備および創造的活用を促進すること。
4 平城遷都1300年記念事業における円滑な交通を確保するため、京奈和自動車道等の幹線道路や、JR奈良駅付近立体交差事業及び周辺街路事業などの整備を促進すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成18年3月24日

     奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
外務大臣
財務大臣
文部科学大臣
経済産業大臣
国土交通大臣
文化庁長官