意見書第16号

意見書第16号

    上下水道事業の推進に関する意見書

 国民が文化的な生活を営むには、上下水道の整備が不可欠である。しかしながら、上下水道の整備は事業規模が大きく、施設整備に多額の投下資本が必要である。建設事業については、国の補助制度及び一般会計からの繰り入れがあるが、それ以外の部分は企業債に頼らざるを得ない現況にある。
 受益者及び地方財政の負担を抑制し、経営の安定化を図るため、長期かつ低利の資金を調達することが最大の課題である。
 本県の企業債残高に占める公庫資金の割合は、水道事業においては約5割、下水道事業においては約4割となっており、公庫資金は本県の上下水道事業にとって大きな役割を果たしている。
 よって、国におかれては、次の事項に特段の配慮をされるよう強く要望する。

1 公営企業金融公庫の財務基盤は、地方自治体のこれまでの利息負担や拠出金を原資 として形成されたものであることから、その全額を新組織に承継し、地方公共団体の 安定的な資金調達に支障が生じないよう図ること。
2 資本費負担の軽減を図るため、上水道高料金対策借換債の資金を確保するとともに、 対象要件、特に借入利率の緩和及び対象企業債を政府債へも拡大されるよう、制度の 充実を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成18年12月13日

         奈 良 県 議 会 

(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
国土交通大臣