意見書第9号
「森林環境税(仮称)」の早期創設を求める意見書
我が国の森林は国土の7割を占め、国土保全、水源のかん養、地球温暖化防止等多面的な機能を有しており、国民全体に様々な恩恵をもたらしている。これらの機能を十全に果たすためには、間伐などの森林整備を着実に実施する必要がある。
森林整備のための財源については、現在、政府において、市町村主体の新たな森林整備を進める財源としての「森林環境税(仮称)」の創設に向けて検討が進められているところであるが、森林整備を進めていくことは、国土保全などの森林の公益的機能の発揮のみならず、山村地域を中心とする雇用・所得の拡大による地方創生にも大きく貢献するものである。
以上のことから、次の事項の実現を強く要請する。
森林の持つ多面的機能の恩恵を広く国民全体が享受していることに鑑み、市町村が継続的に森林の整備・保全に取り組めるよう、安定財源の確保に向けて森林環境税(仮称)を早期に創設すること。その際、税を活用した森林整備等が円滑に進められるよう、市町村の体制の整備だけではなく広域的な森林環境管理体制の構築のために県が役割を発揮できるような仕組みとすること。また、県の超過課税との関係を明確化すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成29年7月3日
奈良県議会
(提出先) 衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
内閣官房長官
財務大臣
総務大臣
農林水産大臣