はじめての万葉集


はじめての万葉集
道(みち)の辺(へ)の 茨(うまら)の末(うれ)に
這(は)ほ豆(まめ)の
からまる君を 別(はか)れか行かむ
丈部鳥(はせつかべのとり)
巻二十四三五二番歌
道のほとりのイバラの先に、はい伸びる豆のつるがからまるようなあなたを、後に置いて私は行くのか。
からまる豆
 二月は節分ですね。奈良県各地の神社やお寺でも豆まきが行われます。
 豆、とくに大豆は古代から貴重なタンパク源として重宝されてきましたが、『万葉集』に豆を詠んだ歌は意外にも一首だけです。
 その一首が右の歌にあたります。天平勝宝(てんぴょうしょうほう)七歳(七五五年)二月に、上総国天羽郡(かみつふさのくにあまはのこおり)(現在の千葉県富津(ふっつ)市の西南部)出身の丈部鳥が防人(さきもり)(海防のために九州におかれた兵。三年交替制で、はじめは東国から派遣され、のちに九州からの徴発となった)として九州へ派遣された際に詠んだ歌です。
 からまりついて離れまいとする「君」と別れて遠地へと赴(おもむ)く辛(つら)さが詠まれています。「君」は、家に残すことになる妻とする説、あるいは『万葉集』で用いられる「君」が男性を指すことが多いことから主君の若君とする説の二つが考えられています。
 「君」は、まるで豆(万葉仮名では「麻米」)のツルが、トゲのある「茨」(万葉仮名では「宇万良」。ノイバラのこと)の枝先に纏(まと)い付くようにからまって離れがたくいる、とあります。ここで「からまる」にかかる序詞(じょことば)のなかに豆が出てくることからわかるように、詠まれているのはツルマメ・ノマメといった類いの豆です。ツルマメは大豆の原種とされる野生の豆といわれるだけあって、大豆に似ています。
 ツルマメもノイバラも野原に自生するので古代から身近にある植物だったことでしょう。『万葉集』の歌に数首しか詠まれていないのは、それだけ身近に、当たり前に存在していたからかもしれませんね。
(本文 万葉文化館 小倉久美子)
万葉ちゃんのつぶやき
宇陀の黒大豆
 宇陀は夏場が比較的涼しく昼夜の温度差が大きいので、味の良い黒大豆が生産されています。天日で自然乾燥を行うためシワのない質の高い豆になります。
 黒豆菓子や煮豆缶詰など、手軽に食べられる加工品も販売され、宇陀の新たな名産品となっています。黒大豆や加工品は宇陀市内の農産物直売所や道の駅などで購入できます。

宇陀産の黒大豆
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