ならびと


ならびと
 
平成29年春に藍綬褒章(らんじゅほうしょう)を受章された植村悦雄さんに「若者の更生」についての思いを伺いました。
植村 悦雄(うえむらよしお)さん
植村 悦雄(うえむらよしお)さん
教誨師
教誨師(きょうかいし)とは
 教誨師とは、矯正施設に収容されている人の矯正教育のため、宗教教誨を行う宗教家です。矯正施設からの要請を受け、各宗教の宗教家が講話や心の交流を行います。
 私は天理教の教誨師として、奈良少年刑務所や奈良少年院などで活動し、若者の更生に携わってきました。昨年度に奈良少年刑務所が閉鎖されるまでは、毎年20回あまりの講話などを行っていました。希望に応じてグループや個人に対して話をすることもあります。また、被収容者の家族が亡くなった時に、その慰霊を行うこともありました。
教誨師になったきっかけ
 父も長年、教誨師をしていました。その父が亡くなった時に、先輩の先生方や奈良少年刑務所の所長から後を継いでほしいと依頼されたことがきっかけでした。長い間、教誨師をしてきた父を間近に見てきたので、役目を受け継ぐことは、自分には荷が重いのではと感じました。しかし、「人の心をたすけるため」と思い、宗派からの推薦を受け、52歳で教誨師となりました。それ以降、73歳となる現在まで教誨師を続けています。
 教誨師になってすぐ、地域の保護司も引き受けることになりました。保護司としても、若者の社会復帰の手助けとなるよう、面接や相談を行っています。
若者と向き合う
 新しく入所してきた時には必ず、人生はこれから先の方が長いこと、生かされている命の大切さ、親の大切さについて話します。すると泣く子が多く、親元を離れて初めて家族のありがたみや命の大切さを感じるのだと思います。
 教誨は、基本的に希望者に対してのみ行っているのですが、中には真剣に話を聞いてくれない子もいます。そんな時は、自分自身の体験談や冗談なども交えながら、彼らと心が通じるよう心がけています。入所してきた時と出所する時では、顔つきがまるで違います。施設での生活を通して反省し、これからの希望をもつことで、やわらかい表情になっているように思います。
 ある日、街を歩いていると、以前に教誨を行った青年から声をかけられたことがありました。私のことを覚えていて、青年の方から声をかけてくれたのはうれしかったです。その後、その青年と何度か会って人生の選択についての相談を受け、アドバイスもしました。そんな時、自分のしてきたことが誰かの助けになっていることを実感し、励みになります。
更生への思い
 どんな人にでも言えることですが、人間はすぐ変われるものではありません。何事も我慢して待つことが大切です。更生を目指す本人はもちろん、家族や周りの人たちが長い時間をかけて取り組むことで、更生がかなうと考えています。
 罪を犯しても「人」であることに変わりはありません。必ず更生できると信じて寄り添うことが大切です。そのことを念頭に置いて、これからも若者たちと向き合っていきたいと思います。
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