在宅医療について

在宅医療について ~地域包括ケアシステムの中の在宅医療~

地域包括ケアシステムについて

たとえ介護が必要になっても可能な限り住み慣れた地域で本人や家族の選択により自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、医療・介護・予防・生活支援・住まいが一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築が求められています。


「本人の選択と本人・家族の心構え」を皿と捉え、その上に生活の基盤となる「すまい」が植木鉢、その「すまい」で生活を構築するための「介護予防・生活支援」が植木鉢に満たされる土、そして専門職によるサービス提供として「医療・看護」「介護・リハビリテーション」「保健・福祉」が3枚の葉として表現されています。

これは、在宅医療を含めた専門職によるサービス提供が、その機能を十分に発揮するための前提として、「介護予防・生活支援」や「すまいとすまい方」が基本になるとともに、これらの要素が相互に関係しながら、包括的に提供されるあり方の重要性を示したものです。 

  地域包括ケアの植木鉢イメージ図

在宅医療について

在宅医療とは、自宅や高齢者住宅などの生活の場で行う医療のことです。

 

通院困難な状況にある方に対して、医師や看護師などの 医療従事者が、患者さんの 自宅等へ訪問して診療や健康状態の確認などを行います。必要に応じて、訪問によるリハビリテーション(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)、薬剤管理指導(薬剤師)、栄養食事指導(管理栄養士)、歯科診療(歯科医師)や歯科衛生指導(歯科衛生士)を受けることもできます。詳細については「在宅医療を支えるさまざまなサービス」を参照してください。


在宅医療は、住み慣れた地域での生活を医療面から支えるものであり、地域包括ケアシステムの要と言えます。

持続可能で効率的な在宅医療の提供体制を整えていくためには、高齢者単身世帯の増加等の家族形態の変化等も踏まえ、医療従事者や行政等が十分に連携をしながら、これまでの病院中心の「治す医療」の視点から、地域に根ざして生活の質を保ちながらその人らしい人生を送るための「治し支える医療」への視点の転換が求められています。

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どのような方が在宅医療を受けることができるのか

在宅医療を受けることができる場合

保険診療では、在宅医療の対象者は「在宅で療養を行っている患者であって、疾病、傷病のために通院による療養が困難な者」とされています。

療養している場所

自宅以外にも、下記の住宅・施設(住まい)で療養している場合は在宅医療の対象となります。

 〇外部の介護サービスを利用する住宅型の施設(有料老人ホームなど)

 〇サービス付き高齢者向け住宅

 〇認知症高齢者グループホーム

 △特別養護老人ホーム(末期がんの場合など条件あり)


医師の配置が義務づけられている施設は在宅医療の対象となりません。

 ×介護老人保健施設

 ×介護医療院

在宅医療を支えるさまざまなサービス

在宅での療養生活は医師だけではなく、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、歯科医師・歯科衛生士、管理栄養士等の医療専門職や、ケアマネジャー、介護福祉士、訪問介護員等の介護専門職といった多職種によるチームで支えられています。在宅での療養を選択した場合にどのようなサービスを受けられるのかを紹介します。

多職種による在宅医療サービスが実施されるには、医師・歯科医師の指示が必要です。また、介護保険で利用できる在宅医療サービスについてはケアプランへの登載が必要なものもあります。

在宅医療における多職種連携イメージ図

訪問診療・往診

訪問診療:医師が計画的、定期的に患者宅を訪問し、診療を行います。

往診:状態が変化した場合など患者から依頼があった際に、医師が随時訪問し、診療を行います。

訪問看護

訪問看護師は在宅医療を受けるにあたって欠かせない存在です。

看護師が患者宅を訪問し、療養上の世話(排泄や入浴のケアなど)や健康状態の評価(血圧チェックなど)、医師の指示のもとで処置(点滴など)を行います。

訪問薬剤管理指導

薬剤師が患者宅を訪問し、処方された薬を届けたり、飲み方の指導、服薬管理などを行います。

訪問リハビリテーション

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が患者宅を訪問し、筋力低下予防のリハビリ指導や、身の回りの動作がしやすい環境整備の手助けを行います。

訪問栄養食事指導

管理栄養士が患者宅を訪問し、病状や栄養状態に応じて栄養・食事の指導を行います。

低栄養になると感染症や床ずれ悪化の原因となったり、傷の治りが遅れたりと健康への影響が大きいため、食事・栄養管理は重要です。

訪問歯科診療・訪問歯科衛生指導

歯科医師や歯科衛生士が患者宅を訪問し、歯科治療に加えて、口腔内の清掃や口腔機能の回復・維持に関する指導などを行います。口腔機能が低下すると噛む力や飲み込む力が低下し、さまざまな体の不調へとつながってしまいます。歯科医院に通えなくなっても、歯科医師や歯科衛生士の訪問により口腔機能の低下を予防することができます。

ケアマネジメント(居宅介護支援)

利用者が適切な介護保険サービスを利用できるよう、心身の状況や生活環境、本人・家族の意向等に添ってケアマネジャー(介護支援専門員)がサービスの利用計画(ケアプラン)を作成します。

在宅医療で受けられるサービスの中には、介護保険で利用できるものもあるため、サービスを調整するケアマネジャーの役割が重要です。

在宅医療の提供体制

県では、(1)退院支援、(2)日常の療養生活の支援、(3)急変時の対応、(4)在宅での看取りの4つの場面に

応じた医療機能の確保を目指して在宅医療提供体制の整備を進めています。

4つの場面における在宅医療提供体制図

   

在宅医療に関する疑問や困りごとの相談先

在宅医療に関する疑問や困りごとがある方は、まずは日常的に関わっているかかりつけ医や担当ケアマネジャーにご相談ください。

入院中の方であれば、各病院の地域連携室や患者支援センターなどに退院後の在宅生活への移行についても支援を受けることができます。

 

その他にも、各市町村が設置する地域包括支援センターなどでも在宅医療を含めた医療・介護・福祉の相談を受けられます。(地域包括支援センターについて、詳しくは地域包括支援センターについてのページ(地域包括ケア推進室)をご覧ください。)

 

在宅歯科医療連携室(奈良県歯科医師会に設置)

奈良県では、奈良県歯科医師会に委託して在宅歯科医療連携室を設置おり、訪問歯科診療の依頼や在宅療養の相談をすることができます。

→詳しくは在宅歯科医療連携室のページをご覧ください。