知事 新春あいさつ

県民だより奈良
2024年1月号

新年あいさつロゴ
守ることと変えることtitle

 明けましておめでとうございます。昨年は日本でも世界でも観測史上最も暑かったり、ロシアによるウクライナ侵略に加え、イスラエルとハマスの間でも戦闘が勃発したりするなど、世界の未来に大きな不安を感じざるを得ない年となりました。今年は世界にとっても、奈良県にとっても、県民の皆さまにとっても素晴らしい年となることを強く祈念いたします。

奈良県の魅力と課題

 私は、昨年5月3日に県知事に就任させていただき、全身全霊で奈良県を発展させていくことをお約束いたしました。そのためには、奈良県の誇るべきところは守り、問題のあるところは変えていく必要があると申しました。
 私たちの先人が守り抜いてきた世界に誇る歴史文化遺産、豊かな自然や景観、災害の少なさ、大都市近郊の利便性など奈良県の有する魅力は、これを守り、さらに発展させていかなければなりません。一方で、(1)「夫が外で働き、妻が家を守る」との意識を持つ県民の割合が全国1位(2015年)、女性の就業率が全国最低(2020年)など仕事と子育ての両立のしにくさ、(2)全国39位と低い一人当たりの県民所得(2020年)、全国44位の延べ宿泊客数(2022年)など県内経済の低迷、(3)全国47位の道路整備率(2021年)などインフラ整備の遅れ、といった奈良県の課題は、早急に改善していかなければなりません。

田植え前の棚田(明日香村稲渕)

田植え前の棚田(明日香村稲渕)/保山耕一撮影

奈良県民は消極的?

 「大仏商法」という言葉があります。国語辞典(小学館大辞泉)によれば、「奈良の大仏に参詣する客が立ち寄るのを待つだけで、進んで客を集める努力をしない奈良商人の消極性」を示す言葉だそうです。このような県民性が本当に存在するのか、そして、それが上記の奈良県の課題の遠因になっているのか、それはよく分かりません。しかし、いずれにせよ、上記の課題を解決するには、政治家、行政職員、商工関係者、そして県民が前向きな意欲を持ち、課題解決のための有効な手法を探り、そしてその手法を即座に実行するという営みを繰り返していくほかありません。本県も否応なく地域間競争の波にさらされており、手をこまねいていれば発展から取り残され、人口流出が加速するだけです。

守ることと変えること

 知事に就任して8カ月が経過しました。党派や経歴が歴代知事と異なるので、県政が混乱しないか心配される方もおられたと思います。しかし、県議会議員や県職員、そして県民の皆さまのご理解とご協力のお陰で、ここまではスムーズに県政の漸進的改革が進んで来たと思います。
 「変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知恵を与えたまえ。」というアメリカの神学者の有名な言葉があります。人生にも通じる名言ですが、守ることと変えることを冷静に切り分け、引き続き県政の舵取りを慎重に進めてまいります。

県政の舵取り

 

奈良県知事  山下 真名前
県民だより奈良
2024年1月号

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守ることと変えることtitle

 明けましておめでとうございます。昨年は日本でも世界でも観測史上最も暑かったり、ロシアによるウクライナ侵略に加え、イスラエルとハマスの間でも戦闘が勃発したりするなど、世界の未来に大きな不安を感じざるを得ない年となりました。今年は世界にとっても、奈良県にとっても、県民の皆さまにとっても素晴らしい年となることを強く祈念いたします。

奈良県の魅力と課題

 私は、昨年5月3日に県知事に就任させていただき、全身全霊で奈良県を発展させていくことをお約束いたしました。そのためには、奈良県の誇るべきところは守り、問題のあるところは変えていく必要があると申しました。
 私たちの先人が守り抜いてきた世界に誇る歴史文化遺産、豊かな自然や景観、災害の少なさ、大都市近郊の利便性など奈良県の有する魅力は、これを守り、さらに発展させていかなければなりません。一方で、(1)「夫が外で働き、妻が家を守る」との意識を持つ県民の割合が全国1位(2015年)、女性の就業率が全国最低(2020年)など仕事と子育ての両立のしにくさ、(2)全国39位と低い一人当たりの県民所得(2020年)、全国44位の延べ宿泊客数(2022年)など県内経済の低迷、(3)全国47位の道路整備率(2021年)などインフラ整備の遅れ、といった奈良県の課題は、早急に改善していかなければなりません。

田植え前の棚田(明日香村稲渕)

田植え前の棚田(明日香村稲渕)/保山耕一撮影

奈良県民は消極的?

 「大仏商法」という言葉があります。国語辞典(小学館大辞泉)によれば、「奈良の大仏に参詣する客が立ち寄るのを待つだけで、進んで客を集める努力をしない奈良商人の消極性」を示す言葉だそうです。このような県民性が本当に存在するのか、そして、それが上記の奈良県の課題の遠因になっているのか、それはよく分かりません。しかし、いずれにせよ、上記の課題を解決するには、政治家、行政職員、商工関係者、そして県民が前向きな意欲を持ち、課題解決のための有効な手法を探り、そしてその手法を即座に実行するという営みを繰り返していくほかありません。本県も否応なく地域間競争の波にさらされており、手をこまねいていれば発展から取り残され、人口流出が加速するだけです。

守ることと変えること

 知事に就任して8カ月が経過しました。党派や経歴が歴代知事と異なるので、県政が混乱しないか心配される方もおられたと思います。しかし、県議会議員や県職員、そして県民の皆さまのご理解とご協力のお陰で、ここまではスムーズに県政の漸進的改革が進んで来たと思います。
 「変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知恵を与えたまえ。」というアメリカの神学者の有名な言葉があります。人生にも通じる名言ですが、守ることと変えることを冷静に切り分け、引き続き県政の舵取りを慎重に進めてまいります。

県政の舵取り

 

奈良県知事  山下 真名前
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 市町村窓口、県の施設などにも配置しています。
※点字と声による「県民だより奈良」も発行していますので、必要な方は県広報広聴課へご連絡ください。
 県では、経費削減のために、「県民だより奈良」の裏表紙に有料広告を掲載しています。
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〒 630-8501 奈良市登大路町30
報道係 TEL : 0742-27-8325
広報制作係 TEL : 0742-27-8326 / 
FAX : 0742-22-6904
デジタル広報係 TEL : 0742-27-8056
県民相談広聴係 TEL : 0742-27-8327
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