県立吉野川津風呂自然公園


●概要

 県立吉野川津風呂自然公園は、吉野川の清流を保護し、津風呂湖を含めた貴重な水辺の景観を保存し、海をもたない本県にあって、水のある公園として積極的な利用を図るために指定された公園です。

 公園区域は、吉野町宮滝付近から五條市栄山寺付近に至る吉野川沿岸地帯と津風呂湖周辺地帯で、延長約25kmと東西に細長く、面積は2,462haあります。

 吉野川は本邦最多雨地域である大台ヶ原に源を発し、本県を北部低地の農業地帯と南部吉野山地の林業地帯にほぼ中央で二分しており、和歌山県で紀ノ川と名を改め今も清流をたたえています。万葉集にも歌われている宮滝・菜摘を中心に沿岸の景観は奇岩と渓谷美に代表され、これに緑の河辺林が調和して周囲は静かで美しい田園風景に包まれています。

 また、宮滝地区には、縄文時代にさかのぼる多くの遺跡があり、飛鳥・奈良時代の諸史跡も残されていて、現在、吉野町により史跡公園の整備が進められています。

 津風呂湖は、昭和37年5月、提高54m、提長240m、貯水量2,653m3のダムの完成によってできた人造湖で、湖岸は美しいアカマツ林に包まれ、水と林が調和した良好な自然景観を呈しています。
 
 また、当公園は吉野熊野国立公園吉野山地区に隣接し、吉野山から当公園内の喜佐谷を経由し宮滝に至る遊歩道を利用してハイキングや史跡探訪に訪れる人も増加しています。



●関係自治体

  吉野町  下市町  大淀町  五條市



●沿革

  昭和47年04月28日 県立吉野川津風呂自然公園指定
  昭和62年01月06日 特別地域の一部変更
  平成02年06月22日 特別地域の一部変更



●地種別面積(ha)

市町

特別保護地区

特別地域

普通地域

公園区域

第1種

第2種

第3種

合 計

吉野町

-

10

465

1,091

1,566

444

2,010

下市町

-

-

-

42

42

38

80

大淀町

-

-

-

45

45

35

80

五條市

-

10

105

157

272

20

292

合計

-

20

570

1,335

1,925

537

2,462