支援者向け 「支援のポイント」

 

本人に向けて

 依存症の方の特徴として、減酒(節酒)できない体質変化、飲酒への強い欲求、離脱症状(発汗・振るえ、不眠、吐き気、嘔吐。幻覚、抑うつ、イライラ感等)、否認の心理(問題に向き合わなくなる)がある。

〈支援のポイント〉

・飲酒を繰り返す本人は、十分に苦しみ、挫折の中で生きてきたことを理解する。

・飲酒問題だけではなく、様々な人生の困難をもっている人として理解する

・底付をまたず関わりつづけることを心がける

・断酒を強く約束させたりしない

・飲酒や断酒に捕らわれず、支援者が抱え込まずに、地域で連携して長期的な支援を続ける。

 

 

家族に向けて

  飲酒者を入れない家庭機能が成立することで、アルコール問題を家庭内に定着させることになり、より深刻な事態(先行きへの生活不安・暴力虐待・こどもの健全な成長を阻害・安らぎのない生活・地域や親戚から孤立)へと進展してしまいます。

 

また、飲酒する本人の要求を受け入れ、飲酒問題の責任を尻拭いすることで、問題が表面化せず、悪循環を生みます。

 

〈支援のポイント〉

・家族の複雑な感情を受け入れ理解する。

・家族自身が健康な生活に目を向けられるよう支援する。

・アルコール問題は病気であると捉えられるよう支援する。

・問題を家庭内で維持しない対応を身につけてもらう。