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木造大日如来坐像(所在:皇大神社境内) もくぞうだいにちにょらいざぞう

記入年月日 2016/06/30

木造大日如来坐像
木造大日如来坐像
木造大日如来坐像
所在地
奈良県宇陀市大宇陀岩室372
区分
彫刻 | 神像・仏像
指定内容
県指定有形文化財

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
法界定印を結ぶ胎蔵界の姿の大日如来坐像(像高91.4cm)で、かつて当地にあった崇福寺(明治7年廃寺)の旧仏と伝えられています。
等身大のー木造り。頭体幹部には欅材、脚部には桧材を用いています。異種材を併用するのは平安時代中期にしばしばみられる特徴で、脚部材の接合面を体幹部の形状に合わせてわずかに湾曲させる手法や、脚部の浅い内刳にも同じ時代性がうかがえます。安定感のある重厚な姿に古様さをとどめる一方で、伏し眼の温和な表情や襞数少なく整理された衣文の表現には和様化の傾向が認められることから、製作年代は10世紀後半から11世紀前半頃と推定されます。
大日如来像の作例は多くが智拳印を結ぶ金剛界の姿であり、胎蔵界の像は県内では少ないです。本像は、宇陀地方に伝わる平安時代中期に遡る密教仏の優品として貴重なものです。昭和24年に重要美術品に指定され、平成28年には県指定文化財となっています。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
地区の方々によって、守り伝えられてきました。ここでは、伝統行事である大般若経転読法要が行われ、地区の安全や五穀豊穣、無病息災を祈る大切な場所となっています。
問い合わせ先
宇陀市 教育委員会事務局 文化財課
電話番号
0745-82-3976

掲載されております歴史文化資源の情報は、その歴史文化資源が地域にとって大切であると考えておられる市町村、所有者、地域の方々により作成いただいたものです。
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