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長岳寺旧地蔵院本堂並びに庫裏 ちょうがくじきゅうじぞういんほんどうならびにくり

記入年月日 2022/12/16

所在地
天理市柳本町508
区分
建造物 | 宗教建築
指定内容
国指定重要文化財

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
 長岳寺は奈良盆地の東縁部に位置し、日本最古の古道と言われる山の辺の道に面しています。天長元年(824)淳和天皇の勅願により空海が創建したと伝えられる真言宗寺院で、中世には広大な寺領を有していたとされていますが、文亀3年(1503)に兵火により焼失しました。豊臣秀吉の時代に寺領が没収されたのち、慶長7年(1602)徳川家康から寺禄百石が寄進されました。
 兵乱などで焼亡あるいは破壊されるまでは、本堂のほか五重塔、十羅刹堂、真言堂、経蔵、宝蔵、宿堂および寺中坊舎四二坊ほか客坊、浴室などがありましたが、現在境内には本堂、大師堂、楼門、大門、地蔵院本堂、庫裡などが残っています。旧地蔵院本堂並びに庫裏(江戸時代)、楼門(鎌倉時代)が国の重要文化財に指定されているほか、やや離れた飛地境内にある五智堂(鎌倉時代)も国の重要文化財です。また、大師堂(江戸時代)が奈良県指定文化財に指定されています。
 本堂は永禄年間に焼失し、宝暦年間より再建にかかり、天明3年(1783)に落成したものです。堂内の木造阿弥陀如来坐像、木造観音菩薩像、勢至菩薩像、増長天立像、多聞天立像は国の重要文化財に指定されています。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
 廃仏毀釈によって当寺も大きな影響を受けましたが、いまなお多くの貴重な文化財を伝え、大師信仰でも親しまれています。
「記紀・万葉集」との関連とその概要
記紀万葉に記された山辺道(山の辺の道)近傍の古刹。
当資源と関連する歴史上の人物とその概要
空海(弘法大師)(774-835):平安初期の僧。真言宗の開祖。諡号(しごう)弘法大師。延暦23年(804)に入唐して長安青龍寺の恵果(けいか)に真言密教を学ぶ。帰国後、高野山に金剛峯寺を建立。弘仁14年(823)には東寺を与えられ、これを国家鎮護の祈祷道場とした。綜芸種智院を設立して子弟を教育。書にもすぐれ、三筆の一人といわれる。死後、大僧正、法印大和尚位を贈られた。
当資源と関連する文献史料
「長岳寺金剛身院旧記」 「伽藍開基記」
問い合わせ先
長岳寺
電話番号
0743-66-1051

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