第277号 H30/7/1

「E-夢 はっしん!」

しか 奈良県教育委員会メールマガジン しか
奈良県教育の日E-夢 はっしん!家族イラスト

平成30年7月1日(日曜日)
≪第277号≫

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発行:奈良県教育委員会事務局 企画管理室

25周年・20周年 ご存じですか。


                                  奈良県教育委員会事務局
                                   人権・地域教育課長 大山 博司

 

 今年は何の年か。年度当初の挨拶では、そういった言葉が枕詞として使われますが、当課の場合、今年よく聞くのは、「世界人権宣言」採択70周年などです。
 当課に関連するものでは、「同和問題関係史料センター」が25周年、「水平社博物館」が20周年を迎えました。
 なぜこういった話題を取り上げたかと言いますと、私は、この春の着任後、初めて訪問したところ、ある方から「課長、長いこと県庁におって、いっぺんも来たことなかったのか」言われました。
 私は教育委員会への異動は今回が初めてですが、昭和62年から5年間、知事部局同和対策課におりました。いまから約20年以上も前の話なので、先の施設はいずれも当時ありませんでしたが、その後はいろんな課を転々とする中で、訪れることもなかったのは確かです。そんな自省も含めて皆さんにも少しPRさせていただきます。
 「水平社博物館」では、5月1日から9月9日まで「県内の部落解放運動の歴史を振り返る」特別展が開催されており、「史料センター」では、7~8月に教育研究所でパネル展を、また10月1日から12月28日まで、センターで25周年記念企画展を行います。
 当課でも、リーダーの育成を狙いとした講座に加え、本年度からは初任者研修講座においても訪れる機会を新たに設けております。
 多くの方は、これまでに訪れる機会もあったかと思いますが、まだの方は一度覗いていただいたり、何かの研修などでご活用いただいたりしてはいかがでしょうか。

                                   

【 教育委員会の動き 】 目次に戻る

「サイエンスチームなら」中学生研修会を開催しました   

     
<教育研究所>                  
                                       
 平成30年6月2日(土曜日)に生駒市立緑ヶ丘中学校、9日(土曜日)に大和高田市立高田西中学校、明日香村立聖徳中学校、大淀町立大淀中学校の科学部が、奈良工業高等専門学校で研修を行いました。「サイエンスチームなら」の推進協力校である4校は、新規研究テーマを設定するにあたり、奈良工業高等専門学校の先生方から助言や理論・技術の指導を受けました。
 研修会は、事前に生徒たちが選んだ4つのテーマで行いましたが、どの中学校の生徒も講義に関心をもち、実験にも意欲的に取り組んでいました。
   後日、「パスタブリッジの設計作成」を研修した聖徳中学校の生徒から、「僕は、初めて奈良高専に行きました。そこには中学校にはない機械がたくさんありました。物体の強度を測る機械には驚きました。その機械が置いている研究室でパスタブリッジというものを学びました。身の回りにある構造物である橋について、設計図の書き方からパスタを用いた作り方まで実演して教えてもらいました。パスタブリッジを作るのはとても難しかったですが、とても楽しかったです。奈良高専からの帰りには実際の橋がどうなっているのか気になりました。このパスタブリッジに電車の模型を走らせることができるようがんばります。」と感想が寄せられました。これからの研究がどのように進められるか楽しみです。

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                                「モーターの制作と評価」

                      先生の講義を熱心に聞く緑ヶ丘中学校生

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                              「パスタブリッジの設計作成」

                         パスタを慎重に接合する聖徳中学校生

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               「ペーパークロマトグラフィーを用いた色素の分離」

                              「野菜・果物を用いた染色」

                    実験を楽しむ高田西中学校生と大淀中学校生

    

 ※お問い合わせ先 県立教育研究所 研究開発部 教科教育 TEL 0744-33-8903 FAX 0744-33-8909

【今、学校では…】 目次に戻る    

 

 県立盲学校で開催された「第48回 近畿盲学校フロアバレーボール大会」について紹介します。

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           第48回 近畿盲学校フロアバレーボール大会

                                                   県立盲学校

 

 フロアバレーボールって聞いたことがありますか。視覚障害のある方々がプレイできるように考案されたバレーボールです。6月7日(木曜日)心身障害者福祉センターを会場として近畿地区盲学校・視覚支援学校における近畿大会が奈良県立盲学校主管で開催されました。近畿2府4県に福井県を加えた9校(大阪府・兵庫県は2校ずつ)の大会となりますが、チームを組みにくい学校は合併して出場することも可能で、8チームの戦いとなりました。この大会は、盲学校・視覚支援学校にとって唯一全国大会までつながる競技となっています。今年の全国大会は、8月22日(水曜日)~24日(金曜日)に福岡で行われ、近畿大会で優勝したチームが出場します。

 フロアバレーボールは、6人1チームで3名以上が全盲(アイマスク使用)選手、残りは弱視選手で結成されます。全盲選手は、前衛に位置することが多く、ブロックで相手の攻撃を妨げる重要な役割を担います。コートは普通のバレーボールと同様ですが、コートのセンターに設置するネットと床の間は30cmでボールが通るぐらいのスペースしかありません。その間をボールを転がして競います。技術が向上すれば非常にスピーディーで激しい競技となります。今大会の出場チームは、かなり洗練されており、全国大会級の非常にレベルの高い大会となりました。

 奈良県立盲学校には、幼稚部、小学部、中学部、高等部普通科と職業課程である保健理療科、専攻科理療科と多くの学部があり、幼児・児童・生徒の年齢は3歳から60歳を超える方まで非常に幅が広いです。この大会には、中学部以上の生徒が参加できることになっており、年齢に関係なく身体を動かすことに興味のある生徒が協力してチームを結成しました。放課後に練習を積み大会に臨みました。奈良盲チームもかなり期待されていたのですが、対戦相手は昨年の優勝チーム。2セット目は、あと一歩のところまで追い込みましたが……。結果は、本校のホームページに掲載していますので、是非ご覧下さい。
 視覚障害者スポーツには、他にも卓球や野球、サッカー、ゴールボール等多くの競技があります。障害のある方もない方も楽しめる競技ばかりですので、一度体験されても面白いのではないでしょうか。

 

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                            開会式                    ブロック 

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   「奈良県教育振興大綱」の施策の方向性の一つである「地域への誇りと愛着を抱き、地域と協働し、地域・社会に貢献する人材の育成」を推進するための取組に「郷土教育の充実」があります。小・中学校で実施されている郷土学習や、県立高等学校で実施されている奈良TIME(郷土奈良の伝統、文化等に関する学習)の取組の様子を本コーナーで紹介します。

 今月は、高取町立たかむち小学校3年生の取組の様子です。

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              「高取大好き!高取っ子になろう!」
                                                高取町立たかむち小学校 


 高取町は、「くすりの町」として知られ、土佐街道には薬草タイルが散りばめられています。3年生の国語の教科書には高取町で生まれた「阿波野青畝」の句が紹介されており、その生家の先は高取城跡に続きます。学校教育目標である「高取町を愛する子どもの育成」を目指し、「高取大好き!高取っ子になろう!」というテーマで総合的な学習の時間に取り組みました。

 子どもたちに「高取っ子になるってどういうことだろう?」と聞くと、「高取町の有名な所や素敵なところを知ること。」という答えが返ってきました。そこで、土佐街道を中心に、武家屋敷、お寺、学校給食のパン屋さんなどを訪れ、様々な物や人と出会いました。豆腐屋さんでは手作りの豆腐をいただき、くすり資料館では「薬研」を体験。遠い所はバスで巡りました。新しい発見に、子どもたちの顔がどんどん高取っ子になっていきます。

 こうして見つけたステキを、次は「学校や家族のみんな、地域の方々に伝えたい」という気持ちが高まってきます。そこで、「れきしの町」「くすりの町」「幸せの町」「わたしたちの町」の4つのテーマに分かれて模造紙にまとめ、学習発表の場である「たかむち祭」で発表しました。絵やクイズを交えて工夫して伝え、また一つ高取っ子に近づきました。

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                          土佐街道を歩いてめぐる

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                        「たかむち祭」                      「たかむち祭」

      他学年や地域の方々に向けての発表(1)     他学年や地域の方々に向けての発表(2)

 

 そうなると、今度は「高取町に初めて来た人にも伝えたい。」という声が上がってきます。そこで、高取のキャッチフレーズを作ることにし、一人一人が自分の伝えたい高取のよさを、五七調の句やあいうえお作文などで工夫して表現しました。それを表紙とし、模造紙の内容を中に閉じてパンフレットが完成しました。

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                         手作りパンフレット

   3年生55名、それぞれの思いが表紙となった55冊のパンフレットは、観光案内所に置いていただくことになりました。「多くの人に高取のよいところを知ってほしい」という願いを叶えることで、高取っ子に成長していった子どもたち。町の名所だけでなく、歴史や自然、出会った人々の優しさも愛する子どもに育ってくれたのではないかと思います。    

 

【奈良県の先生になろう】  目次に戻る

 奈良県ディア・ティーチャー・プログラム第10期の第9回ワークショップが5月26日(土曜日)に、県立教育研究所で行われました。

 リクルーターの三郷小学校 矢野雄悟先生が、ワークショップの活動を報告します。

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                            第9回ワークショップを振り返って
                                   
 朝の学びタイムでは、前回に引き続き、「やってみたい朝の会」を受講生が考え、1人5分程度で発表をしました。教師によるお話や朝のぼんやりした頭を目覚めさせるミニゲームなどが紹介され、リクルーターからは、「朝の会は登校してから授業を始める前の切り替えの活動であり、声を出したり、体を動かす活動を入れたりするとよい」といったアドバイスがありました。

 

 続いては、模擬授業です。2回目とあって、受講生は随分落ち着いて授業をすることができていました。G班では、3人の受講生による模擬授業が行われました。1人目の模擬授業、4年生社会科「わたしたちの奈良県」では、ICT機器(PowerPoint)を使って、人口の多い地域を色分けした地図を示して、人口と地形の関係をわかりやすく説明していました。2人目は道徳でモラルジレンマの教材を扱った授業でした。どちらか一方を決める葛藤を通して、自分なりに判断し、理由付けをするとともに、自分以外の人の意見にも耳を傾けることがこの学習の大きなテーマです。モラルジレンマの授業は、その学級に、うまく話し合える力と自分の思いを素直に発表できる雰囲気がないとできません。あえて難しいテーマを選んでの模擬授業は、とてもよい経験になったようです。3人目は、4年生社会科「ごみのしょりと利用」という単元から、身近なゴミがどのように自分たちの生活に関わっているかについて学習する授業でした。この授業では、「家ではなにに気をつけてゴミを出しているかな?」という発問からこの授業のめあてを示して、どのようにゴミを分別すればよいかをペットボトルや缶などを実際に用意するなどして、掲示物や具体物を上手に活用していました。

 これまで2回の模擬授業を通して、1回目の授業で指摘を受けたところを自分なりに工夫し、2回目の授業ではうまく修正して授業づくりに取り組んでいる様子がとてもよくわかりました。視覚的にわかりやすい支援を行っている、授業者が一方的に話をするのではなく、児童から意見を引き出しながら授業を進めている、という2点がとても大きく成長したところだと感じました。

 全体会では、道徳教育研修を受講しました。
 指導主事の丹下博幸先生からは、模擬授業を含めながら、「道徳の教科化が目指すもの」と題した講義を行っていただきました。丹下先生の「考え、議論する」道徳の授業はとても魅力的で、教員になって授業を行う際、すぐに生かせそうな実践的内容について教えていただきました。

 いよいよ次回が最後のワークショップとなります。少しでも学びの多いラストにしたいと思います。みなさん、最後まで楽しみましょう。

                                                                           G班リクルーター  三郷小学校  矢野雄悟

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                        模擬授業の様子                                              道徳教育研修の様子

【 すくすく給食!おすすめレシピ 】 目次に戻る

 
 今年度は、奈良県内の地域の産物や行事食、旬の食材を取り入れるなどの工夫をした学校給食の献立をご紹介します。献立画像をクリックしていただくと、分量や調理の方法を見ることができます。ご家庭でも、ぜひお試しください。 
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 ★今月の献立★
*麦入りごはん
*牛乳
*豚肉の生姜焼き
*胡瓜と茗荷の和え物
*小菊南瓜の味噌汁   
               

 

 ★レシピ★
←画像をクリック

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〔献立紹介〕  

 疲労回復に効果的な「豚肉の生姜焼き」、甘酸っぱい「胡瓜と茗荷の和え物」、暑い夏が旬の「小菊南瓜(こぎくかぼちゃ)のみそ汁」と、夏にぴったりの献立です。“小菊南瓜”は直径15cm前後の小ぶりの日本かぼちゃで、煮くずれしにくく、味がしみ込みやすいのが特徴です。真上から見ると菊花に似ていることからこの名前が付いたとされています。“茗荷”は香味野菜として古くから親しまれ、奈良県でも多く栽培されています。      
 

【 お知らせ 】 目次に戻る 

 (1)“教育セミナー2018"を開催しました!

<教育研究所>

 平成30年5月25日(金曜日)、教育研究所において、「学びをつなぐ~主体的・対話的で深い学びの実現~」をテーマに「教育セミナー2018」を開催し、各校種の教職員を中心に439名の参加を得ることができました。

 全体会では「『深い学び』を実現する授業と評価」と題した京都大学大学院教育学研究科准教授の石井英真氏による基調講演を通して、参加者と共にこれからの授業づくりと評価の在り方について考えました。

 また、研究発表では、教育研究所が昨年度取り組んだ研究を中心に22の研究成果を発表し、その中には研究での実践を体験できる発表も行いました。

 ロビーや廊下には、それぞれの研究の概要をまとめたパネルを展示するとともに、新しい教材やICT機器等、参加者が実物に触れながら体感できるコーナーを設けました。また、“未来の先生”のコーナーでは、教員を志望する学生が、各自の提案する授業づくりについて発表し、学生と参加者が活発に意見を交わし合う様子が見られました。

   事後のアンケート結果で「『教育セミナー2018』のテーマはよかったか。」という項目では、98%の参加者から肯定的な回答が得られました。主な感想として、「基調講演が非常によかった。授業づくりの土台となる視座を得ました。」「若い先生方の新しい教育に熱く取り組もうという姿を見ることができました。」「今後の通級指導教育の在り方についてのヒントになった。本市においても充実を図っていきたい。」「小さなことから一歩一歩進めることで、地域連携が活性化されることを再認識できました。」などがあり、本県の教育について共に考え、課題の共有を図り、解決の糸口を見いだすことができたのではないかと考えています。

 

  ○ 詳しくは、次の教育研究所のWebページを御覧ください。  

  Webページは こちら

 

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             〈開会式の様子〉               〈全体会(基調講演)の様子〉                             

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            〈研究発表の様子〉          〈“未来の先生”との語らいの様子〉

 

 ※お問い合わせ先 県立教育研究所 研究開発部 教科教育 TEL 0744-33-8903 FAX 0744-33-8909

 

            (2)「なら教育リポート ~まなびだより~」今後の放送予定

 

<県立教育研究所>

 奈良テレビ放送「ゆうドキッ!」(午後5時58分~6時55分)の中で、午後6時40分~45分頃に放送します。

 

 ○7月11日(水曜日) 「ICTを活用した新しいまなび」

              御所市立名柄小学校

 

 ○7月25日(水曜日)   「地域の環境を生かした特色あるまなび」

              県立十津川高等学校

 

 ■過去の放送分は、こちらのWebページでご覧いただけます。

 

 ※お問い合わせ先  県立教育研究所 研究開発部 ICT教育係 TEL 0744-33-8907 FAX 0744-33-8909

 

 【 報道発表資料 】 6月1日~6月30日 目次に戻る

2018年06月22日 「不登校『ほっと』ネット」の開催について

2018年06月15日 奈良県次世代教員養成塾の開講について

2018年06月15日 国の文化財指定の答申について

2018年06月12日   平成31公立学校教員採用試験出願状況

2018年06月08日   県立高等学校適正化実施計画(案)について

2018年06月01日 「サイエンスチームなら」中学生研修会開催


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取り上げてほしい記事や、紹介してほしい学校の取組等がありましたら、本メールマガジンの下部にあります発行先までご連絡ください。

 

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