聖徳太子ゆかり地ファイル

県民だより奈良
2021年7月号

はじめての万葉集
【vol.1】
王寺町
聖徳太子と達磨寺(だるまじ)
 北葛城郡王寺町にある達磨寺(臨済宗南禅寺派)は、聖徳太子と達磨大師による片岡飢人(かたおかきじん)伝説から建立された寺院です。
 『日本書紀』推古21(613)年に記されるその話は、聖徳太子が片岡で道に臥(ふ)せっている飢人を見つけ、食べ物と飲み物、それに自分の衣を与えて助けたところから始まります。助けた飢人は亡くなり、太子が墓をつくって埋葬し、後日、太子が「あの飢人は聖なる人だ」と言うので見てみると、埋葬したはずの遺体が消え、太子が与えた衣が棺の上に畳んで置かれていました。
 その後、太子信仰によって、この伝説に登場する飢人が、実は達磨大師の化身であると考えられるようになりました。今も本堂の下には達磨3号墳といわれる円墳が残っています。これが太子が助けた飢人(達磨)の墓であるとされ、鎌倉時代の初めころ、達磨の墓の古墳上に堂塔が建てられ、聖徳太子像と達磨像が安置されて、達磨寺が誕生しました。
 ほかにも王寺町には、聖徳太子の愛犬とされる雪丸の石造物や、太子築造という芦田池、太子の送りの使いと迎えの使いが昼飯時に落ち合ったという「送迎(ひるめ)」の地名など、太子伝承がたくさんあります。360度のパノラマが広がる明神山から聖徳太子に思いをはせてみるのもおすすめです。
達磨寺本尊の木造聖徳太子坐像(左)と木造達磨坐像(右)
達磨寺本尊の木造聖徳太子坐像(左)と木造達磨坐像(右)(ともに国指定重要文化財)
明神山
明神山(標高273.6m)から奈良盆地を望む
達磨寺
 境内の石造雪丸像は、王寺町指定有形民俗文化財。聖徳太子の愛犬とされ、人の言葉が理解でき、お経も読め、遺言して亡くなったといい、この石像が元旦に吠えると、その年は豊作に恵まれるといわれています。
 王寺町のマスコットキャラクターの雪丸は、この石像がモデルです。
達磨寺本堂
達磨寺本堂
石造雪丸像
石造雪丸像
王寺町地域交流課
電話FAX 0745‐33‐6668
特別展「万葉集と大和の風景~入江泰吉が追い求めた万葉の息吹~」を開催中!
入江泰吉が撮影した法隆寺や斑鳩の風景作品を中心に「聖徳太子」に関する美術作品を紹介するコーナーを設置しています。ぜひ、ご覧ください。
詳しくは下記HPへ。
7月11日(日)まで
万葉文化館(明日香村)
URL www.manyo.jp/event/detail.html?id=299
入江泰吉 《斑鳩の里落陽(法隆寺塔)》 入江泰吉記念奈良市写真美術館蔵
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 市町村窓口、県の施設などにも配置しています。
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 県では、経費削減のために、「県民だより奈良」の裏表紙に有料広告を掲載しています。
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