管内の産地について

(1)立地条件

  • 管内は、奈良県南部に位置し、五條市と吉野郡全域の1市3町8村で西から南へは大阪府、和歌山県、東は三重県に接している。
  • 管内の面積は、234,692haで本県面積の64%を占めており、そのうち経営耕地面積は1,882haで県全体の14%、林野面積は214,640haで県全体の76%を占めている。
  • 当地域の農業は中山間地域及び山間地域に展開され、果樹、野菜、花きの園芸、畜産など農業を主とした経営と、林業を主とした経営に大きく二分される。

(2)管内農業の概要

■中山間地域(五條市、吉野町、大淀町、下市町)

  • 果樹:五條吉野地域はカキ、ウメ、ナシなどの栽培が盛んで、特にカキは生産量全国2位である本県の生産量の95%を生産し、市町村単位で五條市は全国1位の生産量を誇る。ハウス柿の生産量は全国1位。ウメは本県生産量の85%、ナシは89%を生産している。
  • 野菜:五條市を中心にトマト、キュウリ、イチゴ、ナス等の主要な野菜を生産し、特に、ナスの作付面積は本県の30%を占める。その他野菜では冷涼な気候と排水の良い土質を活かす、大和野菜の「香りごぼう」や「下北春まな」、「黒滝白きゅうり」などが栽培されている。
  • 花き類:五條市を中心として、ハナモモ、コウヤマキ、クマザサなどの切り枝・切り葉が古くから盛んに生産されており、管内は県内有数の産地(切り枝の出荷量は全国5位)。
  • 畜産:県内でも盛んな地域の一つで、耕畜連携の取り組みなども行われてる。五條市は、採卵鶏の飼養羽数は本県の40%、乳用牛の飼養頭数は25%を占める。
  • 水稲:金剛山麓地域などで、冷涼な気候を活かした米づくりが行われており、集落営農による大規模経営体も育ちつつある。

■山間地域(黒滝村、天川村、野迫川村、十津川村、下北山村、上北山村、川上村、東吉野村)

  • 林業との複合の中で、立地条件や気象条件を活かした地域特産野菜やキノコ、薬用作物の生産、道の駅等と連携した地域特産物の開発などの取り組みが行われている。