2022年2月号
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奈良の魅力が詰まったこだわりのお菓子たち
ドネー ドゥ ガトー
ならBonbon
代表
神谷優希(かみやゆうき)さん
奈良の食材を使った飴(あめ)
2001年からフランス菓子教室を主宰しています。教室を運営する中で、奈良の食材を使ったお菓子を作りたいと思い、奈良女子大学の学生と一緒に奈良漬サブレを開発しました。商品開発のために奈良の食材を研究すると、奈良には多くの素晴らしい食材や食文化があることに気付きました。これらの魅力を多くの人に伝えようと「ならBonbon」を立ち上げ、食材の味や香りをいかした飴を作っています。
自然の味と香りとこだわり
「ならBonbon」で使っている食材は、その食材の魅力や背景、飴にしたときの価値、今後の生産計画など、さまざまな面を考慮して決めています。特に安心して使い続けられる食材であるかはとても重要です。飴に食材を練り込む際は、そのままでは難しいのでパウダーやオイルなどに加工します。その場合もフリーズドライなど自然の味や香りができるだけ残る加工方法にこだわっています。最初に商品化した「片平あかね」は、きれいな赤色と香りを出すために3年かかりました。
飴を入れる容器などにもこだわりがあります。飴の自然な味や香りは優しく、プラスチックなどの容器に入れると、飴に容器の匂いが移ってしまいます。そのため「ならBonbon」ではスパイス用のガラス瓶の容器を採用しています。パッケージには奈良らしく鹿や正倉院の宝物などのデザインを取り入れ、飴はかわいい手まり模様にしています。季節によって種類は変わりますが、片平あかねの他にも、大和橘や古代ひしおなど約12種類の飴を展開しています。
これからもお菓子とともに
最近では、「こめあめプロジェクト」を始めました。こめあめは、お米を使った古くからある甘味料です。このプロジェクトは御所市の「吐田米(はんだまい)」を使い、地域の社会福祉法人でこめあめを作り、そのこめあめを焼き菓子などの材料に使うという取り組みです。おいしいお菓子を届けながら、地域にも貢献できればいいなと思っています。これからもお菓子を通じて多くの人に奈良の魅力を発信するとともに、自然の恵みに感謝し、お菓子作りに関わる方々とともにさまざまな活動を行っていきたいと思います。
ならBonbonの飴や焼き菓子などの商品やこだわりなど詳しくは下記から!