飛鳥・藤原を世界遺産に

県民だより奈良
2023年8月号

飛鳥 藤原を世界遺産に
飛鳥 藤原
Vol.8
大和三山と藤原宮
大和三山と藤原宮跡
大和三山と藤原宮跡。三山に囲まれ、飛鳥川を避けた平地に藤原宮は建設されました。(南西から撮影)
 
大和三山
 香具山、畝傍(うねび)山、耳成(みみなし)山からなる大和三山は、奈良盆地南部の代表的なランドマークとして知られています。香具山は浸食によって多武峰(とうのみね)山系から切り離された丘陵、畝傍山と耳成山は瀬戸内火山帯に属する火山です。
 三山を男女にみたて、神代(かみよ)において畝傍山をめぐり香具山と耳成山とが争った、と中大兄(なかのおおえ)皇子が詠んだ歌が『万葉集』に収められており、古くから三山が一組として認識されていたことが分かります。江戸時代には三山は名所風景として知られていました。
 明治時代以降は三山ともに国の管理となり、現在は国有林野として、そして国の名勝として森林や景観が維持されています。
畝傍山(標高199.2m)(北東から撮影)
畝傍山(標高199.2m)(北東から撮影)
藤原宮の西に位置し、三山の中で最も標高が高い山です。神武天皇の橿原宮や神武天皇陵をはじめとする天皇陵が周辺に造営されるなど、古代王権との結びつきが強い山です。
アクセス 近鉄畝傍御陵前駅下車西へ約0.9km
三山鎮護
 大和三山は森林景観としてだけでなく、日本最初の都城「藤原京」の中心である藤原宮の選地に重要な役割を担っていました。『万葉集』に収められた「藤原宮の御井(みい)の歌」には、藤原宮の造営と東・西・北の門から見える三山の姿が歌われています。実際、藤原宮は三山に囲まれた平地に、飛鳥川を避けて位置していることが分かります。
 平城宮では「四禽図(しきんず)に叶い、三山鎮(しずめ)をなし・・・」(平城遷都の詔(みことのり)『続日本紀』)と、方位や三山の位置を重要視しており、藤原宮においても同様の理念のもとに選地が行われたと考えられます。
 藤原宮は、古来から信仰を集めていた神聖な三山に護られるように造営されていたのです。
耳成山(標高139.7m)(北西から撮影)
耳成山(標高139.7m)(北西から撮影)
藤原宮の北に位置しています。円錐形の美しい姿を見せています。
アクセス 近鉄耳成駅下車西へ約1km
香具山
橿原市
 大和三山のうち、古代の人々が特に神聖視していたのが香具山です。多武峰山系から延びる尾根が風化と浸食を繰り返して形成された独立丘陵です。南麓には飛鳥宮跡や飛鳥寺跡などが所在する飛鳥の盆地が広がります。
『古事記』や『日本書紀』、『万葉集』において、「天香具山」と呼ばれ、天と直結した特別な山と認識されていました。著名な神話である天岩戸伝説の舞台ともされます。また、王権との関係性も強く、『万葉集』には舒明(じょめい)天皇(斉明天皇の夫、天智天皇・天武天皇の父)が香具山から国土を望み、繁栄を予祝(よしゅく)した国見の歌も伝わっています。
香具山(標高152.4m)(北から撮影)
香具山(標高152.4m)(北から撮影)
「飛鳥・藤原」を紹介する動画を作成しました。
下記よりご覧ください。
URL www.youtube.com/watch?v=dEs_fbBoc9U&list=PL2vjyFirKts-NHScwoRMjSCmxHWvb0reX&index=6
アクセス JR香久山駅下車
南へ約2km
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