私たちのチャレンジ

~仕事の楽しさをみんなに伝えたい
私の“働きつづけ方・つなげ方~
特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会認定
 CDA(キャリア・ディベロップメント・アドバイザー)
浦野祐美さん
(奈良県出身/東京都在住)

 

-公園デビューはしたものの・・-

当時は結婚や出産を機に退職するという風潮で、私も当然のように子どもが生まれたら仕事を辞めるつもりでした。
いざ、仕事を辞め子育てに専念!・・のはずが密室育児になりがちで、居場所を求め公園デビューをしてもあまりなじめず、かといって他に行くところもありません。一度辞めたらなかなか元のように仕事に復帰できないことに気付いたのもこのころ。一方で、夫はバリバリ働いているように目に映ります。何か自分にできそうなことはないか・・この時の私は、社会とつながりたい一心で新聞を毎日すみからすみまで読んでいました。


 

-新聞記事を見て“これだ!”~女性のネットワークとの出会い~-

ある日、託児を付けながら様々な自主講座を行っている女性のネットワークの記事を目にし、“これだ!”と思い、早速活動が行われている大阪まで出かけました。そこで、英語が好きという興味の同じ仲間に出会い、英会話サークルを立ち上げました。当時、託児付き英会話教室は身近になく、神戸、大阪、奈良などあちこちからメンバーが集まりました。
私は子どもと離れるとき、まだ意味を理解できない赤ちゃんのときも必ず、「お母さんはお勉強の時間だから待っててね」と、なぜ母親と離れるのかをきちんと伝えました。そのうち、子どもは託児ルームに行くのを楽しみにするようになりました。24時間一緒にいるよりもたとえ週に数時間でも親子が離れる時間を持つことで、子どもとの時間をより大切にできたように思います。
100人程会員がいたそのネットワークでは、広報も手伝い、運営に携わることになりました。こうした活動を通して公園では出会えなかった同じ思いを持つ仲間と出会い、子ども中心ではない話をじっくり語り合うことで改めて自分を見つめ直し、「ワタシ」発見ができたのです。
このことは、後に自分が主体となって活動する上での基礎となっています。仕事をしながら情報誌を作ったり、子どもたちに働くことの楽しさを伝えたくて、「しごとプラネット」というグループを仲間と立ち上げ、子どもキャリア教育応援ワークショップやセミナー等を開催しています。


 

-今できることを考え、私にあった働き方を-

二番目の子どもが生まれてまもなく在宅で作文の添削の仕事を始めました。その後、保育園に入園できることになり、転職して、少しずつフルタイム勤務に近づきました。
ある企業で私の顔をみれば子どものことを気遣う上司がいて、「子どもさんのために早く帰ってあげて」と言ってくれるのですが、当時の私は子どものことを理由には休まないでおこうと思い、子どもが熱を出した時はファミリーサポートを利用したり母に頼んだりしました。今思えばもっと肩の力をぬいても良かったとも思いますが・・(笑)子育て中でも責任を持って仕事ができるんだということを認めて欲しいと必死だったのだと思います。そのうち、子どもがいる女性に一人前の仕事は無理だと思いこんでいた上司の意識が、「子どもがいても働けるんだ」へと変わっていき、私の仕事に対する姿勢を認めてくれるようになりました。
また、仕事や、「しごとプラネット」などの活動を続ける上で自分の核心になるものが欲しくてキャリアアドバイザーの資格を取りました。
その後2006年4月から1年間、奈良県女性センターで働く女性を支援するアドバイザーとして勤務。講座・情報交換会の開催や、仕事と子育ての両立サポートブック、働く女性の声を集めた事例集などの作成に携わりました。
独身時代は会社に行くのがイヤな日もありました。でも出産後に仕事をしたくてもできない時期を経験してからは一度もないですね。
これからも自分にあった働き方で、自然に“働く”ことを生活の一部にしていきたいと思っています。


浦野さんからチャレンジしたいという女性へのメッセージ

 
ただ不満を抱えて怒ったり悩んだりしているだけでは何も変わりません。
常にアンテナをはり情報をキャッチする、迷っているならまずやってみる、うまくいかなければやり直せばいい・・そういう積み重ねが今の自分へつながったように思います。
徐々にですが子育てをしながら働く環境も整ってきています。
皆さんにも自分にあった働き方を見つけて、仕事をする楽しさをぜひ感じてほしいと思います。



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