私たちのチャレンジ

活動をとおして「人」が好きになりました。
今ではわたしの「元気の素」です。
吉野自主夜間中学事務局員
奈良女性史研究会会員
イコーリティ(男女共同参画をすすめる会)事務局長
松村徳子さん
(橿原市在住)

-夜間中学、奈良女性史研究会、イコーリティと、さまざまな活動にかかわっていらっしゃるのですね。

もともとは学校教員を目指していました。でも採用試験に受からなくて。
しばらくは講師として勤めていましたが、講師の採用さえも厳しくなり、やっと子育てが楽になってきたという頃には仕事の話がこなくなってしまいました。
講師時代に人権教育部に関わっていたことから、ボランティアで夜間中学の活動に関わるようになりました。1996年のことです。現在は事務局員として運営にあたっています。
女性史研究会の活動に加わるようになったのもその頃です。
イコーリティは1999年に奈良県女性海外派遣団に参加したメンバーで結成したグループです。

-たくさんの活動を続けていくバイタリティーはどこから得るんですか?

活動することで自分自身がとらわれから解放されていく楽しさを感じます。
たとえば夜間中学の活動では、いろんな国の人と知り合い、季節行事として催すパーティーでは食文化などにも触れることができる。これはとても楽しいですね。また、自分のくらす「日本」のありようを見つめ直すこともできます。
女性史研究会のメンバーは、市井に生きる一女性として感じてきた生きづらさやジレンマを、歴史を学ぶ中で解決しようと模索し続けています。
イコーリティの活動では「男女共同参画をすすめるための表現ガイドブック&カット集」「参加型学習ワーク&カット集」というブックレットを作成しましたが、メンバーがみんな意欲的に活動をされていて刺激になりますね。

-長い期間活動を続けることは大変でしょう?

そうですね。みんなの価値観が通じるところがあって、率直に意見交換ができる関係にあるから続いてきたと思います。
2006年2月に女性史研究者もろさわようこさんの沖縄のおたくを訪ねました。「ちゅいたれえーだれー」という掛け軸が目に止まって、意味を尋ねたら「ひとりの人の足りないところは、みんなで補いあって足らしていく」という意味だそうです。
グループ活動はまさにそれですね。メンバー一人ひとりの力が集まって、活性化していくのだと実感しています。

-松村さんにとって、これからの課題は?

活動が生活の糧に結び付けられたらいいなと考えています。なかなか難しいのですが。
今も経済的に自立していないことに、コンプレックスを感じてしまいます。
まだ先は見えないけれど、これからも逃げないで向き合っていきたい課題です。


松村さんから女性へのチャレンジメッセージ
 
私も若い頃は、深い人付き合いが苦手でした。どちらかというと「自分の問題は自分で解決しないと」という冷めた部分があって。自分と意見の違う人はシャットアウトしていたんですね。
それがいろんな活動を通して、人が好きになりました。人と関わることの素敵さや、いろんな人がいることを認めることができるようになりました。違う考えがたくさんあって、どれかひとつが正しいということではない。答えは一つではない。
みんなの考えがあわさってよい方向に向かっていけるんです。頭でっかちになるよりも、生身の人間と触れ合うことで得られることのほうがずっと多いです。
傷つくのを恐れないで一歩を踏み出し、人とかかわってみてはいかがですか?  


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