第77回審議の概要

第77回 奈良県個人情報保護審議会 会議の概要

 
 ◇日時
  平成27年12月21日(月) 14時00分~15時30分

 ◇場所
  奈良商工会議所 302会議室
  
 ◇出席者
  審議会委員 : 佐伯会長、石黒委員、上田委員、杵崎委員、松本委員、森委員
  実施機関 : 公立大学法人奈良県立医科大学
              経営企画課 西浦課長、熊谷主幹、八倉課長補佐
  事務局 : 総務部総務課 新座課長、新谷課長補佐、井岡主査、阿部主査
               
 ◇議事
   (1)オンライン結合による個人情報の提供の制限の例外に関する事項について
        (2)第72号諮問議案の審議

   ※ 会議資料一覧
      オンライン結合による個人情報の提供の制限の例外に関する事項について
      参考資料 

 ◇公開・非公開の別
  議事(1)は、公開(傍聴者なし)
  議事(2)は、審議会等の会議の公開に関する指針3のア(法令等の規定により
         会議が非公開とされている場合)に該当するため非公開 
   「法令等」 : 奈良県個人情報保護条例第48条(不服申立てに伴う諮問に係 
            る調査審議手続の非公開)


 

    [議事概要]

(1)オンライン結合による個人情報の提供の制限の例外に関する事項について
 
   実施機関からオンライン結合による個人情報の提供の制限の例外に関する事項について説
  明があった後、質疑及び審議が行われた。

  ア 実施機関の説明の概要

    今般開院する南奈良総合医療センターとの間に周産期連携システムを構築する。提供す
   る個人情報は、奈良県立医科大学の患者である妊産婦の情報で、提供先は南和広域医療組
   合となる。
    南和地域は、面積は奈良県の3分の2だが、特に少子高齢化が進んでいるところ。この
   地域の医療水準の向上のため、県と各市町村が出資し、南和広域医療組合を設置し、その
   核となる南奈良総合医療センターが平成28年度に開院する。
    しかし、南和地域では産科医が不足しており、医大も人的支援をしていくが、産科を担
   当する医師は全県的に少なく、潤沢な産科医を派遣できない。そこで、南奈良総合医療セ
   ンターでは妊婦健診、産後健診を受けてもらい、分娩はいろいろなリスクに対応できる医
   大で行う、という役割分担を行う。その中で、周産期システムのオンライン結合により、
   一つの病院で医療を受けているようなシステムを構築する。
    周産期システムとは、妊婦健診から産後の健診まで、一連の周産期の医療を行うための
   システムである。医大で導入している総合医療情報システムは、電子カルテシステムを中
   心に各部門のシステムが連携している形になっている。その中で産科は、周産期という他
   の診療科にない診療形態のために特別のシステムを導入して運用している。南奈良総合医
   療センターでも同じシステムの導入を進めている。
    オンライン結合により、各病院の情報共有による円滑な連携、情報が正確に伝わること
   による医療安全、また双方で同じシステムを使用することで派遣する医師の負担軽減が図
   られる。
    セキュリティについては、個人情報のやり取りは医大と南奈良総合医療センターの間だ
   けに限定される。それぞれの病院で許可された医療従事者のみが利用できるよう電子カル
   テシステムによる認証を行い、また専用のサーバ室による物理的なセキュリティ対策、
   VPNによる通信暗号化等により不正アクセスを排除する。
    データの流れとしては、南奈良総合医療センターで登録する患者の同意を取り、医大で
   その同意書の写しを確認して、それぞれの病院の周産期システムの情報を紐付けして医大
   に置いた地域連携サーバに登録する。情報を見るときは地域連携サーバのデータを参照す
   る。医大のデータを直接参照しないため、データの改ざんのおそれがない。また、利用記
   録が保存されるため、事故があった場合も、誰がそれを見たのか確認できる。
    運用管理規定については、総合医療情報システム運用管理規程という医大のシステム全
   体の管理規定で規定している。 

  イ 質疑

   (委  員) 許可された医療従事者のみが利用できるというのは、産婦人科の医師、助
         産師、看護師だけが見られるということか。
   (実施機関) 主にそうだが、妊産婦が何らかの疾患をもっている場合は、チーム医療を
         行っているため、他の科の医師等が見ることも考えられる。
   (委  員) 県立医大の方からは、システム上は医大の周産期システムにも地域連携
         サーバに入っている情報にもアクセスできるが、必要ない情報へのアクセス
         は制度上禁止し、チェックもできる。逆に、南奈良総合医療センターの方か
         らは、アクセスできるのはこの地域連携サーバまでということか。
   (実施機関) そのとおり。周産期システムの中から、同意を得て地域連携サーバに登録
         された患者のデータだけを見ることができる。
   (委  員) 地域連携サーバの運用管理というのは、総合医療情報システム運用管理規
         程の範囲に含まれているということか。
   (実施機関) はい。
   (委  員) 患者への説明や同意はどのようになるか。
   (実施機関) 主治医が参加同意説明書により説明し、この同意書で参加の意思表示を確
         認した上で紐付けすることになる。
   (委  員) 一番最初に南奈良総合医療センターの方で診療される段階で、そこから先
         の全部について、お互いに情報提供する同意を取るのか。
   (実施機関) 基本はそうだが、南奈良総合医療センターで健診を受けようという人が、
         同意する前に医大に搬送された場合など、医大で同意を取ることもあり得
         る。

  ウ 審議の概要

    オンライン結合による個人情報の提供の制限の例外に関する事項について審議を行っ
   た。

(2)第72号諮問議案の審議
       当該諮問事案に係る審議を行った。

       「公安委員会あて苦情申出に対する調査結果について(報告)」の部分開示決定に対する
  異議申立て
      
  ※ 不服申立てにおける調査審議の手続は、公開すると不開示情報が公になるおそれがある
   ため、審議の内容は掲載しておりません。