第1回 奈良県食品安全・安心懇話会


 第1回 食品安全・安心懇話会議事録

第1回   奈良県食品安全・安心懇話会
 
  平成16年8月5日 於:猿沢荘  

 

○峯瀬課長
本日の懇話会にご出席いただきましてありがとうございます。私、本日の司会を務めさせていただきます食品・生活安全課の峯瀬でございます。よろしくお願いいたします。懇話会に入ります前に初回でもございますので委員のみなさまをご紹介させていただきます。まず最初は県立医科大学の衛生学教授の車谷様でございます。続きまして県立大学教授の上野様でございます。奈良県のハサップの技術アドバイザーの上田様でございます。続きまして社団法人奈良県栄養士会会長の福原様でございます。奈良県農業協同組合代表理事理事長の中津様でございます。奈良県畜産農業協同組合連合会会長の野瀬様でございます。奈良県特用林産物振興会副会長の山本様でございます。社団法人奈良県食品衛生協会会長の大川様でございます。奈良県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長の舟戸様でございます。市民生活協同組合ならコープ理事長の瀧川様でございます。日本チェーンストア協会関西支部参与の景山様でございます。奈良県食生活改善推進員連絡協議会会長の植田様でございます。奈良県生活学校連絡協議会会長の福山様でございます。今回の懇話会の委員に二人の方を公募で募集いたしました、清水様でございます。中尾様でございます。
続きまして、本日出席の県関係の者を紹介します。健康安全局の三上局長でございます。次に県庁及び奈良市の関係課の課長、関係者をご紹介申し上げます。福祉部健康安全局、医務課の中澤課長でございます。健康増進課の竹村課長でございます。薬務課の上森課長でございます。生活衛生課課長代理の谷係長でございます。農林部、農政課の吉中課長でございます。農業水産振興課長の西村課長でございます。畜産課の坂江課長でございます。林政課課長代理の福本課長補佐でございます。生活環境部、環境政策課課長代理の玉置主幹でございます。教育委員会、保健体育課の小林課長でございます。奈良市保健所生活衛生課の吉田課長さんでございます。私ども食品・生活安全課でございますが、課長補佐の加藤、係長の福田、担当の松山、本岡、森井です。よろしくお願いします。
それでは委嘱状の交付をさせていただきます。
15名の委員を代表しまして一般公募の清水様に委嘱状を交付致します。
○三上局長
委嘱状、清水 順子殿・・・・・・・・
○峯瀬課長
引き続きまして三上健康安全局長の方から挨拶申し上げます。
○三上局長
本日は、皆様ご多忙にもかかわりませず奈良県の食品安全・安心懇話会にご出席賜り、厚く御礼申し上げます。また平素から食品の生産、加工、流通といった各段階での食の安全・安心確保のためにご尽力いただいておりますこと、感謝申し上げます。最近、BSEの発生、それから大手乳業メーカーの食中毒事件、それから食肉の偽装表示、中国製ダイエット食品による健康被害より触発し食品の安全・安心に対する国民の不安や不信が高まってきております。先日もブロッコリーの産地偽装の問題も発覚したところで、食品に対する安全・安心につきまして多くの課題があると認識しています。国では国民の健康保護を基本としました包括的な法律としまして食品安全基本法が昨年制定され、内閣府に食品安全委員会が設置されました。食品安全基本法では国や地方公共団体の責務、生産者や製造、加工業者等の食品関連事業者の責務、さらには消費者の役割が明記されたところです。このような、国の食品の安全確保に向けた取り組みと平行しまして、奈良県におきましても昨年12月に「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」を策定したところです。本年6月にはこの基本方針に基づきましてさらに食品の安全・安心確保の体制を強化するために知事を本部長としまして5部局12課に加え、奈良市保健所の参加もいただきまして県庁内に「奈良県食品安全・安心推進本部」を設けたところです。より全庁的・横断的な取り組みを推進することといたしております。今回、当懇話会を設置するにあたりまして団体等のご推薦と公募委員を含めまして15名の方々に委員をお願いしたところでございます。これからの食品安全行政の推進にあたって幅広く県民の意見を採り入れ施策に反映することが重要と考えております。懇話会は生産者、製造加工業者流通業者の代表、消費者の代表および学識経験者の方々に参加いただきまして食品の安全安心に対する対策等に議論し、またそれぞれの立場からの意見交換と相互理解を促進したいと考えておりますので本日はどうぞよろしくお願いします。
○峯瀬課長
それでは、資料の「第1回奈良県食品安全・安心懇話会」の16ページをご覧下さい。 懇話会設置要綱第4条ですが、会長は皆様委員の互選により定めるとなっていますので、意見がございましたらお願い致します。
○中津委員
事務局で何か案をお持ちですか
○峯瀬課長
事務局でということですが、事務局から提案ということでよろしいですか。
○委員
異議なし
○峯瀬課長
事務局としましては、「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」を昨年の12月に作成しましたが、その時に策定委員長を務めていただきました県立医科大学の車谷先生に引き続きこの懇話会でも会長をお願いできないかと思います。皆様方いかがでしょうか。
○委員
拍手により承認
○峯瀬課長
皆様のご賛同を得ましたので、車谷先生、よろしくお願い致します。
○車谷会長
それではこれから開催させていただきます。その前にご挨拶をさせていただきたいと思います。私は奈良医大衛生学に勤務する車谷と申します。衛生学というと学生はなかなかわかってくれないのですが、今回ご出席の委員の先生方にはすぐに理解していただけるかと思います。食品衛生などがその例ですが、そうした衛生学で予防医学を専門に研究しておる者でございます。今回、実は先程ご紹介ありましたけれども、資料1の表紙にありますが、昨年、「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」策定委員会というものが開催されまして、それのまとめ役を担当させていただきました。そのことがあって、今回この懇話会の座長を務めさせていただくことになったかと思います。この懇話会は、後でまたお話しがあるかと思いますけれども、非常に重要でありまして、この資料で言いますと16ページに、食品安全安心懇話会設置要綱というのがあるかと思いますが、その第1条にどういう目的で設置されるかということが記載されてあります。読ませていただきますと、奈良県における生産から消費にわたる食品の安心・安全確保に関し、幅広く県民との意見交換を行うとともに食品の安全性の確保に関する施策の策定にあたって県民の意見を交換することを目的として、この懇話会を設置するということでございます。ここに参加していただいている委員の先生方は奈良県の代表として、この懇話会で出された意見が県の施策にも反映されていくということであります。また、資料の後ろの方を見ていただきましたら分かるように、全庁挙げての大変な取り組みの懇話会であります。そういう重要な懇話会でありますので是非活発なご意見、意見交換をいただきながら、この委員会懇話会を無事運営させていただきたいと思います。簡単ではございますが、挨拶はこの程度にさせていただき、議事がスムースに進みますようにご協力よろしくお願いします。16時、午後4時に終了予定であります。議事の進行によって多少前後するかと思いますけれども4時を目標にこの懇話会を進めて参りたいと思います。それでは議事議題が資料の2枚目にございますけれども、議題の1懇話会の公開についてまず事務局から説明を申し上げます。
○事務局
はい、それでは事務局から懇話会の公開について説明させていただきます。当懇話会におきましては、原則、公開で行うことといたしたいと思っております。懇話会の開催内容につきましては、奈良県のホームページ上に議事録等を公開させていただきたいと考えております。また今日お集まりいただきました委員の皆様方の氏名等につきましても設置要綱等々と合わせまして公開させていただきたいと考えております。なお、当該懇話会の中あるいは運営の中で、委員の皆様方の合意によって非公開とすべき内容があれば、その内容は皆様方の合意によってホームページ上への公開は行わないことができるということにさせていただきたいと思います。議事録等の公開につきましては、事務局で作成させていただきまして各委員の皆様方にご確認いただいた後公開させていただきたいと思っております。また、懇話会につきましては、今日は一般県民の傍聴というのは行っておりませんが、次回の懇話会からは県のホームページ上で開催等の案内をさせていただいたうえ、人数は制限がかかるとは思いますが、傍聴者の募集等を予定しております。そういった形で原則公開という形で実施したいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。
○車谷会長
どうもありがとうございました。懇話会の公開について、事務局から2点説明あったかと思います。一つはこの会議の内容を議事録としてホームページに載せる、奈良県ホームページに載せるということです。載せる議事録については事務局で作成して、予め各委員の方々に確認していただいたうえでホームページに掲載するということでございます。それから今日は初回ですので、案内の機会がなかったんだろうと思いますが、次回からは傍聴という、一般県民の傍聴をお願いするというような手はずである、という説明です。何かこの件に関しましてご質問、ご意見ございますでしょうか。異議ございますでしょうか、よろしいでしょうか。それでは原則公開ということで今の事務局のご説明どおりで進めていっていただきたいと思います。次に議題2に入りたいと思います。食品の安全・安心確保推進体制についてです。資料を使いながら事務局からご説明よろしくお願いします。
○事務局
はい、それでは食品の安全・安心確保推進体制についてということで、お手元に配布させていただいております資料1及び資料2を使いまして、説明させていただきます。まず1ページの資料1を開けていただけますでしょうか。この「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」といいますのは、先程、座長の方からも説明がございましたように、昨年策定いただいた経緯がございます。昨年の4月17日に第1回の委員会を開催いたしまして、それから協議等いただきまして、あいだ、パブリックコメントの実施を経まして、昨年の12月2日に方針ということで公表いたしました。その内容につきましては、1ページにありますように1.趣旨、2.基本的な考え方、3.施策推進の方向としまして、消費者への食品安全・安心の確保のための施策、そして2としまして生産から流通・消費における食品の安全確保のための施策、3としまして新たな食品行政に対応するための体制等の充実、4.としましては基本方針の体系をまとめた内容になっております。1、2につきましては基本的な考え方をそこに明記いたしました。4ページに、施策推進の方向ということで、2の基本的な考え方に基づき、食品の安全・安心確保に関する施策の方向性を示し今後具体的な施策の展開を図ることとしています。その内容としましては、1消費者への食品安全・安心の確保のための施策、(1)消費者との相互理解と意見の反映、この懇話会につきましてもこの意見の反映等の一つのリスクコミュニケーションの場と考えております。(2)食品の安全に関する情報提供・公開の推進、(3)食品の安全・安心に関する教育活動で、食育というのがこの中に入ってくると考えております。(4)食品表示適正化の推進、(5)県産食品の信頼確保のための施策というふうにまず1としてまとめています。2生産から流通・消費における食品の安全確保のための施策ということで(1)生産段階における指導・監視の強化ということで1.農産品について、2.畜産品について、3.養殖生産物食品について、4.特用林産物についてということになります。また(2)製造、加工、調理段階における監視・指導の強化、(3)流通段階における監視・指導の強化、(4)試験検査体制の充実、(5)食品の安全に係る調査の実施、(6)自主管理体制の推進及び支援、(7)食品の安全に係る関係機関との連携強化ということでまとめさせております。この内容を踏まえて行政を推進するにあたり3新たな食品安全行政に対応するための体制等の充実ということで、3つの項目を掲げております。まず(1)基本方針を策定した段階での文言になりますので若干今年に入りまして委員会等の名前が変わっておりますが、当時としまして(仮称)奈良県食品安全・安心推進委員会等の設置ということで、内部機関の充実と今開催しております当時としまして(仮称)奈良県食品安全懇話会の設置が唱われております。(2)行政対応窓口の一元化、生産から消費までの全ての過程において展開する各種施策の方向性を定め、総合的に対応するため、関係部局間の連携に重点を置いた総合的な窓口を整備するとなっています。(3)食品に纏わる危機管理体制の充実、この3つの部分が体制的な政策ということで基本方針の中で盛り込まれた内容になっています。県ではこの基本方針の内容を踏まえまして、奈良県食品安全・安心懇話会の設立、設置及び内部機関として奈良県食品安全・安心推進本部を設置致しました。まず一番として、奈良県食品安全・安心懇話会の設置についてですが、これは奈良県における生産から消費にわたる食品の安全・安心の確保に関し、幅広く消費者等県民との意見交換を行う機会の創出及び県民の意見等の施策への繁栄を図ることを目的といたしております。構成人員は、先程の基本方針を作成していただきました8名の委員の方に、食品関係業界の代表者5名、一般公募の2名の計15名の皆様方にお願いする運びとなりました。この設置につきましては、今日8月5日付けで知事より委嘱等をさせていただきまして、任期は2年間となっております。今年は初年度ということで、18年の3月末日までということになっております。5番につきましては、原則先程了承いただきましたホームページ上への公開ということで進めさせていただきたいと思っております。続きまして、奈良県食品安全・安心推進本部の設置につきましては、「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」に基づく施策の総合的、一元的な推進管理及び食品に纏わる危機管理等を行うことを目的としております。所掌としましては、設置要綱第2条のとおりでございます。この組織につきましては、推進本部本部長を知事、副本部長を副知事、本部員には5部局の局長、部長となっております。この本部の下に幹事会を設け、この幹事会に従来、平成14年2月12日に設置の奈良県食品安全対策庁内連絡会議というのがございましたが、その構成課長がこの幹事会の幹事となっております。事務局につきましては、健康安全局食品・生活安全課におくということで、今年16年の6月11日に了解を得ております。以上でございます。次のページの資料でございますが、まず一番の懇話会の設置の関係法の根拠ということで、資料として入れさせていただきました。昨年7月1日に食品安全基本法が新たな法律として施行されました。その13条の中に情報及び意見の促進ということがございます。13条には、食品の安全性の確保に関する施策の策定にあたっては、当該施策の策定に国民の意見を反映し、並びにその過程の公正性及び透明性を確保するため、当該施策に関する情報の提供、当該施策について意見を述べる機会の付与その他の関係者相互間の情報及び意見の交換の促進を図るために必要な措置が講じられなければならないということが規定されました。この内容を踏まえまして、県として一つのリスクコミュニケーションの場としてこの懇話会を設置いたしました。また別の法律、食品衛生法の中でも国民の意見の徴収、64条関係及び65条関係で意見を広く住民の意見を求めなければならないという規定が新たに追加されております。参考までに紹介します。16ページが、先程座長の方からもありましたように懇話会の設置の要綱です。6条の専門部会の設置ですが、この懇話会そのものは食品に係る幅広い部分での意見交換を目的としております。その中で「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」に係る施策の推進に関し協議することを目的としてその部分に関しましては、従来の委員であった8名の方に専門部会委員に残っていただき、この懇話会の中の一部会として存続させていきたいと考えております。以上が懇話会の内容でございます。17ページに今回の皆様方の名簿を付けております。この中の左側の丸印の着いている部分が、基本方針を策定検討いただきました委員の皆様です。若干役職等の変更があり、2名の方につきましては前年から変わられておりますが、その8名につきましては基本方針に係る規定については引き続きお願いしたいと考えております。次に18ページになりますが、推進本部の設置要綱でございます。この推進本部といいますのは、1条にありますように県民の健康を保護するため、安全で安心な食品の提供を目的に、生産から消費にわたる食品の安全・安心確保に関する施策を総合的かつ効果的に推進するとともに、一元的な施策管理及び危機管理を実施するために設置いたしました。所掌につきましては2条、組織につきましては3条、会議につきましては4条、幹事会につきましては5条で規定しております。また、具体的な作業を進めるということで担当者会議を6条に規定しております。この推進本部の中で必要性がある部分、非常に大きな案件がおきたりしましたら、その専門家等に入っていただき、専門部会を設置することができるということです。部会を設置できるということです。20ページがこの推進本部の人員及び幹事会の本部員及び幹事会の構成員になっております。21ページはそれをイメージ図化したものでございます。旧体制としまして15年度に奈良県食品安全対策庁内連絡会議がありまして、この中で県庁内の横断的な調整をしておりました。16年度からは内部機関としまして推進本部、外部機関としまして、色々意見をいただくためのこの奈良県食品安全・安心懇話会の設置を組織し、「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」を中心として事業の推進を図っていきたいと考えております。22ページにつきましては推進本部の幹事会の関係課の所掌している内容を簡単にまとめております。以上が16年に入りましてから及び昨年作成しました基本方針の策定にあたった経緯について説明させていただきました。
○車谷会長
ありがとうございました。去年から始まったこの食品安全・安心確保について、今に至るまでざっと概要を説明していただいたということになります。この21ページのイメージ図を見ていただくと、平成15年旧体制と書いてあります。旧体制の平成15年度では、奈良県食品安全対策庁内連絡会議がいろんな準備をしてきたということになります。先程来から出てます食の安全安心確保の推進基本方針を踏まえて、この右の新しい体制へ大きく変わったという内容になっております。内部と外部が書いてありますが、外部の一番上の奈良県食品安全・安心懇話会が今私たちが委員をやっている懇話会になります。その下にぶら下がるような形で専門部会というものがあります。今回初めての懇話会ですし、経過もありますので、今ご説明していただいた部分について少し時間をとって、ここはどういうことだというような意見交換を事務局を交えて資料1からさせていただきたいと思います。資料としては、1ページ目の推進基本方針について、それから、14ページの資料の2と説明していただいたんですが、まず、資料1について何か、これはどういうことなのかという委員の中からご質問ございましたら。どうぞ、あまり硬くならないで。気楽に。何かございますでしょうか。もうすでに県の方針として固まったものであって、これに基づいていろいろやっていくということになるんですが、今からやろうというものです。何かございますでしょうか。
2ページ目に、なぜ策定するに至ったかという趣旨、すなわち輸入食品の問題とか、BSEの問題もありましたし、O157の問題もあって食に対する安心あるいは安全についての県民の不安感、疑問がわき上がって、それに対する施策としてこういう考え方でやっていくという流れになっております。どうぞ気楽に質問して下さい。よろしでしょうか。そうしましたら、また、質問がございましたら次の機会ということで。14ページの資料2、14ページから22ページまでのイメージ図のところについてはいかがでしょうか。
○清水委員
専門部会をおくことができるということですが、21ページの図を見ると15名の私たち懇話会のメンバーですが、それにぶら下がってる状態で8名って書いてありますけど、8名という方はのこの中から出るんですか。また、全く別にそれを組織するわけですか。そこがわからないのですが。
○車谷会長
この15名の中からです。すでに決まっていることですが、事務局からもう一度説明をお願いします。
○事務局
懇話会の中で専門部会としましたのは、16ページの設置要綱第6条で「なら食の安全・安心確保の推進基本方針」に係る施策の推進に関して協議することを目的とし、専門部会を設置することができるということで、これにつきましては、昨年からの経緯がございますので、その次のページの名簿の左に○の方が、昨年の策定検討委員会に参加いたいたメンバーです。昨年からの流れ等もご理解いただいているということで、この懇話会自身はそれ以上のもっと幅の広い意見交換の場ということを考えておりますので、この基本方針に関わる部分については昨年から引き続き協議していただく場として専門部会を設置すると考えております。
○車谷会長
ご意見ございますでしょうか。設けることができるという条文ですが、実際には設けるということと、委員としてはこれまでの経過から先程ご紹介ありましたが、8名の方を専門部会の委員とした、このようなことでご了解をいただきたいと思います。
専門部会は協議する場ということでよろしいですか。
○事務局
はい、その中で色々方向性や、あるいは基本方針に基づく内容の県の推進の状況等を、きっちり説明していきたいと思っています。
○車谷会長
専門部会は協議する場で、この懇話会は広く意見交換を行う場ということです。専門部会も当然この懇話会のご意見を反映しながら、県の色々な施策に関しての協議していくというような位置づけになっているということです。
どんな質問でも結構です。今立ち上がりのところですので、ここが分からないと前に進みにくいと思うんですが、いかがでしょうか。
○中尾委員
その続きの話で、確認なんですが、もし問題とかが結構ありますよね、食の問題が、そういうのがあるとしますと、まず専門部会で協議されてから、その問題がおりてくる、そういう位置づけじゃないんですか。
○車谷会長
事務局の方よろしいですか。
○事務局
懇話会そのものの設置は、定期的に開くケースがあると思います。また、場合によれば、緊急を要する場合で皆様方にいろんな形で意見をもらわなければいけないケースもあるかもわかりません。基本的には年3回ということで企画していますが、非常に緊急を要するような部分で各種関係者からの広く意見を求めたい場合につきましてはこの懇話会全体の中でという形になってくると思います。あくまでも基本方針という一つの固まった内容の中でその部分についての協議については専門部会で処理してもいいと考えております。
○車谷会長
よろしいでしょうか。他に何かございませんか。
またご質問があれば、出していただくとしまして、議題の3について進めたいと思います。議題の3は平成16年度食品の安全安心推進事業です。奈良県食品の安全安心推進プラン(案)について事務局の方から説明をお願いします。
○事務局
資料3ということで、24ページ、目次になりますが、この推進プランにつきましては、先程資料1で説明しました基本方針に基づきまして、実際県としてどのような方向性、どういった事業を以てその基本方針に従った事業を推進するのかということを、基本方針だけでは非常に抽象的な内容で分かりづらいということがありますので、それを事業として明確にした上で公表をしていきたいというふうに考えております。25ページに、推進プランの位置づけということで、まず昨年12月に基本方針を策定したということ、そして、この基本方針に基づき実施する事業を各年度ごとに食品の安全・安心推進プランとして整理し、奈良県食品安全・安心懇話会等の意見を踏まえ今後の方針等を取りまとめ、毎年公表しますということがこのプランの内容です。2番目に、その推進する体制についてイメージ図を入れております。26ページから具体的な内容になります。
以下、「平成16年度食品の安全・安心推進プラン」についての内容説明。
○車谷会長
ありがとうございました。内容が非常に多岐に亘っておりますけれども、基本方針等を受けて平成16年度、つまり今年度すでに一部動いてる内容も含め奈良県が県行政として安全・安心推進プランを進めていくプランの紹介であります。個々に検討していきますと時間の関係もあってなかなか難しいかと思いますので、ざっと読んでいただいた範囲の中で、特にここはどういう趣旨なのかというような大きなご質問を中心にご発言をいただければと思います。視点の1のところ、26ページから28ページの範囲で何かご意見ご質問ございますでしょうか。どうぞ。
○清水委員
畜産課からBSEの対する知識普及事業とか、
○車谷会長
すいません、どこのページでしょうか。
○清水委員
27ページのところにある畜産課のBSE知識普及事業と、下の方の同じページなんですが、畜産課のBSE知識普及事業というものがありますけども、これは別個にするんですか。同じようなことをパネル展示3回、パンフレット・チラシと書いてありますけども下の方ではまた開催が一応3回。そういうのは関係性を持ってやるんですか。
○車谷会長
今のご質問のところは畜産課の方からお答えいただければよろしいでしょうか。27ページの上の方の畜産課の事業と下の方の畜産課の事業、事業内容が同じなんですが、どういうふうにするのかというご質問ですね。
○野瀬委員
畜産の流れというのでしたら、私でもいいんでしょうか。
○車谷会長
はい、よろしくお願いします。
○野瀬委員
奈良県におきましても、食品の安全・安心懇話会というものを設立していただきまして誠に有り難く思っております。食品の安全・安心というのはBSEが発生して以来出たわけで、今までから我々は安全なものを消費者に供給する努力をしておる訳でございます。今までと同じでございます。しかし、BSEが発生して偽装食品とか何とか色々問題が多く出ています。安全なものを出していたら安心なことは当然ですけど、昔も今も安全なものということに、私たちは自信を持っております。しかし、今BSEの話も出ましたが、一頭ずつ全頭検査ということでございますので、これ以上のことは世界中でも日本だけしかないはずです。そういうことで安心してもらいたいと思うわけですけれども、話聞きますと未だにまだ肉は食べてないという方もおられるわけでこれは私はここまでして信用してもらわなければ、どうしようもないなというそういう感じを持っておるわけでございます。消費者もただ危ない危ない、いや食わないんだということではなくして、真実をきちっと勉強してもらうことが、食品の安全・安心を感じてもらうということでございます。そして、畜産のみならず生産者の顔の見える食品という母体、これは今までもやっておったわけですがそれに加えてそれをいつ生まれてどうなったというそこまで追跡できるようなトレサビリティーをやっておるわけでございます。野菜にしてもそういうことです。我々とすれば過剰な消費者対策だと思っております。本当に安全なものは今までも今も変わらないんですが、消費者に安心してもらうというふうに努力する、そのために我々も労力もかかるわけですが、それをしなければ消費者も安心してもらえないということで、我々勉強しておるわけでございます。一例を挙げますと、有機無農薬栽培というものがあるわけですが、病気のでない野菜は無農薬でもできますけれども、虫の付くのは到底無農薬ではできないわけです。これが何かの新聞にでていましたが、家庭で作ったけれども無農薬ではとてもできないという記事もあります。実際我々生産者の立場に立って、消費者の方々も理解してもらいたいというのが我々の願いですし、こうした懇話会をやっていただいて消費者と皆さんとお話しできることがそういう面に繋がっていくんではないかとそう感じておりますので、安全なことにつきましては今までも今も変わらない、これからもそれを重視してやっていきたいと思いますので、その点どうかよろしくご理解の程を。
○車谷会長
はい、野瀬委員は奈良県畜産農業協同組合連合会長をされておられますが、安全については十分配慮をしてきている、また畜産関係の方もそういうPRをしていきたいし、消費者にも勉強していただきたいという意味で、畜産課が事業として挙げられていることについては、是非やっていただきたいというようなご発言と思うんですが、畜産課の方からもどうぞ。
○事務局
この2箇所に入っておるものは再掲ということで考えていただきたいと思います。
○車谷会長
同時に実施するのでしょうかというような趣旨のご質問です。
○事務局
事業としまして、一つは情報の提供ということ、一つは教育活動の一つということになりますのでこの内容がそれぞれこの事業にあるということで、再掲で挙げられているということです。
○車谷会長
清水さん、どうぞ。
○清水委員
ということは、パネル展示3回というのは両方またがって3回しかしないということですか。
○事務局
そうです。
○清水委員
すごい、クールですね。もっとやらないとだめなんじゃないですか。
○車谷会長
担当の畜産課の方から何かご発言は。
○畜産課
畜産課ですけども、BSE知識普及事業につきましては、例えば畜産課が行います畜産フェアとか従来のイベントとか、そこら辺に関しますパネル展示等々実施しております。それからパンフレット・チラシ等につきましては学校給食関係の給食会とかそこら辺等につきましても一応教育活動ということでパンフレット・チラシ等を実施しているところです。
○車谷会長
ありがとうございます。回数は3回だけれども、かなり大きな会場でされるということで対象数は多いというような説明、また、2の情報提供とそれから教育活動というのは内容的には重複した部分がありますので、ある意味では同時にやるというのが効果的なこともあるかと思います。できるだけいろんな機会をとらえてやっていただけないかという趣旨の、清水委員のご発言だったと思います。はい、瀧川委員どうぞ。
○瀧川委員
関連してということで発言させていただきます。畜産課の方でも書いていただいているようにこのパネルはもちろんここでは3回となっておりますけれども、その下にいろいろ生産者・食肉処理・流通・販売業者等が連携してパネルによる巡回展示等々ということで提案いただいております。私は、生活協同組合ということなんですけれども、こういったことに関しまして大いに提携をさせていただいて、いろんな集まりのところでこのパネルをお貸しいただくというふうにしていただけましたら頑張ってパネルを展示したり、チラシやパンフも配布をさせていただけることができると思いますのでよろしくお願いします。
○車谷会長
貴重なご意見ありがとうございました。今のご意見、事務局の方で検討等いただければというふうに思います。他に。
○中尾委員
以前、学校で食育というかそういうPRというか、講演会交換会みたいなものをされているとは思うんですが、そのあと参加された方がどういう感想とか、これだけ良かったとか、
こうして欲しいとかそういう問題提起じゃないけど結果とかそういうのはホームページとかで見られるんですか。そのあたりのことを。
○車谷会長
はい、ありがとうございます。今のは、畜産課だけに限った話ではなくて、いろんな啓発活動が有効に機能しているのかを何らかの形で検証できるものなんでしょうか、また検証してそれをフィードバックできるようなことが機会としてあるのでしょうかという、なかなか難しいご質問ですが。
○事務局
一つはいろんなイベントを実施するときに、県であれば行政経営課というところになるんですけれども、アンケートの実施を進めております。で、そのアンケートの結果を全て公表しているのかどうかというのはちょっと私今のところ手元に資料がございませんので、わかりませんが。ただ、そういうことは何かイベントを行えば感想を伺うということを実施する方向にある、ということです。
○車谷会長
成果がどうかというのを知らせて欲しいというようなご意見だと思います。ここはいろんなご意見を出していただく場ですので気軽にどうぞおっしゃってください。何かございますでしょうか。それでは少しお聞きしてもよろしいでしょうか。26ページの上の16年の懇話会開催3回というのがあります。その下の意見交換会開催、ツアーの各1回のこれはどういう趣旨ですか。
○事務局
まず、ツアーにつきましてはこの8月31日に、みつえ高原牧場をまず見学しまして生産現場の状況を勉強していただき、そのあと大和郡山市の食肉公社、食肉流通センターで、牛肉のトレサビや牛肉のBSE関係等を、また、と畜検査及びBSEの全頭検査の実施状況について、食品衛生検査所で勉強していただこうというのがこのツアーです。
○車谷会長
対象は
○事務局
はい、対象は一般消費者の方及び消費者団体ということで今回40名を募集させていただきました。で約100名の方から募集いただきまして、そこから40名に絞らせていただきたいと考えております。もう一つの意見交換会の開催というのは最近、内閣府食品安全委員会、あるいは厚生労働省、農林水産省そういったところで、いろんなテーマを元にしてリスクコミニュケーションというものが実施されております。奈良県でもそういう意見交換の場、このコミュニケーションの場としてこの懇話会もそのひとつですが、もう少し幅の広い形で、シンポジウム方式という形での意見交換会ということもできればさせていただきたいなというふうに考えております。
○車谷会長
ありがとうございます。この懇話会のツアーかと思ったんですが、一般県民によって実施されるということです。はい、どうぞ。
○福山委員
昨年までは県生活科学センターでありましたが、食品が加わり、奈良県食品・生活相談センターに変わっています。食品に関する不安から食品の相談窓口を強調されたのでしょうか。早速6月より「食品の安全と安心」の消費セミナーが開催されました。県政だよりなどで広報され、消費団体や、一般消費者が受講し、受講数も多く好評だったと思います。食の安全・安心に関して消費者は非常に関心を持っていますので今後、現地学習や、セミナー、シンポジウムなどでリスクコミュニケーションを、一般消費者を対象に開催し身近に意見交換、要望など討議のできる機会を与えていただきますことをお願いします。
○車谷会長
ありがとうございます。今34ページの所で意見を賜ったんですが、29ぺージ視点2のこの29ページ、30、34ページまでで他にご質問ございますでしょうか。
○瀧川委員
特に視点3の新たな食品安全行政に対応するための体制等の充実のところでございます、33ページです。16年度の目標ということで推進体制の強化というふうに出ているんですが、いろんな強化をされる際に、前の分野についてはこれが何回とかあるいは何件とか書いてございますのですが、ちょっと分からないところがあるわけです。体制というのは人の体制とか機器を増やすとかいう問題がある、さっきのところに書いてあるところもあるんですが、対応される人そういう組織を作るということで強化するということになるんじゃないかと思います。そんな意味で具体的に16年度の予算が前年に比べてどういうふうに強化をされてこういう体制を作っていくのかということについて触れていただきますと分かりやすいと思いますのでご質問させていただきたいと思います。
○車谷会長
ありがとうございます。それでは事務局の方から。
○事務局
はい、一応16年度目標で非常に抽象的な書き方になって、具体性が他の部分とちょっと欠けているかもしれません。今回、推進体制ということで推進本部という県の組織体制も一応できました。ただ、まだ出来たばかりということでその推進本部の中でどういった形で実際進めていくのかその辺について、整理をしていかなければならないと考えております。そういう部分で、推進体制の強化ということで、具体的にこれだけやるというふうな形はちょっと今のところはまだ書ける状況ではなかったので、こういう表現をしているということでご了解いただきたく思います。
○瀧川委員
そういうことかと思いますが、31ページの方にちょっと戻る訳なんですが、下の試験検査体制の充実4です。ここで16年度目標に機器の整備っていうのを挙げてるんですが、この辺も検査体制というのは人員含めて強化をしないといけないとか、何回やるためには予算もいるということになると思うんです。そんな意味で予算の変化を含めて教えていただきますと有り難いんですが。
○車谷会長
お願いできますか。
○事務局
はい、16年度事業内容ということで、基本的に新たな事業予算の中からここへ出しております。その中で遺伝子組み換えについては機器整備として、新規として記入、そしてエルシーマスにつきましても、継続して設置していますので入れております。委員の方がおっしゃるように機器の整備というのはそれ以外の食品分析機器ということであれば、ガスクロ、エキクロいろんな機器がございます。それは保健環境研究センター全体で見れば非常に数多い部分があると思います。その中から新しい部分をこの中に出しているということで、これだけしかないということではなく、これを含めた検査体制になっているということでご理解いただければと思っております。
○瀧川委員
人員は増えているだろうかとか、予算は増えてるんだろうかとか、その辺ですけども。
○峯瀬課長
非常に強い応援をいただいているような感じがいたしますが、人、金この点は厳しい時期であることは本当に事実でございます。奈良県は、228億円ほど去年に比べて減っております。その中で知恵を絞って本当に何が必要か内部精査をかけたうえで、必要であるものからやっていきたいというのが本音でございます。
○車谷会長
ここに16年度目標ということで、例えば、何回開催とか、あるいはホームページの何件アクセスとか、それから実施率何%とか目標を掲げられているかと思いますが、実績を踏まえてこれぐらい伸ばしたいというようなものなんでしょうか。それとも、全く実績ゼロから目標を組まれているんでしょうか。質問の趣旨は、実行が難しいような目標設定をされてないでしょうかということです。今までの経過から見るとこれくらいのことは十分期待できる、あるいはプラスアルファできるということでしょうか
○事務局
16年度目標ということで、16年度予算の固まった段階からある程度目標値というものが出てきます。そういう部分でその数値が挙がっていることになり、数年先の目標値を設定することもすべきなのかどうか、内部的にも検討したんですけども、予算的なこともありましたが、現状の中で右肩上がりの形で目標値を設定しても、それは絵に描いた餅になりかねないということで、きっちりしたものを毎年精査しながら出していく方向で、奈良県としてこのプランを出していこうかということで、この案となりました。
○車谷会長
毎年、前年度を踏まえながら出していくというふうに理解してよろしいでしょうか。他に34ページのところまででご意見ございませんでしょうか。はい、どうぞ。
○清水委員
消費者はいろんなものが不安なんです。だから、その中でもリスクって高い低いってあると思うんです。BSEなんかで全頭検査をしていますが、今アメリカの輸入牛肉の関係で全頭検査が必要ではないとか言われてます。検査体制は何を一番優先すべきかということですね。優先順位というものは県としての責務でしょうね、それで予算配分していかないと何もかも全部、―たとえば遺伝子組み換えのことでも検査ができる体制が組まれていることはありがたいのですが、出るお金は一緒なんだったらリスクの案の中から優先してやっていっていただきたいなと思いますけどもそれのところの県としてどうしてやっていくかというのは教えていただきたい。
○車谷会長
一般論としては、当然、どのリスクが大きいかということをまず検討しないといけないですし、リスクの大きさから優先順位を決めて効果的な配置をしていくとうふうな方針が必要かと思います。私は奈良医大にいるものですから、いろんなそういう検査設備等の件も耳に入ってきます。当然その辺のリスクを十分考えた上で、優先度の高いものを、保健環境研究センター等に設置されているというふうにお聞きしておりますが。
○清水委員
学者の方が思うリスクと消費者が思うリスクとのギャップがあるとよく聞きまして、そういうふうに情報提供していただければと思います。何か必要以上に添加物に対する意識があったり農薬に意識があったり、それよりもっとリスクの高いものがあるんだというギャップを埋めていただく努力をしていただければなあと思います。
○車谷会長
いいご意見をいただいたように思います。この懇話会自体がまずそういうお互いの安全安心にかかるリスクの大きさ等も考えながら県の行政施策に意見を申し上げようということです。まだまだご質問あるかと思いますが、次の議題4で意見交換が組まれておりますので、今の話を再度していただけるかとも思いますので、時間の関係もございますので議題4ヘ進めさせていただこうと思います。食品の安全についての意見交換ということですが、その前に関係各課から報告、こういうような取り組みをしていることをご紹介していただきたいと思います。その方が意見交換も進めやすいと思いますので、3つの課から用意していただいておるようです。
○事務局
別綴じになっておりますが、資料4というのを出していただきますと、ページにつきましては1枚目が食品・生活安全課の分、そして農業水産振興課、そして畜産課ということで情報提供させていただきたいと思っております。まず食品・生活安全課の方からさせていただきます。1枚目の方を見ていただきますと、1から6までですが、1につきましては昨年7月1日に食品安全委員会が国の内閣府に出来ました。その中で食品の健康影響評価ということを実施しており、3つの食品健康影響評価というものが出され、かつ、その内容に基づきまして販売の禁止等の措置がとられてきている、というふうな流れがございます。まずそういう形で内閣府の食品安全委員会が動いていることを情報提供させていただきます。その情報が2ページのサウロパス・アンドロジナスという、アマメシバという植物になります。これを加工した食品についてのリスク評価が、厚生労働省から意見を求められて、それに対する意見が出て、3ページは、厚生労働省のリスク管理部門でそれを販売禁止の措置を採った通知でございます。また同じようなものとしまして、5ページにシンフィツム、いわゆるコンフリーというこれも植物ですが、これを含む食品についての食品健康影響評価というものが、食品安全委員会の方に厚生労働大臣から今年の3月24日に出されました。それを踏まえて、影響評価の方でリスクを管理する措置を講じるべきであることが出されております。四角の枠が委員会からの意見ということになります。それを踏まえて、7ページにコンフリーについての取扱いということで、まず6月14日に文書が出て、続きまして9ページに6月18日にその販売を禁止するということで、食品衛生法の6条2号、これは有害な若しくは有毒な若しくは有害な物質を含むものというふうな位置づけになって、販売が禁止されていったという事例でございます。同じように10ページにつきましては、アカネ色素という色素について、6月18日に厚労大臣から委員会に影響評価の申請をされまして、それに対してそのアカネ色素がADIを設定できないというような、一般にはADIというのが人が一定量、一生涯を通じて食べても大丈夫ですがという摂取量になります。そういうものが設定できないですよ、というふうな評価が出ております。これも国立医薬品食品衛生研究所において、ラットを用いた発癌性試験等の結果を経ての意見を求めた事案でございます。それに基づきまして、11ページでその添加物を既存添加物から削除するという形で、厚生労働省が動いたということでございます。これは7月9日に官報掲示されまして3か月を経過した日から施行されるという内容になっております。続きまして13ページでございます。最近、非常に食品に関わる情報提供等が増え、食品の回収状況というのが回収事例というのが非常に増えております。今年4月から7月22日までに奈良県の方に情報提供されたものを一覧にまとめました。まず13ページに違反理由別、右側が食品の分類別にまとめ、58の自主回収若しくは回収命令といった形の措置が採られておるというのが現実です。実際にはこれ以上のものがあるのかと思います。違反理由の中では添加物の使用基準違反、あるいは表示関係の違反というのが非常に多い。そして物の異物の混入、あるいは変敗変質といった内容が非常に多いということでございます。食品につきましてはお菓子類がその中でもトップを占めております。この内容の個別の物につきましては14ページ、15ページ、16ページということでメーカー名とかある程度抹消した形での情報提供をさせていただきました。こういった形で最近非常に食品にかかる回収事例が増えており、またそれが公開されて会社から社告を打たれたりとかで、公開された中で業者対応がなされているのが現実でございます。続きして17ページにつきましては、先程委員の方からご紹介ありましたが、消費者セミナーの開催ということで、一つの食品に対する教育活動の一つとして、10回講座のセミナーを食品・安全相談センターの方で実施したもの、その内容については、1回から10回の内容を出しております。それ以外に、19ページ、20ページ、21ページに、まず食品表示ウォッチャーの募集をいたしまして、一般の目で食品表示を見ていただくという一つの事業を実施していること、そして先程ツアーの話がございましたが、食品安全・安心ツアーということで、今回みつえ高原牧場を中心としたツアーを実施して、その中で意見交換等を行えればというふうに考えております。21ページに、今回第8回地域保健全国大会が奈良県で開催されるということがございまして、食の安全・安心とハサップというテーマで、なら100年会館で実施する予定となっております。基調講演としましてハサップの課題と将来展望を、そしてシンポジウムとしまして、シンポジストの方に入っていただき、実施されているハサップの取り組み状況について説明をいたします。この委員でおられる上田先生にコーディネーターをお願いして、ハサップの方向性等についてディスカッションできればというふうに考えております。以上が本課からの情報提供でございます。
○車谷会長
農業振興課の方からお願いします。
○農業水産振興課
農業水産振興課でございます。先程の基本方針の5ページのところに、生産段階で農産物に対する消費者の安全安心の確保を図るための施策として、生産履歴の情報開示を推進すると、謳っております。その1つの具体的な考え方といたしまして、奈良安心農産物表示制度を検討しているところです。現在、農林部におきまして特産品・安全安心部会と、安全安心農産物づくり分科会を設け、生産者、流通・販売業者、消費者、学識経験者の委員からご意見をいただきながら、検討を進めているところです。内容は、農薬の安全使用、それからそうした農薬や肥料等の使用状況等に関する生産履歴の記帳を行うこと、さらに、プラスティック等の適正処理等環境に優しい取組を行うという3つの登録要件の下に、県の認定した確認機関が生産者団体等を登録し、個々の生産者が生産履歴をキチッと記帳する、そういうふうに考えております。登録からの流れは、生産者が確認機関に登録申請し、確認機関が登録要件に合っているか審査・登録した後に、生産者が栽培、生産履歴の記帳をおこないまして、出荷時に生産情報を開示できることを示す表示を農産物に添付するというような形になります。現在、表示のロゴマーク等は決めておりませんが、こういう形で生産者名や確認機関の連絡先が分かるように表示し、そういう農産物であることをPOP等の方法で店頭表示して消費者にお知らせする。こういうふうな仕組みを生産段階で実施することで、消費者の方に安心してもらえるような制度を構築すべく検討しておりますので、報告させていただきます。
○車谷会長
はい、ありがとうございました。もう一つ畜産課の方からお願いします。
○畜産課
畜産課でございますけれども、牛の個体識別のための情報管理及び伝達に関する特別措置法という法律が出来ております。これにつきましては、農林水産省、国の事業で行いまして県が協力するという形を取っております。ご承知のとおり、平成13年9月にBSEが発生したということで消費者の皆様に対しましてはいろいろ不信感を与えたということで牛肉の安全性に対する信頼の確保とあるいは回復と、もう1点はBSE蔓延の阻止ということによりまして法律が出来たわけでございます。この中身につきましては25ページを見ていただきたいと思います。この個体識別番号の表示ということになっております。平成16年12月1日からは肉を販売する販売業者の方々もこれらを表示しなければならないということでございます。すでに牛肉のトレサビリティーにつきましては生産者サイド、農家の方々につきましてはすでに平成15年12月1日から牛に10桁の耳票番号を付けまして個体識別を図るということで既に畜産サイドの方では動いております。これにつきましては、現在までと場でのと畜段階までがこれが既に動いているということでございます。今後12月1日からはと畜場から出た牛につきましてのトレサビリティーいうことで食肉の販売店、あるいは焼肉店などの特定料理業者そこら辺の業者も表示の義務づけとなっております。3番に書いております特定牛肉といいますのはあくまでも国産牛肉であるということで、国産牛肉についてはやりますということで輸入牛肉についてはやらないということでございます。特産牛肉は一番下の注釈が出ております。精肉関係につきましては、ここにございますけど内臓、舌、挽肉、細切れ等につきましては、くず肉ですので、これらにつきましては対象外いうことになっております。以上でございます。
○車谷会長
はい、どうもありがとうございました。今、基本方針の、安全安心推進プランの案を受けながら既に実行しているところの点も含めてご紹介していただきました。あと残された時間は、会議の冒頭からの話を含めて何か気になること、ご質問を含めてと思います。先程の話でしたら18年3月31日まで我々委員の任期があるわけですので、何回か懇話会をすることになるかと思います。初回ですので、初顔合わせの委員の先生方もおられます。今までの会議の内容、あるいは私達の立場としてはこういうふうなことを懇話会に期待したい、今後こういう取り組みをしたらどうかとかいうご提案を一言ずつお願いできればと思います。ご質問でも結構ですし、ご意見、それからご提案したいというようなところもおっしゃっていただければと思います。順番に一言ずつお願いすることでよろしいでしょうか。誠に申し訳ありませんが上野先生から全体を通じてあるいは先生のご専門の立場からこういう懇話会のできるようなことをどうぞ。
○上野委員
今日は1回目ということで、総合的なお話をいただきましたが、これからは年3回ほど開催されるようですが、今後は突発的な問題も出てくるかも知れませんが、できるだけ早いうちに次回の検討課題を提示していただければ有難いと思います。つまり、今後の運営の仕方としまして、行政へ意見を反映させていく際の事業内容を本日ご紹介いただいて、それに対して思うんですが、こういうのを予算化していく時期としては、だいたい今ぐらいの時期(来年度予算化に向けての提案の時期)ということになると思います。懇話会をいつ開くのかによって内容が変わってくるのかと思います。また、今後は基本的にどういうことを協議するのか、今日のお話では分野の幅が広く、輸入もしくは国内生産から消費すなわち商品を使って消えてしまうというところまですべての段階を含んでいます。この辺、それぞれの段階で安心、安全というものをどのように確保しようとしているのか、あるいはすでにそういう機能が作られているのかどうか、といったところなどを整理してもらうとよいと思います。それから、先程のBSEのチラシやパンフレットという話も出ていましたけれども、もっと広く県民にいろんな活動や協力関係の状況を情報提供していくんだろうと思いますが、その辺、もう少し目で見て分かりやすいものが出来たらいいなあと思います。全体として段階が長くて複雑になるんですけれど、それぞれの段階で、すなわち生産者なり輸入業者なり流通業者なり、あるいは消費との関わりなどそれぞれの目で見て、どのような仕方をしていったらいいんだろうか、どういうことをしてもらったらいいんだろうかと、まさに子供たちを含めて分かるようなビジュアルにも工夫を凝らしたパンフレットを作っていただけると有難いと思います。これは別の話になってしまうかも知れませんが。
○車谷会長
ありがとうございました。事務局の方にはまとめて後でご質問させていただくということで、順番に先にいろんなご意見をいただきたいと思います。
○上田委員
私は長年、食品工場の現場におりまして衛生管理を中心にして、特にここ10年ほどは今話題のHACCPにつきまして、いろいろの経験を積んできております。そういうところから食品工場の衛生管理の現場からの参加ということで、ここに参加させていただいたと認識しています。先程上野先生もおっしゃったようにこの度の取り組みは、非常に範囲が広いものですからなかなか問題を絞りきれない面があるのではないかと思います。特にこの懇話会、名前が安全・安心懇話会ということになってまして、この安全安心の問題をずっと議論する時に安全とは何か安心とは何かというようなことをある程度同じ土俵の中で認識していかないとなかなかまとまらない。一応私の認識としては、安全というのは最新の科学的知見でもって検証されたいわゆる客観的な評価。今回食品安全基本法が施行されまして、それと合わせまして食品安全委員会が国の内閣府の方に設立されました。ここをトップとしていろいろと最新の科学的知見でもって評価されていくだろう。これを地方自治体サイドでどういうふうに組み入れていくかといった問題が1つの課題として挙げられるのではないでしょうか。これに対して安心の問題は、非常に我々身近な問題です。それでは安心はどのように定義するのかといいますと、いろいろとISOのことも含めまして、いわゆる食品の安全性を確保して行くにあたってのプロセスに対する信頼度、その信頼というものは例えば消費者によく理解され、よく見えるということで信頼が高まり、食品の安心というものはこの安全の確保と信頼を持って確保されている問題と定義してみますと、この懇話会の課題というのは、安心追求の場であるのではないでしょうか。これらの関係がより消費者の皆さん方に理解され、分かっていただくというような形で意見が出てくるところに一つの大きな目的があるのではないかと思い、私自身はそのように理解をしています。一応、私この食品関係の衛生管理、最近ではHACCPを中心として取り組んでおりますので、食品工場の皆さん方が現場でどのように安全に対する努力をしていただくのか、その努力の内容を出来る限り、私が、現在、例えばHACCPのいわゆる導入計画又は企業の皆さん方が承認認証を取られるにあたっては助言支援をしております経験を通じて、食品工場の皆さん方の努力のプロセスを大いに現場からの代弁としてアピール又はコミュニケートさしていただきまして、消費者の皆さん方に少しでも理解を得られるように自分としては努めていきたいと考えております。以上のようなことで、要は食品工場の安全取り組みの現状を皆さんに報告することによって消費者の「安心への」より深い理解へと持っていきたいと考えております。
○車谷会長
ありがとうございました。よろしくおねがいします。
○福原委員
私は、栄養士会長をしておりまして、栄養士でございますので、栄養士として県民の皆様に直接関わっていくということからいいますと、この食品の安全であること、安心できることというのは非常に重要なウエイトを占めていることでございます。
講習会、それぞれの仕事の立場で職場にも非常にこの安全安心というのは重要なことですので、まずは、栄養士会の会員からそして会員に伝え、会員からそれぞれの栄養士が所属しております対象へこの安全安心懇話会が出来ましたよという伝達をすることがまず務めではないかなというふうに感じます。研修会におきましてもこのような会が出来ましたことを会員に広く知らせて、そして共に安心安全ということで関わっていけるように頑張っていきたいというふうに思いますのでよろしくお願いいたします。それと、始めに質問がありましたBSEのことで、野瀬委員さんの方から非常に貴重なご意見をお聞きしましたが私が常々思っておりますのは、非常に、何か起きましたときのマスコミの物の捉え方っていうのが非常に悪い面といいますか、ある一部だけがクローズアップされて報道されておりますのでいくらそれを訂正しようとしてもなかなか皆さんに通じないということがございますので、その辺のところもマスコミの方でもそういう協力が必要なんではないかな、正しい情報の伝達というのが求められていると思いますので、そのようなことでもまたご協力いただけたらいいかなというふうに感じさせていただきました。
○車谷会長
ありがとうございます。よろしくお願いします。
○中津委員
農協の中津でございますが、今日は第1回の懇話会ということでいろいろ聞かせていただいたわけでございますけれども、特にこんな時代になりましたので農家も大変な時を迎えておるとこのように思っておるようなわけでございまして特に農薬の安全使用の問題につきましては生産者にいわゆる生産履歴を書くように全組合員には配布をさせていただいておるわけでございます。兼業農家と専業農家と捉え方が大分違うわけでございまして、私は特に今日はこういう懇話会でございますので、やはり農薬も適正に使わないと農産物も出来ないわけでございまして、こういう点も理解を深めていただきたいとこのように思っているわけでございまして、それから、この懇話会でいろいろ意見が出されるかと思いますが、私は県の方にも是非お願いしたいのは先程瀧川委員さんからも話が出ましたけれども、検査機器、検査というものは私ども生産者団体でする検査と、公的な機関でしていただくのと消費者の皆さんに与える影響が違うので公的なものでしていただきたい。私どもでは牛乳の検査もしておりますけれども機械は金額も高いものでございますので県の予算も非常に苦しいということは聞いておりますが、せっかくこういう懇話会を作っていただいたわけですから一ついろんな機器を充実をしていただいて、そしてすぐに結果を出せるようなことも是非この懇話会の設立を機会にそんなことも是非充実していただければ大変有り難いとこのように思いますのでよろしくお願いします。
○車谷会長
ありがとうございました。次よろしくお願いします。
○野瀬委員
先程来、いろいろご意見聞かせていただいて、食品の安全・安心というものは何で安全であるか安心であるか見ても分からないわけです。肉が出されても、これが安全です、これが危険ですという、それは分からないわけで生産履歴とかそういうものをきちっとすることによって消費者の安心というものが買われるものだと私は思っております。ただ、どの品物見せてもらってもわからないのは、一番分かりやすくいえば、キャベツの虫ですが、穴のあいているキャベツは安心ですわ、きれいなのは、何かなければ虫が付かずには生産は出来ないものだと思っております。畜産物についてもそうでして、生産者がいつどこで生まれた牛をいつ買って、そしてどういう餌をやっているか、またその牛が市場に出て、どの業者がどういう流通をしたか、ということまで今やってるわけですので、それ以上の安全安心はないと思うわけでございます。これが大事だということがあれば、またご意見承ればやっていかなければならないと思いますけれども、畜産物に関しては既に始まっておるわけでございますので、そういうことも理解していただいて、生産履歴というものを見ていただいて評価してもらわなければ、ただいくらいい肉でも、どういう飼い方されているか分からないということでは、安心に繋がらないわけです。生産者を信頼して、また今後意見がございましたらどんどん出していただければと思いますので、その点どうかよろしくお願いしたいと思います。
○車谷会長
ありがとうございます。それでは山本委員よろしくお願いします。
○山本委員
私はぶなしめじというキノコを作ってるんですけれども、昭和48年からずっと作っています。これも31年になるんですけども、農薬など一切使用したことがございません。そういったものを使わなくても十分できるんです。従って、大変この安全安心といえば戸惑っておるんですが、この懇話会を通じまして今後とも勉強させていただきたいというふうに思っています。
○車谷会長
ありがとうございます。大川委員よろしくお願いします。
○大川委員
今日は私は委員として、食品衛生協会として、代表として来ておる訳なんですけれども、私どもの食品衛生協会というものご存じの方もおられるかも分からないし、また、どんな会かなあと思われる方もおられると思いますので、会について少し予めやっている仕事をご理解いただきましてまたそれについて皆さん方のご意見もいただきながら会が進歩できまた皆さんが安全に貢献努力が出来たらいいなということで申し上げたいと思います。まず、この間からも8月が食品衛生の月間でございまして、我々の会員は指導員ということで、その指導員から形成されたのが食品衛生協会ということでございまして各営業者の方が会費をいただきながら県の方からも多少のご援助をいただきながら会を進めておるわけでございまして先だって8月の食品衛生月間にも食中毒の啓蒙、そして安全安心についてのご理解それを各方面にPRするために人通りの多いところ、スーパーとかに出ましてティッシュを配ったりチラシを配ったりしながら啓蒙しておるわけでございます。また年に何回か指導員が各営業所を回りまして、先程からも製造のことをおっしゃっておられましたけれども、製造から飲食店から各一般の小売店から全て巡回をさせていただきまして、それぞれの保健所のご指導を得ながら、我々が監視指導にあたらしてもらって食中毒を起こさないようにまた食の安全に安心して食べていただけるようにということを念願として我々はボランティアとしてやらしてもらっていることが食品衛生協会の活動でございます。先程からもいろいろご意見をいただきました安全安心、これは従来からある問題であるということ、その通りだと思いますし、また、食肉につきましても大変ご苦労かけていろいろここまで世界一の検査の段階まで進んだと、1頭ずつの検査まで進んだということは、これ以上出来ないということでございまして、アメリカはするのは無理だと答が出ているそうであります。いろいろな形で、日本の国は目覚めて食の安全に向かって全ての業者が今山本さんがおっしゃったようにみんな心がけてやっておるわけでございまして、ただ、私らもお願いしたいのは海外からの問題、これによってこの間からもブロッコリーも海外の問題ですし、BSEも初めは海外から起こった問題ですし、大きな問題は全て表示問題、牛肉の表示もこれも国外と国内の問題です。そうするといろいろなことが国外の方から大きな問題が起きておるように私は感じます。大変いろいろと各厚生労働省農林水産省におきましてもご苦労かけておるならこそあれ、ここまで日本の安全安心を唱われるようになったことは有り難いことだと思っておりますが、今後とも日本だけじゃなしに海外の方にも十分目を付けていただいて海外の方が日本に送るときには安全で安心な物しか送れないよという気持ちで輸出入をしていただけたら有り難いなあとかように思う次第でございます。失礼いたしました。
○車谷会長
どうもありがとうございました。約束の4時が参っておりますが、時間を延長させていただきたいと思います。舟戸委員よろしくお願いします。
○舟戸委員
私、旅館組合の理事長をさせていただいております。我々の業界というのは調理をして提供するということ、今は調理過程のことを保健所を通じてご指導をいただいております。最近は、原材料に色々問題がありまして、特に国産品は大丈夫だということですがコストが高い、外国産、輸入物は安いけどいろいろ怖いこともある。どこでどう検査されるのか、問題があると最終消費提供者者にその責めがくる。例えばこれはちょっと例が違うかも知れませんが、もう20年以上も前のことですが牡蛎の缶の表示が生食用と加熱用とチョット書いてあるだけです。表示をもっと大きくして下さい、これじゃ見えないですよという場合、そういう問題をいう所がなかった。私も今日来させていただいて、何のために我々業者がここに来たのか、学者の先生や偉い人ばっかりなのに、我々はご指導を得ていろいろ商売させていただいておるわけですから、非常に難しい会議だと思っています。表示の問題とか食の安全を疑う問題とか情報も提案してもいいのでしょうか。そうすると関わりも出て来るのかなと思ったりもしています。
○車谷会長
はい、どうも貴重なご意見ありがとうございました。瀧川委員よろしくお願いします。
○瀧川委員
生活協同組合の瀧川と言う者です。消費者団体でもありますが、流通を隣のチェーンストア協会の方と対応してるということです。特にいわゆる産直っていうところでは生産者、コープ商品というところではメーカーさん、そういったところと提携した活動をやっていますもんですから、安心安全問題は非常に関心ございまして、こういう懇話会が出来ましたことを大変感謝いたしております。行政の皆さんには大変お世話になっております。先程出ていた商品の表示でうちの問題もあるんじゃないかと思ったりするような状況もございますので、本当に実際の活動として直接関与していることを意識してございます。これからもいろいろと発言をさせていただきますけれども生産者から消費者に至るまでの問題でございますのでご一緒にいろんなことを考えたり推進したりすることが出来ましたら大変有り難いと思いますのでよろしくお願いします。
○車谷会長
ありがとうございます。景山委員よろしくお願いします。
○景山委員
日本チェーンストア協会関西支部を代表して参加させていただいております。流通業者代表ということで食の安全安心の確保ということにつきましては、生産から流通・消費者へお渡しする最終行程の一つとして非常に重い責務を負っているということを業界全体でも認識しております。今年の5月に日本チェーンストア協会の総会で採択されました重点事業計画のなかで「食品の安全・安心の確保」を1番の最重要事業として捉え、業界全体として取り組んでいきたいと考えております。日本チェーンストア協会としましては当然、コンプライアンスはもちろんのことですが、さらに一歩踏み込んで、視点という話がありましたけれども、本来のお客様視点、消費者視点に立ち返ってどういう表示の問題にしろ、どういう管理のあり方にしてもそういうお客様視点に立ち返って業界としての自主基準をつくっていくという方向で取り組んでいきたいと思います。またこの懇話会につきましては消費者代表の4名の皆様に入っていただいており、話を聞いておりますと清水委員様のご発言の中から非常に大きなヒントを得たなと、例えば畜産課の方からご報告がありましたトレーサビリティの実施、これは12月1日から実施していく訳なんですが、本音の話でいけば非常に大きなコストがかかります。IT関連、計量器関係、これは生産者の方も一緒なんですけれども業界全体でおそらく数百億以上のコストがかかる、でもこれは実施しなければならない。そういう状況の中で実施には、お客様が望んでおられる表示のあり方、あるいは安心安全の提供のあり方等全て突き詰めていけばコストがかかるんですけれども、何を一番優先すべきかというヒントを懇話会の中でいただけたように思います。今後適切な施策をいち早く業界全体として実施出来るようにこの懇話会の情報等を協会にフィードバックしていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
○車谷会長
どうも貴重なご意見ありがとうございます。
○植田委員
私たちは食生活改善推進協議会といいまして、食を媒体とした健康づくりに邁進しております。厚生労働省管轄のボランティアグループですので行政のご苦労、生産者のご苦労も随分分かって、食材を使っての健康づくりですので、会員さんの中にはお肉屋さんもおられるし、生産者もいろいろおられるのでどっちに味方とるのか分かりませんが皆さんのご意見いろいろみな会員さんに伝えて安心安全と材料の見方、食材の見方を勉強していきたいと思っております。また食中毒もならないように、これもものすごく皆頑張って衛生管理に努めておりますので今日の会議のこと、帰って伝えたいと思います。また皆さんよろしくご協力の程よろしくお願いいたします。
○福山委員
本年度から、この懇話会を設置して下さいましてありがとうございます。本日は第一回の懇話会を開催していただき、消費者として責任を感じている次第です。食の安心・安全は生産者と消費者の信頼関係といわれていますが、やはり、先程から言われていますように表示問題や、トレサビリティなど気になるところです。消費者としては、地元の安心なるものを食べる地産地消に取り組み、安全・安心のある食卓を推進していくべきであると思います。それには、生産者や行政と協働していく事が重要であると考えます。これは環境問題からも省資源・省エネルギーに繋がりますのでぜひ推進しなければならないと思います。又、次の世代の子どもたちのために、消費者、事業者などの参加する食育活動の実施を進めていただきたいと思います。
○車谷会長
どうもありがとうございます。どうぞ。
○清水委員
何も知らないために、不躾な質問しまして失礼いたしました。私は1959年生まれなんですが、ある読んだ本に1960年代を境に食卓がすごく変わっているというのを読んでみまして皆さんが想像を絶するような食卓が今の若い世代には並んでるっていうことなんです。食育を含めてしていかなければならない、安全安心というのを求める人たちがいる一方で本当に食卓がひどい状態の、私も心当たりはありますが、―朝食からドーナツを食べるとかそういうようなことが日常茶飯事にあるそうで、若い世代の人たちのことも是非代表して言いたいなと思って参加しております。消費者はこんなに二極分化しているようです。実際38円の豆腐が売っているというのを聞きますし、10何円の物が売っているというのも聞きますし、消費者は今や安い方へ買い求めてしまう。一方で国産を望むことも言いますし、その辺ちょっと消費者は、揺れています。この懇話会を通していろいろ学びたいと思います。よろしくお願いします。
○車谷会長
ありがとうございます。では中尾委員。
○中尾委員
一人の消費者として普通に感じることなんですが、食に対してのBSEにしても、牛乳にしても何かと事件が起こって、どういうふうに対策をとったらいいのか、そういう情報としてはテレビとかマスコミとか関係でいろいろと入ってきてそれなりに意識を持っていたら分かってくるとは思う。ただ、じゃあもういいですよというその一言がたぶん消費者としては知りたいんじゃないかと思う。いつも尻切れトンボみたいな形で終わってしまう。そのあたりも奈良県として危機管理の充実というのも出されてるんでそのあたりも奈良として独自の情報を県民にインフォメーションしていけば、消費者としては嬉しいんじゃないかなと思います。
○車谷会長
はい、ありがとうございました。懇話会に対するいろいろなご意見、希望、期待等をいただきました。委員の皆様方が、こういう懇話会を設置したことはなかなかいいことであって、これをさらに有効活用、有意義なものにしていこうというような認識をお持ちになっていると理解させていただきました。いろいろなご提案をいただきました。具体的な検討課題を次からもっとしっかりと定める、具体的な検討課題を予め連絡していただけないか、あるいは安全安心というふたつ言葉があるけれども、どちらかというと安心がこの懇話会の重要な課題になるのではないか、生産履歴の問題、それから業界がいろいろな自主基準を制定して努力している、あるいは食育の問題などと、非常に様々なキーワードと、この懇話会で検討していくべき素材をたくさん出していただいたと思います。これらに基づいて今後、懇話会を進めていくことになると思いますが、事務局の方からこれらのご意見に関連して、あるいは懇話会の進め方について何か方針とかございましたらご紹介いただきたいと思います。
○事務局
いろいろ意見いただきましてありがとうございます。先程食品衛生法の中に意見交換の場について触れましたが、県としまして、この懇話会の中で検討あるいは意見をいただきたいと考えております。
また、食品衛生監視指導計画というのが食品衛生法の中で、各年度ごとに都道府県あるいは政令市等が作成する形に法律改正がなされております。県としましても毎年計画の策定とその見直しが必要になってきます。その内容につきましても、この懇話会で議題として挙げさせていただきたいのと考えております。それと、先程から申し上げております、推進本部等の中で、懇話会等々の意見を聴いていこうというふうな提案内容がございましたら、意見等をいただくことも考えております。また、先程言いましたように県内外で発生した食品にかかる、食品に起因するような各種問題も、皆様方に情報提供させていただくというふうに考えております。以上でございます。
○車谷会長
ありがとうございます。事務局の方から、懇話会で討論あるいは意見をいただきたい具体的な項目がすでに幾つか用意されていて、次回からは今回よりもさらに具体的な問題について懇話会を設定していきたいというご説明だったと思います。今各委員の方から出していただいた色々な意見を汲み上げながら事務局の方で整理していただいて、次回の懇話会へ話を繋げていきたいというように考えております。不慣れな司会で4時に本当は終わらなければならなかったのですが、20分も超過してしまいました。しかしながら非常にいい意見交換ができたと思っております。委員の皆様方のご協力どうもありがとうございました。それではここで議事を終了させていただきます。
○峯瀬課長
本日は貴重な時間を頂きまして、県としましてもいろんな意見、参考になるものが残りました。そうしたものを取りまとめまして次回に活かしていきたいと存じますのでよろしくご協力の程お願いします。本日は本当にありがとうございました。