平成19年度の県内39市町村の普通会計当初予算の概要は次のとおりです。
{前年度との比較は、平成18年度暫定予算であった2団体(生駒市・東吉野村)を本予算に置き換えて行っています。そのため平成18年度数値は昨年度報道発表資料数値と異なります。}

1.予算規模等

予算規模は、対前年度比0.9%の減少。

 平成19年度普通会計の当初予算額は、総額4,719億6千7百万円で対前年度比42億2千1百万円0.9%の減少となっている。 今年度は、暫定予算はなし。


区 分 予算規模 対前年度比 増減団体数
増減額 増減率 増加 減少
県 計 4,719億6千7百万円 ▲42億2千1百万円 ▲0.9% 17 22
内訳 市  計 3,536億1千7百万円 ▲31億2千7百万円 ▲0.9%
町村計 1,183億5千万円 ▲10億9千4百万円 ▲0.9% 12 15
地方財政計画 83兆1,261億円 ▲247億円 ▲0.0%    

<当初予算の伸び率の推移>(単位:%)
年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
県内市町村 1.0 ▲4.6 ▲4.0 ▲3.4 ▲0.9
地財計画 ▲1.5 ▲1.8 ▲1.1 ▲0.7 ▲0.0
<増減率の大きい団体(骨格予算団体は除く)>
伸び率の高い団体 伸び率(%) 増減理由
明日香村 31.0 公共用地先行取得事業
高取町 10.0 アミューズメント整備事業(健幸の森)
下北山村 8.4 起債の借換の実施
斑鳩町 8.1 (仮称)総合福祉会館の建設
吉野町 7.2 有線放送デジタル化事業

伸び率の低い団体 伸び率(%) 増減理由
大淀町 ▲14.1 桜ヶ丘小学校施設整備事業の減
御杖村 ▲13.4 林道新設改良事業の減
山添村 ▲12.5 公債費(繰上償還)の減
安堵町 ▲11.9 都市公園整備事業の減
天川村 ▲10.6 沢谷橋架設事業の減

2.歳入の状況

(1) 市町村税

市町村税は、7.5%の増加。

 地方公共団体の一般財源の中心である市町村税は、1,840億円であり、前年度に比べ、7.5%の増加となっている。 市町村の基幹税目である市町村民税が、所得税から個人住民税への税源移譲により、対前年度比14.3%、119億1千3百万円増加したことがその大きな要因といえる。

<市町村税予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
市町村税 170,273 167,905 168,244 171,058 183,968
伸 び 率 ▲4.0 ▲1.4 0.2 ▲1.7 7.5
地財計画
(市町村分)
▲5.1 ▲0.6 2.2 2.2 10.5

<市町村税予算額の内訳>(単位:百万円、%)

区分 18年度 19年度 伸び率 地財計画
(市町村分)
予算額 構成比 予算額 構成比
市町村税計 171,058 100 183,968 100 7.5 10.5
市町村税 市町村民税 市町村民税 83,550 48.8 95,463 51.9 14.3 22.1
所  得  割 68,846 40.2 79,180 43.0 15.0 21.3
法人税割 10,189 6.0 11,629 6.3 14.1 30.9
固定資産税 68,245 39.9 69,278 37.7 1.5 2.2
(2)地方譲与税

地方譲与税は、所得譲与税の廃止により63.5%の減少。
 平成19年度は、税源移譲の本格的な実施により所得譲与税が廃止され、前年度に比べ85億1百万円、63.5%の減少となる。

<地方譲与税予算額の推移>(単位:百万円、%)


年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
地方譲与税 4,604 7,337 10,038 13,382 4,881
伸 び 率 5.6 59.4 36.8 33.3 ▲63.5

(3)地方交付税

地方交付税は、その振替分である臨時財政対策債と合わせると、地方財政計画 の総額抑制に伴い、2.3%の減少。

 市町村税と並んで地方公共団体の一般財源の中心である地方交付税については、「基本方針2006」に沿った地方財政計画の歳出見直しにより、前年度に比べ11億1千2百万円、1.1%の減少となっている。

<地方交付税予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
地方交付税 120,743 112,808 112,072 105,776 104,664
伸 び 率 ▲4.7 ▲6.6 ▲0.7 ▲5.6 ▲1.1
地財計画 ▲7.5 ▲6.5 0.1 ▲5.9 ▲4.4

<地方交付税+臨時財政対策債予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
地方交付税 120,743 112,808 112,072 105,776 104,664
臨時財政対策債 31,036 23,051 17,437 15,711 14,059
合計 151,779 135,859 129,509 121,487 118,723
伸 び 率 6.2 ▲10.5 ▲4.7 ▲6.2 ▲2.3
地財計画 5.1 ▲12.0 ▲4.5 ▲6.5 ▲5.2
(4)市町村債

市町村債は、臨時財政対策債・一般廃棄物処理事業債・一般公共事業債等が減少したため、9.6%の減少。

 市町村債は、全般的には事業の抑制等に伴い、臨時財政対策債・一般廃棄物処理事業債・一般公共事業債等が減少し、前年度に比べ9.6%の減少となっている。この結果、地方債依存度は8.0%となり前年度を0.8ポイント下回っている。なお、退職手当債については現時点で発行を予定している団体は、5団体である。

<市町村債予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
市町村債 76,210 59,773 48,735 41,684 37,694
伸 び 率 24.0 ▲21.6 ▲18.5 ▲14.5 ▲9.6
地財計画 19.2 ▲6.2 ▲13.3 ▲11.8 ▲10.8

<地方債依存度の推移(当初予算ベース)>(単位:%)
年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
市町村 14.2 11.6 9.9 8.8 8.0
地財計画 17.5 16.7 14.6 13.0 11.6

※地方債依存度は、地財計画より下回っているが、実質公債費比率は、平成17年度(15~17の3ヵ年平均)16.2%であり全国市町村平均の14.8%と比較しても高い水準であるため、予断を許さない。


3.性質別歳出の状況

(1)義務的経費

義務的経費は、人件費、扶助費、公債費がそれぞれ0.3%、2.5%、0.4%増加し、全体としては0.9%の増加。 義務的経費の総額は、2,585億6百万円で前年度に比べ22億4千8百万円、0.9%の増加となっている。  また、歳出総額に占める割合は54.8%であり、前年度より1.0ポイント上昇している。

1.人件費

 人件費は、職員給は減少するものの、退職金の増加により、前年度に比べ2億9千8百万円、0.3%の増加となっている。
 退職金を除いた人件費は、前年度に比べ19億7千2百万円、1.9%の減少となっている。

<人件費予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
人件費 121,266 116,562 112,751 111,445 111,743
伸 び 率 ▲1.7 ▲3.9 ▲3.3 ▲1.2 0.3
地財計画 ▲1.1 ▲1.9 ▲1.2 ▲0.6 ▲0.3

2.扶助費

 扶助費は、老人福祉費及び生活保護費は減少するものの、児童福祉費の増加により、前年度と比べ16億4千万円、2.5%の増加(7年連続)となっている。

<扶助費予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
扶助費 53,346 57,761 60,409 64,619 66,260
伸 び 率 13.8 8.3 4.6 6.9 2.5

3.公債費

 公債費は、805億3百万円で、前年度に比べ3億9百万円、0.4%の増加となっている。

<公債費予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
公債費 81,602 84,732 81,371 80,194 80,503
伸 び 率 3.9 3.8 ▲4.0 ▲1.4 0.4
地財計画 2.5 ▲0.6 ▲2.2 ▲0.6 ▲1.1
(2)投資的経費

投資的経費は、普通建設事業の減少により、11.9%の減少。
  普通建設事業費、災害復旧事業費等の投資的経費は、469億9千7百万円で、前年度に比べ、63億5千9百万円、11.9%の減少となっている。
 投資的経費の大部分を占める普通建設事業費については、補助事業・単独事業とも、事業の重点化・効率化による抑制に伴い、それぞれ12.6%、11.9%の減少となっている。

<投資的経費予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
投資的経費 96,149 76,089 67,557 53,355 46,997
伸 び 率 ▲3.7 ▲20.9 ▲11.2 ▲21.0 ▲11.9
地財計画 ▲5.3 ▲8.4 ▲7.7 ▲13.5 ▲9.8

<普通建設事業費予算額の推移>(単位:百万円、%)

年 度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度
普通建設事業費 95,802 75,712 67,036 53,163 46,726
伸 び 率 ▲3.4 ▲21.0 ▲11.5 ▲20.7 ▲12.1
内訳 補助事業費 32,068 26,467 20,856 13,487 11,788
伸 び 率 2.9 ▲17.5 ▲21.2 ▲35.3 ▲12.6
地財計画 ▲5.0 ▲6.5 ▲7.0 ▲3.3 ▲2.3
単独事業費 63,734 49,245 46,180 39,676 34,938
伸 び 率 ▲6.3 ▲22.7 ▲6.2 ▲14.1 ▲11.9
地財計画 ▲5.5 ▲9.5 ▲8.2 ▲19.2 ▲14.9

4.目的別歳出の状況

構成比が最も高いのは、民生費で28.5%、前年度より1.2ポイント上昇。
 目的別歳出の主な構成比は次の順となっており、平成10年度以降民生費が最も高い。
 民生費については、児童手当の制度拡充等により、前年度より1.2ポイントの上昇となっている。また、総務費が退職金の大幅増により、教育費を抜き4番目となっている。
<目的別歳出の構成比順>(単位:%)

費目 構成比
平成19年度 平成18年度
民生費 28.5(1) 27.3(1)
公債費 17.1(2) 16.8(2)
土木費 12.8(3) 13.6(3)
教育費 11.6(4) 10.9(5)
総務費 10.9(5) 11.4(4)
衛生費 10.1(6) 10.7(6)

※〈 〉は構成比の順位を表す

4.目的別歳出の状況

 行革努力により歳出額は引き続き減少したが、「基本方針2006」に沿った地方財政計画の歳出見直しにより引き続き財源不足が生じ、基金に頼った予算編成を余儀なくされた。
 平成19年度の県内市町村の普通会計の当初予算は、総額で対前年度比▲0.9%と微減であるが、4年連続の減少となった。
 歳入では、市町村税が、所得税から個人住民税への税源移譲、定率減税の廃止及び景気の回復基調等により、+7.5%の大幅増加となった。一方、税源移譲に伴い所得譲与税が廃止されたため地方譲与税は▲63.5%と大幅に減少した。地方交付税・臨時財政対策債は、16年度以降4年連続で減少(▲2.3%)している。
 歳出では、歳入の地方税の伸びが地方財政計画ほど見込めないことから、平成19年度予算においても普通建設事業等の更なる抑制等に取組んだものの、昨年度に引き続き基金の取崩しを余儀なくされ、基金残高が大幅に減少する見込みとなっている。
 具体的には、普通建設事業については、大型事業の完了や事業の抑制等により▲12. 1%減少している。
 一方、人件費は、職員の給与及び職員数の削減等により職員給は減少したものの、団塊の世代の退職により退職金が増加し、7年ぶりに増加(+0.3%)した。扶助費は、児童手当の拡充等に伴う児童福祉費の増加により、+2.5%と引き続き増加が続いており、国民健康保険会計、老人保健医療会計・介護保険会計への繰出金を含む民生費全体でも+3.3%と増加しており、市町村歳出に占める社会保障関係経費のウエイトは、一番高く、市町村財政に大きな影響を与えている。
 こういった厳しい財政状況の中にあっても、市町村においては、地域の自立や活性化につながる基盤整備、生活関連社会資本の整備、災害等に強い安心安全まちづくり、総合的な地域福祉政策の充実等に積極的に対応することが求められているため、法期限まで3年を切った新法に基づく合併も視野に入れながら集中改革プランの着実な実行など、引き続きより一層の徹底した行財政改革の取り組みが必要である。県としても、中期的な視点にたった一層の抜本的な行財政改革の推進等を助言しているところであるが、このまま、地方交付税等の削減が進めば、市町村の行革努力にかかわらず、基金が枯渇し、予算編成も実質的に不可能となり、住民サービスの低下や住民負担の増加を余儀なくされるといった事態も懸念されるところである。
 今春より、第2期地方分権改革が本格的にスタートし、3年後の地方分権改革一括法(仮称)の制定に向け、国と地方の役割分担のあり方が検討され、それに応じ国庫補助負担金、地方交付税、国と地方の税源配分等の財政上の措置のあり方について検討される。
 県としては、その動きに注視し、市町村とも連携しながら、地方が真に自立した安定的な財政運営が可能となる改革を実現するため、地方税、地方交付税等一般財源総額を確保しつつ、税源移譲を含めた税源配分の見直しを行い地方税財源の充実強化を図るよう、引き続き国等に求めていく。



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