平成28年12月15日(木)知事定例記者会見

司会:
 おはようございます。
 ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日の発表案件は2件です。知事から発表していただきます。知事、よろしくお願いします。


案件:「国文祭・障文祭なら2017」国民文化祭旗が引き継がれ、来年の奈良県開催へ向け、本格的に始動!!
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

知事:
 それでは、まず国民文化祭・障害者芸術・文化祭ですけれども、ここにありますように旗を先日、愛知へ行って引き継いでまいりました。とても重いです。1年間奈良でお預かりして、来年の9月から3カ月間、国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭を実行させていただきます。

 奈良県にとりましては初めての開催でございますのと、国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭とを一体開催するというのは全国で初めてのことでございます。奈良の国民文化祭は、奈良らしくできたらと思っておりますが、奈良は日本のいろんな意味の文化の源流がある、存在する場所だと思いますので、文化の源流を探るということをテーマにもしております。

 それから、文化の今を楽しむ。文化は、文化財の保存ということもテーマでありますが、この文化祭はどちらかというと無形文化財のような感じの文化活動でございます。文化財を再発見するという活動ももちろん入りますが、どちらかといえば文化資源というのはいろんなところで、無形も含めて、最近特に無形の文化資源というのが注目されておりますので、それを掘り起こして楽しもうということをテーマにしております。

 それから、文化活動は、地域を強くする、国を強くすると思われますので、文化立国、文化立県のようなテーマがあります。それと、全国障害者芸術・文化祭との一体開催です。一体開催ということは同じ場所でパフォーマンスをされたり、一緒に見るという、一緒に楽しむというテーマでありますが、今まではそういうものはなかった。同じ場所でやっても国文祭と障文祭の時期が違っていたり、これは同じ場所、同じ時期でするということが初めてということでありますので、きずなを強くというテーマにしております。その4つのテーマで、この旗のもとに展開をしたいと思っております。

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案件:「古代歴史文化賞」記念シンポジウム~観覧者募集~
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

もう一つのご報告は、古代歴史文化賞という催し、シンポジウムを東京で開催いたします。とても人気のあるシンポジウムでありまして、東京で開催すると広報を少しするだけで、定員900名ですが、2,000名を超える申し込みがある人気シンポジウムであります。もとは「古事記」のシンポジウムを開催しておりましたが、ほかの県、とりわけ出雲の島根県と声をかけ合って、古代歴史文化賞という名前のシンポジウムにしましょうということで、5県の知事により、古代史を題材にお国自慢をするといったようなことでございます。天孫降臨の地であります一番西の宮崎県から始まりまして、神武東征で和歌山、奈良にたどり着くわけでありますけれども、そのような県の知事が大体出てこられることが多いので、割と受けがいいように思います。

 今年の古代歴史文化賞は、田中史生さんという方で、田中さんの「国際交易の古代列島」という本は大変おもしろい本でした。国際的な視野で古代史を見ようという、最近はやりの視点でもって展開された本でございます。今年は、各県の知事がテーマを決めてプレゼンしようと島根県知事がお取り計らいになりまして、今年のテーマは「地名」ということで各県知事がお国自慢をするということでございます。

 ご報告は、以上でございます。

司会:
 それでは、発表案件に対するご質問をよろしくお願いいたします。

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質疑応答
  
時事通信:
 国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭を、一緒に今回初めてやることになったのはどういった経緯ですか。

知事:
 それは、奈良県が一生懸命言ったからだと私は思いますけれども、逆に今までなぜ別々だったのかという面もあります。普通なら一緒にしようと言ってもおかしくないのですけれども、どうして一緒にしないのかなと思って調べますと、国民文化祭は文化庁主催、全国障害者芸術・文化祭は厚生労働省主催だった。予算も別系統なので、それを両方受けて一緒にするというだけの話ですけれども、2つ一緒におりてきてない。中央でまとまっておりてこないので、それぞれ別々でやっていたということが経緯でした。それに気がついて、両方手を挙げたらどうかというので、両方手を挙げたら一緒になった。一緒にしてはいけない、一緒にできなかった、それがどうも中央省庁の確執があったんじゃないかと、少しクレームをつけに国へ行ったことがあります。一緒にしておかしいのか、と言って、文化庁がさせなかったと聞くがどうかと、そういう言い方もしました。いや、一緒にしてはいけないということはない、と、おっしゃったので、それでは、一緒にしていいということで一緒にしたと、そういう経緯です。

時事通信:
 奈良県の思いとしては、障害がある人もない人も一緒に文化を楽しめる祭典をしたいということですか。

知事:
 その場所をつくろうとしておかしいですかということ。なかなか難しい面もあるかもしれないが、文化が楽しみなことは障害のある人も障害のない人も同じであり、そういう場を、省庁が、所管が違うから別々でやれと言うならおかしいことではないですかと言ったら、それには反論できなかった。そんなことはないと言っていたけれども、実際はそうだったような感じがします。予算が別建てだとか、そんな他愛ないこと。だからそれぞれの国の省庁から予算をいただくわけだが、それを合体させるのは県でさせていただきます、経理はしっかりしますということで、一緒にしたら経理の、補助金の配分はこうですといって申請して、経費配分をすればいいということだと思うんです。そのような工夫はこちらですべきことをこちらの予算で行い、流用してませんということさえ明確にすれば、例えば障害者が出てこない催事に障害者の予算を回すということは少し不適切な流用となりますが、障害者も一緒にするということには両方出していいでしょうということ。他愛ないことですが、そのようなことできないというお国柄だから、おかしいんじゃないですかと言ったらできたという、まあ単純なことです。

時事通信:
 ありがとうございます。

朝日新聞:
 愛知の大会のクロージングに出られて旗を受け取られたと思うんですが、改めて愛知の現場を見られて、来年奈良でこういったようにしたいなと新たな意気込みであったり、何か思われたこととか、もしありましたらお伺いしたいです。

知事:
 そうですね、文化庁で毎年会議があって、直近3年間の主催県が報告するんです。愛知の前は、鹿児島だった。鹿児島は、とても費用をかけて盛大にされたんです。それはそれで、鹿児島の各地域の町々のお祭りをどっと国文祭の旗のもとでされた、これも一つのやり方であると思います。愛知は、もう少し集約されて、予算も少なく簡素にされていたように思いました。大きな都市もありますし。だから、それぞれの地域で工夫されているような気がしましたので、文化庁も国民文化祭って、お国を振興させるとか、国家的な観点よりも、地域地域で工夫しなさいという感じに、今の時代はなってきているように思いました。予算は大体文化庁2億円ぐらいで、それにマッチングして大きく予算を使うか同等にするかというような規模の程度でありますが、あとは趣向はそれぞれの地域でしなさいという雰囲気になってきていますので、先ほど申しましたように、奈良のテーマを4つにして、奈良らしくさせていただけたらと思います。その結果、地域が多少にぎわったり、地域の人が元気になったりということが副次的効果で起きてくれば、大変結構だと思っております。文化を楽しむような演出、設定ができたらと思います。

司会:
 発表案件に対して、ほかにご質問ございませんでしょうか。よろしいですか。
 それでは、ほかの質問につきましてもよろしくお願いいたします。

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「奈良大立山まつり」の住民訴訟について

関西テレビ:
 大立山まつりの件なんですけれども、本日、大立山まつりの四天王の人形の制作の件で公募をされていた、その公募の過程におきまして事前に制作された籔内さんと職員の方が打ち合わせをされていたという事実が明らかになっております。このことが入札を妨害する行為などで違法であると住民訴訟が提起されました。まず、これについての知事の見解をいただきたいです。

知事:
 オンブズマンの訴訟があったと、先ほどお伺いいたしました。適切に対処したいと思います。訴訟ですので、適切に対処したいと思います。

関西テレビ:
 それについては問題がないとお考えですか。

知事:
 そうですね。訴訟で適切に対処したいと思います。

関西テレビ:
 一切コメントされないということですか。

知事:
 対処の仕方をとおっしゃったので。訴訟で適切に対処したいと思います。

関西テレビ:
 それでは、訴訟は除外しまして、公募前に職員の方が実際に制作決定された籔内さんと打ち合わせをされていた事実が明らかになっています。公募に2者が応募して、いずれも籔内さんが制作をするという前提でのプレゼンテーションというか、提案をされています。籔内さんが制作されたと、こういった事実がある中で、やっぱり公募、入札によって決定する前に職員の方が制作された方と打ち合わせをされていたということは何か問題があるんじゃないか、軽率な行為であったか、その点について今どのようにお考えになっておられるでしょうか。

知事:
 多分訴訟の論点になると思いますので、訴訟の中で適切にお答えしたいと思います。訴訟が始まりますと、我々は裁判を受ける権利がありますが、裁判を受ける権利というのは裁判所で開陳しなさいということが許されているし、それが率先される法治国家でありますので、そこで適切に対処したいと思います。

関西テレビ:
 今、訴訟を除外して、こういう事実が明らかになっていますので、きちんとしたことについて今から考えるということですか。

知事:
 訴訟で、その事実の評価が裁判的にあるわけですから、訴訟で開陳するのが私は筋だと思いますので、どうぞ訴訟の内容をフォローしていただければと思います。そこで、お聞きになったことを全部言いますので、並行して聞く権利ももちろんありますけれども、そういう答えにさせていただきたいと思います。

関西テレビ:
 もちろん訴訟の結果は、裁判の判決なりで最終的には確定するんでしょうけれども、それとは別に、こういうことが提起されたことについてはいかがでしょうか。

知事:
 いや、別にではなく、裁判を受ける権利は我々に与えられた一番大事な法治国家の権利だから、そこでみんな開陳させていただくのが私どもの許された大きな権利でありますので、それは皆さんご存じのことだと思います。

関西テレビ:
 裁判の件ではなく、県民に対する説明責任があるんじゃないかというお話です。

知事:
 裁判の権利が大きな権利であります。

関西テレビ:
 県民に対する説明責任は、もう果たされないということですか。

知事:
 そういうことじゃないということをお答えしておきます。

関西テレビ:
 例えば、この訴訟が提起されて、問題じゃないかなと新聞報道などで見られた県民の方はどうなのかなと思われるかもしれないです。そういった方に対して、知事は説明されないんですか。

知事:
 いや、訴訟はオープンになって評価されるものですので、訴訟と並行して、皆さんは裁判官じゃないんだから、訴訟の権利はないわけです。もしかしたら、マスコミの皆さんは裁判官のつもりでおられるかもしれないけども、そうじゃないです。情報はみんな開陳されているわけですから、それの我々当事者に対するご質問ということでありますので、それは裁判で開陳させてくださいというのは、どこがおかしいんだろうか。県民の皆様に対しても何を隠すとも言ってないわけですから、裁判で言わせてくださいというのは、県民の皆さんも理解していただけると思います。ほかの件はよくわからないですが、これを県民の人はよく理解していただけると思います。

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地方消費税について官邸との調整の経緯等

時事通信:
 地方消費税のお話でお聞きしたいです。12月8日の本会議だったと思うんですが、別の質問の中で官房長官に、地方消費税のお願いをしたというお話をされていたかと思うんですが、議論の最終段階で、結構奈良県にとって評価できる内容に大きく決定が変わったように、私は感じています。その官房長官との面談を含めてどんな経緯があったのか教えていただけますか。

知事:
 県議会でご質問があったので報告いたしましたけれども、党税調のインナーと言われる幹部は絶大な権力を持っておられましたので、党税調の会長の宮沢洋一氏、それから小委員長の額賀福志郎氏、それから前会長の野田毅氏、それからインナーの小委員長代理の林芳正氏、たまたま旧知の方々ばかりでしたのでお会いいたしました。宮沢洋一氏には2回お会いさせていただきました。もちろん総務大臣と総務事務次官にもお会いさせていただきました。最終段階で菅官房長官が官邸へ来ていいとおっしゃったので、官邸へ行きました。印象としては、私が行ったときは、ほとんどもう内容が奈良県の要求の線に沿って決まっていたような感じがいたしました。

時事通信:
 その最終決定の内容が、官房長官に会われたときの説明と大体同じような内容だったということですか。

知事:
 そうですね、びっくりしました。

 時事通信:
 今回のこの決定で、2.5ポイント人口基準をふやすという話と、平成30年度改正で抜本改革を行うというので、多分後段のほうが大きいのかなという気がするのですが。

知事:
 勘がいいですね。

時事通信:
 平成30年度改正に向けて、奈良県として、これだけはという目標がありましたら教えてください。

知事:
 基本的な方向は、人口基準の比率をもっと増やすべきだと理屈をたてて主張しました。理屈はあるけれども、なかなかうまく動かせないと、こういうことでありましたので、奈良県は損得を考えないといったら大げさですけが、奈良県の得にもなるはずだと思って、人口基準中心主義を持っていきましたが、菅官房長官はそういうご持論であるように思いましたし、来年度にはそれをちゃんとしっかりと確立しなさいとおっしゃいました。

 ことしは統計のとり方とかその中身に関係いたします。話題になりましたように通販は販売統計ですが、販売地はわかりますが、消費地はわからない。家電も、大阪で冷蔵庫を買っても、販売地は大阪ですが、消費地統計というものがないために、奈良の人が買うと消費地は奈良じゃないですかということは統計上あらわれないわけです。奈良県にとっては15%以上が県外で消費されているから、奈良県の人が消費したものには地方消費税は奈良で払っていただく、消費地帰属が原則ではないですかということ。その原則は認めておられるんです。消費地帰属、消費額の8%の消費は消費地帰属が原則ですが、消費地帰属の統計がないからといって、販売地統計で代替しているが、限界があります。その限界がだんだん具体的に明らかになってきたということです。今の通販とか家電とか、非課税品目もそうですが、それらをどのようにするか。消費地統計がすごく確実なものがあればそれに乗れますが、なかなかそれができない中で、納得感のいく工夫が要るんじゃないですかというのが奈良県の主張であります。

 どこが得をするか、損をするかということは、おおむね販売地統計は大都市に偏ってしまいますので、販売地は大都市、通販でも大都市、ヨドバシカメラも大都市というようなことでありますので、大都市に集中し、実態以上に統計の偏差で大都市に集中しているのではないかというのが奈良県のクレームで、それは本質的なものに触れるところがあると思っていますが、党のインナーもその点は理解されて、もう前からそう思っていたということなんですが、テクニカルになかなか解決できないので、除外をして人口基準というスキームを提示して、ある面そうされている面があるんですが、今度の大きな、除外はするが人口基準は上げないというのはおかしいじゃないかというので、最後の争点、それを官房長官のところまででは、誰がしたかわかりませんが、やり方、除外して人口基準をその分を上げるというのに決着したという、端緒についたというようなことです。

 来年は、統計の不備さも含めて徹底的に研究をして、ちゃんとしなさいと答申で返ってきた。これは大きなことだと思っております。来年度は、改正に向けて一生懸命勉強して、いい地方消費税の清算基準になるように、いろいろ他県を含めて説得材料を展開していきたいと思います。

時事通信:
 ネットカタログの部分は、除外はしましたが、人口基準がプラスになっていないと思うんですが、あれはどういうことですか。

知事:
 人口基準2.5%の中に入ります。

時事通信:
 あれはその意味なんですか。

知事:
 その意味です。もう少し細かく言うと、消費基準75%を下げて、人口基準を上げるほうが筋だと思うんですが、消費、従業員基準と人口基準の比率を、人口基準をふやすことによって緩和したといった改定になっています。それも鋭いですね。除外して上げるのは、全体の消費基準75%を下げて人口基準に移すというのが私は筋だと思いますが、今回はその改正はありませんでした。そんなことも含めて、来年度抜本改正をしていただく論点になると思っています。

時事通信:
 他県を巻き込んでというような状態になるというお話をされていたのはどういうことですか。

知事:
 他県も損得を抜きにして、地方消費税の清算基準というのはどういうものかということは余り見えなかった面があるので、このようになっているんだと、こんな統計が基準にされているんだと。その配分の仕方は、清算の仕方はこうなっているけれども、理屈の立たないこともあるんじゃないですかということは、他県にも理解してもらって、税制の中身は理屈が立たないといけない。交付税はもう少し政治的というか、行政的な配慮がありますが、税制の清算は行政的な配慮があってはいけないことだというのが基本的なクレームです。

 佐藤文俊事務次官に最後にご報告、挨拶に行ったら、税制は交付税と違うから、エレガントな理屈を立てないといけないからとおっしゃった。なかなかいい言葉だなと思いました。エレガントというのは、納得感のいく、飲み込みがいいような理屈を立てないといけないという意味だったので、来年頑張りますからということでございました。

時事通信:
 次官は、かなり奈良県の主張に理解を示されたのですか。

知事:
 ものすごく理解されました。本質的なところが入っているという意味で理解されました。感謝しています。

奈良新聞:
 近畿の知事会議でも話題にはされていたと思いますが、逆に大都市圏への偏りをなくそうという意味では、大阪などから逆に反発みたいな声は聞こえてきませんか。

知事:
 実は大阪も放っておくとすごく税金が減るんです。東京の問題がありましたが、東京よりももっと減るという試算が、途中経過ですが、総務省の試算で出ていました。だからそういうものが議論にずっとなっていて出たわけじゃないので、知事会としてその反応、損得はいろいろあるんですが、法人事業税の譲与税です。東京に法人税の3割が集まるのを、譲与税で何割かを地方に散らばらそうということです。東京に税金が集まるのも、本社があるからだというようなことの改正は、これはどちらかというと政治的な綱引きで、何割を譲与税にするかということです。

 今度は、地方消費税の根幹にかかわるような配分ですので、理屈が、納得感のあるものかどうかの勝負だと思います。損だから、得だからということは本来ないはずなんですが、どちらかというと大都市に制度上、統計上、余計に集まっているものを、ちゃんと帰属地で配分しようと。ドイツみたいに人口的に、人口基準で全部ほとんど大きく、大きなところは配分するほうが、公正感があるじゃないですかという主張なんです。

 それは、増税分は、とりわけ社会保障財源にする。社会保障財源は、使途のほうからいえば人口、あるいはとりわけ高齢者人口の多いところに需要が発生する、その財源に充てようということでありますので、目的税的にいけば、そういう人口比率でとるというのも関係するのですが、目的税ではありませんので、それほどのことはしなくても、政治的には全額社会保障関係費に充てるという政治的なマニフェストがあったということからすれば、人口基準に向けるほうがより公平感が醸成されるんじゃないですかということを主張してきた。政治的な主張でありますけれども、それは都道府県の損得を超えて、奈良が増えるとというだけではなく、公平性がどのように判断されるかということがより重要かと訴えてきたわけであります。その税制ですから、それを佐藤事務次官は、エレガントな理屈が要るとおっしゃったということだと思います。

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「奈良大立山まつり」の住民訴訟について

毎日放送:
 お話が少し戻ってしまいますが、大立山まつりに関してなんですが、荒井知事ご自身と籔内佐斗司氏の間に私的な関係というのはあるんでしょうか。

知事:
 せんとくんが選ばれたときに、籔内さんが出てこられました。で、籔内さんが選ばれたのは、私が知事になる前に選定委員会で選ばれておられますので、それ以降、せんとくんの関係でのおつき合いがあります。それを私的と言うかどうかは別にして、せんとくんの、同じ構図かどうかわかりませんが、地元の制作者を使わなかったというので毎日新聞さんが当時かなりクレームをつけた記事を書かれました。せんとくんは前任の知事の時代に選ばれたわけなんだけども、私は一見してすてきなデザインだなと思って、それを地元のデザイナーじゃないからということで拒否することはないということで、いいデザインですねと、それを守りますと知事就任の時に言ったことはあります。

毎日放送:
 今回の大立山まつりのときも、籔内さんにお願いしたいという気持ちはあったんですか。

知事:
 全くありません。誰にということは、今までいろんなことで思って志向したことはありません。たまたま大立山まつりでは、籔内さんになりましたが、例えば議会で聞かれたことですが、国文祭のロゴマークは水野さんという方になったんです。阪口さんという県議が、知り合いですかとおっしゃったので、今の私的な関係ということでいえば、水野学さんは会ったこともありません。名前も実は知らなかった。議会ではそのようにしか答弁しませんでした。名前も知らないし、お会いしたこともありませんでした。それが、水野さんが選ばれて、実行委員会でこれでいいですかと諮って選ばれました。

 国文祭の歌、新井満さんが出たのは、遷都1300年のときの歌は新井満さんが作ったと思います。そのときに初めて会った。これは立派な人だなと思ったので、今度また新井満さんが出てきたという、それぐらいの印象ですね。その間、別におつき合いがあったわけでもありません。

 籔内さんも、せんとくんで出てきて、それと芸大の教授でおられたので、芸大の今度の芸術文化祭につながるんですが、分室をどうこうしたいと、そこにあるんですが、そういう陳情はその当時の宮田芸大学長と一緒に来られたことはあります。そのような関係です。

 あとは国文祭のほうですが、絹谷幸二さんは奈良のご出身でありますので、彼とはむしろ、これも毎日新聞さんが、毎日芸術文化賞という非常に登竜門になる賞をもう随分前に受けられたときに、地元の者で集まってパーティーをしたことがあります。それ以来のおつき合いということになります。

毎日放送:
 籔内さんとは、以前から親交はあったけれども、今回の大立山まつりに先んじて籔内さんにお願いしたいという気持ちは一切なかったということですか。

知事:
 なかったですね。大体そんなことばっかりですから、誰に頼んだらというようなことを示唆したこともないつもりです。このいろんな県の事業については、そういうつもりでおります。

毎日放送:
 今回の市民団体の方の訴えの中では、奈良にゆかりのある方とか、四天王像に詳しい方という条件をつけて、(藪内さんに)限定しているんじゃないかという指摘があるんですが、あくまで籔内さんに絞るためにそういう注釈をつけたわけではないということでいいんですか。

知事:
 そうですね。お勘ぐりじゃないかという印象を受けます。

毎日放送:
 では、それにひもづいて、特にそういう官製談合行為もなかったと思っていらっしゃるということでいいですか。

知事:
 当然です。

毎日放送:
 ありがとうございます。

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北陸新幹線、リニア中央新幹線について

奈良新聞:
 北陸新幹線の延伸ルートに関して2点お聞きしたいです。まず、この間の聴聞会で、生駒市を通過するという案に対して回避の提言をされたということについての説明と、もう一つは、終着駅に関して、関空を終着駅にする構想がおありになるという説明を知事会でされていたんですけれども、それに関してお話を伺いたいです。

知事:
 北陸新幹線は小浜経由、大阪行きというルートでありますので、ルートは普通なら奈良県は想定できないわけなんです。もとの原案、整備計画は小浜から直行して新大阪に行くという案でありましたので、奈良県は関係なかったんですけれども、北陸新幹線のルートを検討されている自民党の先生の中で、京都出身の方が、小浜を経由して京都に向けて、京都から南進するという案を提示されました。その案によりますと、精華町までおりて、すぐ真横に走る。そのときに生駒市を通る。それで、奈良県内を線路が通ると、工事費は3分の1は地元負担というルールがありますので、地元の意見として奈良県の意見を聞かないといけないということで、お聞きいただきました。

 そういう案を少し調べてみますと、駅は精華町にできるという案であります。そこから真っすぐ大阪に行くので、駅は奈良県にはできない。普通は地元で工事費の負担をするのは、駅ができるからしますよいうことが普通で、そのための誘致合戦をするわけですが、通過するだけで、真水で150億という試算ですけれども、負担するのは県民に納得感が得られないと、知事としては反対ですということを申し上げました。

 精華町にできて奈良県の便益がどのように発生するのかということですが、言い出されたのが京都の先生でありますので、京都のほうの観点から便益があるからというルートでありました。それならばといって違う案を出されまして、京田辺という北のほうに駅があるんで、京田辺までおりて大阪まで行くと、奈良県を通らない、奈良県の北を通るので、それだったらいいかと訊かれたので、精華町に奈良県民が接続するよりも、京田辺はJRも近鉄も通っていますので、北陸新幹線に乗るアクセス性からすれば、京田辺のほうがアクセス性がいいですと答えました。それなら受け入れられますと。積極的にそれがいいとは申しませんでしたけれども、いずれにしても奈良県を通りません、駅が奈良県じゃありませんので、そのように申しました。

 なお、京田辺を通っても、リニアをそこまで持っていこうと言っている学者さんがおられますので、それは奈良県は反対です。京田辺は「奈良市附近」にはなりませんとくぎを刺しました。逆に北陸新幹線も奈良市附近までおりてこられたらどうですかと、逆提案をいたしました。京都から南下して、奈良市附近でリニアとドッキングをして、さらに南下をして、ずっと奈良の中を通って関西空港に行く案が効率的ですと。さらに四国新幹線に地下でつながる構想もいけますと。四国新幹線と北陸新幹線をつなぐという構想は今までなかったんですが、それを奈良県が提示いたしました。

 北陸のほうからは、関空直結はいいなということで、私が行った小委員会1回だけですが、その場で北陸の先生は、奈良県の案はいいなという反応がありました。で、この案を来年精査して推してみたいと思っております。

奈良新聞:
 北陸新幹線を奈良まで持ってこずに、リニアとどう接続しますか。

知事:
 奈良市附近で、縦横に接続する。リニアと接続するのは、北からの意味もありますが、関空からそこでリニアと接続できますよね。関空から新幹線で来て、奈良市附近駅でリニアと接続すると、関空に降りて東京に行かれる人はいないけど、奈良に降りて東京に行かれるルートになるし、奈良に降りて中央アルプスの方へ行かれるルートにもなる。中央アルプスのスキー客は、あの辺りで降りようがない。関空に降りて、奈良市附近まで新幹線で来て、リニアで長野駅に行くとあっという間に行けますという、大変そのアクセスの便利な国土の計画になりますということを提案したわけです。

 リニアとそこで奈良市附近駅で結節をしなくても、北陸のほうに、富山とか立山の日本アルプスの裏のほうは関空に降りて、一つは新潟空港を拠点にするという考えもありましたが、関空が大きなインバウンドの拠点になりましたので、関空に降りて、そこから北陸新幹線で関西空港延伸、北陸新幹線で北陸まで行くというルートが新設されるわけなんです。で、帰りに京都へ寄ったり大阪に寄ったりして、関空に帰られる。どちらからどう行ってもいいんです。両方ルートが分かれていって、その間、観光して帰る。入口と出口は同じ空港というのが、今は観光の定番ですので、この間をどのようにアクセスと間をうまくこしらえるかというのが観光立国の大基本だと思います。関空を活用するには、関空、奈良市附近駅、リニアアクセス、北陸アクセスは、構想としては大変理にかなっていると自賛しておりますが、それをもう少し精緻に詰めて、来年度要求で売り出したいなと思っております。

奈良新聞:
 委員の方は、好感触を持っているような話しをされましたか。

知事:
 北陸の人は好感触でした。今度自民党検討委員会で出た中でも、検討委員会の論点という報告を受けております。検討委員会の報告書では、新幹線ネットワークの今後の課題、北陸新幹線、敦賀以西の早期開業が優先課題ではあるが、ある一方と書いて、その次の課題として、国土の総合的な発展あるいはリダンダンシーの確保のためにも、関西国際空港へのアクセスを含め新幹線というようなくだりがあって、幹線鉄道ネットワークの将来の実現に向けて検討に着手することが必要であるというくだりがあります。これは奈良県が提案したことを少し含んで書いていただいたのかなという印象を、自賛的というか手前みそな印象かもしれませんが、関西国際空港へのアクセスを含め、四国新幹線という字を並べて書いてあるくだりがありますので、多少奈良県の提案を意識されて書かれたのかなと解釈しておりますが、大きな構想はこのようなことから始まるので、希望を持って多少前に進むことができたらと思います。

奈良新聞:
 ありがとうございました。

毎日新聞:
 小浜-京都ルートがもう実質的にきのう決まったと思うんですけれども、奈良県としては、奈良市附近に線路が通るだけではなく、駅を奈良市附近につくって、関空ルートというのを、来年度予算に盛り込んで誘致活動を行っていくという方針なんですか。

知事:
 それは国の事業でありますので、国のほうで基本計画を決めて、整備計画を決めてしてもらわなければいけないので、国の計画、国への陳情ということになります。

毎日新聞:
 陳情活動を行っていくということですか。

知事:
 そのルート案のことを来年度陳情したいなということが今の意向表明なんです。県内調整も多少要ると思います。県内を通過して、関空へ行く。関空、北陸新幹線、接続新幹線ということになりますので、関空を出たら何だか奈良県に入っちゃった、というような感じの新幹線です。

 リニアと新幹線が十字に交わるっていうのは初めてのことなんです。新幹線は皆、横、横で延伸、延伸で走っている。今度は縦につくろうかというのは、それが四国と北陸を、これを結ぼうかという構想は今まで国にもなかったので、このような言葉がありますと、日本の高速鉄道網もネットワーク化が進んできたなということでありますので、今まで既設の鉄道の効率性を上げるにはネットワークの結節性を高めることが一番良いわけです。特に日本は、鉄道は鉄道、空港は空港で別になっていましたので、国際空港の中に新幹線が入ってないんです。

 ヨーロッパは、シャルル・ド・ゴールにはTGVというフランスの高速鉄道が地下に入っているんです。例えばシャルル・ド・ゴールに降りると、そこから、そういうルートはないけど、ドーバーを渡ってロンドンにも行けるし、その高速鉄道でドイツにも行けるし、マルセイユにも行ける。もちろん乗りかえて飛行機でも行けるんですが、途中で高速鉄道に乗ると、途中のランスとかコルマールに鉄道ならではの旅ができるというのがヨーロッパの大陸の魅力であります。日本の列島の中でもインバウンドの拠点の大空港から、新幹線、リニアでいろんなところへ行けるということが、いよいよこれから展開できたら、それは結節性という、空港に入る新幹線ということができれば、すばらしいなと思います。

 鉄道と航空会社は、伊丹と新幹線は東京、大阪のライバルだということだったんですが、関空はライバルではありません。北陸新幹線にとって関空のインバウンド事業というのは欠かせない事業です。だから関空に降りた人が即決して北陸に行くルートができるというのは、とてもいいことであります。アルプスのスキー客が、関空から一駅、奈良市附近駅で乗りかえて、アルプスのスキーに行けるということが、香港の人、シンガポールの人が北海道へスキーを担いで行くだけではなく、関西空港でスキー客がふえたな、どうしてだろう、どうも奈良市附近駅で乗りかえてスキーに行くらしいという時代が来ても、決しておかしくないです。そのように結節性が増せば、そのような流動を生み出すことができますので、それを訴えていきたいと思います。

奈良新聞:
 ますます駅の位置が問題になってきますね。

知事:
 結節性のいい駅ということに、ぜひ県の首長さんの理解が集約されればいいと思います。

 それと、何といっても新幹線は国費でつくりますので、国の介入が、予算の使用ということで国会議員も随分頑張られますが、リニアはJR東海が自分でつくるというから、JR東海がどちらかというと好きなようにルートを決められるわけなので、奈良県としてはJR東海にもいいですよ、メリットがありますよということを訴えなければいけない。ほかの高速道路、既存の在来線、今度は新幹線と結節性があったほうがいいですと。場合によっては、JR東海と空港と、直接でなくても、間をつなぐ空港アクセスがあって、乗りかえ客が入ってきますというと中心の幹線は必ず収益が上がりますので、中心幹線を持って、ネットワークもそうですが、端末から中心のネットワークを持っている幹線は、周りの支線がたくさんできると必ず幹線の収益性は格段に上がりますので、中心幹線の投資の値打ちがあるでしょうということを訴えたいと思います。フィーダーといいますけれども、幹線とフィーダーをうまく使うと、とても幹線の収益性が上がります。フィーダーの整備が大きいです。空港もそうだと思います。

時事通信:
 その構想の狙いとして、リニアって、素人考えだと、途中で余り停まらない交通手段のようなイメージがあるんです。すると、その結節点になると、奈良市附近の駅が、当初の計画よりも、もっと電車が停まる回数がふえてくるのかなという感じがします。

知事:
 そうかもしれません。

時事通信:
 それも狙いの一つですか。

知事:
 それも狙いでありますけれども、関空から新幹線で奈良市附近に来たら、リニアがすぐ出ますと。接続がいいと。別にリニアが、奈良市附近が始発駅で、それと松本へ行く、アルプスに行く列車はこれですというと、奈良市・アルプスリニアというのも、貸し切りでも別にいいわけです。東京-大阪というのがメインですが、途中の奈良市から、関空のお客様をアルプスに連れていくという需要がどんどん上がってくれば、接続の時間の調整をして接続をよくするというのも、商売の面であり得ます。それは幹線の収益性に、インバウンドというフィーダーの要素を入れると収益性が上がるという見本になります。

 そのときに新幹線の新大阪から来て奈良市附近に来ると席が埋まっているといけないので、ある程度の客があると、奈良市附近仕立ての列車で、スキー客が松本まで終着で、今度はどのくらいかかるか、30分か40分ぐらいで行ってしまいますということができれば、すばらしい接続になります。飛行機のほうが時間かかったと、シンガポールから来て、そのまま行ったら夜、長野で夕食で、あしたはスキーだというような、東アジアの生活スタイルが、日本の観光地という舞台で一変する可能性があると思います。

 奈良市がメインで、唯一のデスティネーションでなくてもいいわけです。たくさん回っていただければいいと。結節性があれば、回ってくるルートにたどり着くということですので、長野に行かれると善光寺にも行かれますし、山のスキーも行かれますし、時間を節約して回れますから、そういうアクセスを提供するのはこれからすごく大事なことであります。奈良がその外れにならないようにというのが願い、狙いです。今度は、そういうリニア奈良市附近駅というものすごく大きな課題ですが、その意義を上げたいというのが私の気持ちです。

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IR法案についての知事の考え

朝日新聞:
 IR法の関係で、知事、9月の会見のときに奈良にカジノはふさわしくないんじゃないかということをおっしゃっていたかと思うんですが、そのあたり何かお考えは、今の現状等鑑みて、改めてお伺いします。

知事:
 IRは、そういう考え方もあろうかと思います。ほかの知事さんの反応を見ていますと、そもそもIR法案に反対だという知事さんもおられますし、うちは要らないよという知事さんもおられます。あるいは、うちは要るよという知事さんもおられる。うちは要るよという知事さんは、IR法がないと開設できませんので、大阪とか、多分沖縄とか、東京はどうなるかですが、賛成の知事さんもおられます。奈良は、そういう積極的に手を挙げておられる知事さんと対抗して、奈良でカジノ、IRをつくるというのに余りふさわしくないと思います。「インテグレート」って、「統合」ですから、カジノ等、ラスベガスはとても大きなIRですけれども、想像しますと、ホテルのキャパの一番少ない県が何言っているんだと大体言われるなというような感じ、ホテルがたくさんあって、そのアミューズメントの内容としてカジノがあるといったイメージですので、奈良はそもそも手を挙げる資格がないんじゃないかと思います。ホテルのキャパがないという意味で。海洋リゾートにはキャパがありますし、また、つくれますし、そういうところにカジノができていきます。

 だから、奈良はIR法案ができることには反対しませんけれども、奈良が手を挙げるかというと、一つは、ホテルが、IRというぐらいだから、ホテルがたくさんないとそもそもカジノができないでしょうという、そういう意味で今は国際級の高級ホテルが一つもない地域ですから、資格もないんじゃないでしょうかというのと、奈良の持っている観光要素にすれば、そういうIRというのは少しキャラクターが違うように思いますので、その2つの理由から、奈良がIRを誘致するという気はないという考え方になります。

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吉城園周辺地区の宿泊施設事業者の公募について

朝日新聞:
 今、ホテルの話が出ましたけれども、昨日、吉城園のほうの公募が始まったかと思うんですが、改めて知事からコメントはありますか。

知事:
 そうですね、順を踏んで公募にさせていただきました。レベルの高いホテルが入った提案があることを期待いたします。奈良には、国際級、ファイブスターが一つもないんです。先ほどのカジノとも関係します。だから奈良はそういう高級ホテルが、キャパシティーが、キャパシティーは量的な意味がありますが、質の高いホテルというのがとても必要だと思うんですけれども、そういう質の高い、レベルの高いホテルが出てきてくれればありがたいなと思います。場所もとてもいいところですので、それは質の高いホテルは世界各地で展開されていますが、古都にももちろん展開されておりますし、田園の中にも展開されていますし、リゾートホテルの本当の意味は、そのリゾートの環境と調和したホテルでありますので、そういう世界の経験のあるブランド、超ブランドが手を挙げてくれればいいなと願っています。

朝日新聞:
 こんなところのようになったらいいなというようなイメージとか、理想みたいなものはあるんですか。

知事:
 そうですね、ブランド名をこちらで上げるのは僣越ですので、ブランド名は言いませんが、ベニスという古いまちの古い貴族の館を、10世紀か15世紀の間ぐらい改造して、超高級ホテルに改修されたホテルもあると聞きます。それはすごく値段も高いんですが、そういう改修技術が今あるということでありますので、奈良はそういう、公舎も古い建物ですが、たかだか100年ちょっとの建物ですが。ベニスなんか何百年の建物を改修しているという、同じような改修だと注目がありますのは、少年刑務所がPFIでホテルを誘致するということを法務省が文化庁と一緒に表明されました。今度20日に未来投資会議という、安倍首相がトップの会議に呼ばれまして、奈良県の意見を言うんですが、その少年監獄だけの意見じゃないんですが、奈良県はPFIをいろいろやってますねと、未来投資会議で今までやってきた内容を報告してくださいというお誘いですので、その少年監獄のPFIについても奈良県は積極的に応援させていただきたいというようなことも含めて、未来投資会議に報告しようかと思っております。それが20日です。

 このあたりが、それもね、少年刑務所を改修して維持するというのは、とても高度なホテルしかなかなか投資の元手がないし、お客さんもなかなか来られないから、そのようなホテルについて、吉城園に来られるような方が、少年刑務所にも興味を持って投資先として検討していただければいいかと思います。奈良県はそういう、ハイレベルのホテルの投資先としては視野に入っていなかったのが実情だと思いますが、県営プール跡地をJWマリオットが選んでいただいたので、その影響が大きいと感じています。

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地方消費税の清算基準について

時事通信:
 佐藤事務次官がエレガントな理屈じゃなきゃいけない、というのは、今の清算基準の仕組みがあまりエレガントじゃないということでしょうか。

知事:
 佐藤事務次官らしい、とても含蓄のある表現ですという感想です。税制はエレガントでないといけないとおっしゃったので、本当にそのとおりだと思います。

時事通信:
 奈良県の提案の内容がエレガントだということですか。

知事:
 さらにエレガントにしなきゃいけないなということです。エレガントにするには、知恵も要るし、リサーチも要るということが、来年頑張ってやろうというようにおっしゃっていただいたので、総務省もいろいろ勉強してくれると思います。これもありがたいことで、そういう本質的なところに多少脆弱なところがあると思っておられたんですが、なかなか取りかかるモーメンタムというか、このきっかけがなかったのが、奈良県が言いに行ったり、官房長官が関心を持っていたりというような、それと消費増税があったりして、納得感があるようなという、そういう判断がずっと広がったように思いますので、来年は大きな意味、来年抜本改正するというほうが意味が大きいと、本当にそのとおりのように思っています。

時事通信:
 エレガントにしなければいけない、というのは、平成30年度改正に向けてエレガントにしなければいけないということですか。

知事:
 そういうことです。

司会:
 よろしいでしょうか。
 それでは、これで知事定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

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