平成29年3月22日(水)知事定例記者会見

司会:
 ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日は4件の発表案件がございます。知事から発表していただきますので、よろしくお願いいたします。

知事:
 お待たせいたしました。4つありますので、できるだけ手短に発表させていただきます。


案件:平成29年4月1日付人事異動について

 最初は、4月1日の人事異動です。人事異動の規模ですが、4月に予定しております人事異動の規模は950名程度です。このうち課長級以上が180名程度、課長補佐級が同じく180名程度となる見込みです。退職者数は85名程度です。人事異動では160名程度、退職者では20名程度昨年より少なくなっております。その理由ですが、退職者が少なく、年次のでこぼこがあります。勧奨退職者が昨年42名でしたが、ことしは25名と、17名少なくなっているということです。

 2つ目は、人材派遣、人事交流です。国等への職員派遣、都道府県との相互交流、東日本大震災復旧・復興対応派遣がありますが、前年度並みです。

 それから、女性職員の登用ですが、課長補佐級以上の女性昇級予定者は、ここに書いてあるとおりです。女性管理者の人数は着実にふえてきていると思います。若手職員の登用ですが、来年度は課長級に49歳及び50歳の職員を7名、課長補佐級に42歳から45歳の職員を11名登用する予定です。前年度に比べて減っておりますが、若手登用も課題です。

 それから、組織体制ですが、新設は、国際芸術家村整備推進室と新たな森林管理体制準備室です。また改組ですが、奥大和移住・交流推進室と教育振興大綱推進課は改称です。

 以上が人事異動でございます。

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案件:「国文祭・障文祭なら2017」100日前イベント開催!
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

 2つ目の案件です。国文祭・障文祭の100日前イベントを5月28日に、なら100年会館で開催いたします。また、国民文化祭と全国障害者芸術文化祭を一体開催するのは全国初です。一体開催については、とりわけ気をつかって実施したいと思っております。

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案件:「国文祭・障文祭なら2017」プレガイドブックを発行!
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

 それから、3つ目の案件です。3月21日に国民文化祭・全国障害者芸術文化祭のプレガイドブックを「関西ウォーカー」と協力し発行いたしました。

 国の補助を受け、県が実施することが基本ですが、市町村との連携事業も開催いたします。奈良県にとりましては「発祥」、日本の始まりというのは歴史的・政治的な意味もありますけれども、スポーツ、芸能でも相撲や能は始まりの筆頭になりますので、そのようなことに力を入れ、また、国の実行委員会でもご意見がありました社寺での開催を特色にできればと思います。

 このガイドブックは「関西ウォーカー」に挟み込みで5万部発行いたします。また、県内の各文化施設などでも手にとっていただけますが、「どこで手に入るのか」というお問い合わせもありますので、できるだけ身近に手に入るように工夫をしていきたいと思います。

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案件:奈良県歴史文化資源データベース「いかす・なら」ホームページ開設!!
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

 最後の案件ですが、文化資源データベース「いかす・なら」というネーミングでデータベースの開設をいたしました。データベースをつくるのは奈良県の大きな願いでしたが、このたびデータベースのキックオフができました。約100件の歴史文化資源を登載しております。これを充実させていくことが次の課題です。今まで歴史文化資源が、あまりにもあり過ぎて分かりにくいといって他の地域から揶揄されておりましたが、データベースをつくって簡便に知っていただく努力を今後とも続けていきたいと思っております。

 発表案件、手短になりましたが、以上でございます。

司会:
 ありがとうございました。
 それでは、発表案件に関するご質問をよろしくお願いいたします。

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質疑応答

市町村との人材派遣・人事交流について

時事通信:
 人事異動ですが、事務職員、技術職員、それぞれ派遣される数、規模が去年に比べて大きくなっていると思いますが、この拡大してきた背景と市町村の反応について教えてください。

知事:
 そうですね、ここに書いてありますように、1つは、市町村との相互交流あるいは派遣ということの要請がふえております。ポストは、副町長・副市長の場合もありますし、参事等の場合もありますし、退職されて行かれる方もありますが、要請がふえております。背景といたしましては、奈良モデルで県と市町村が連携してやろうということが背景にあって、また、県の職員の人がそういうプロジェクトを、そのまちとのプロジェクトをご自身で持っていて、プロジェクトの存在があって行かれますので、県の職員が行っている意味が具体的に目に見えるということになってきているのではないかなと思っております。市町村を人的な面で補完する奈良モデルのパターンで、ある面いいことかなと思っております。

 とりわけ技術の人は、その奈良モデルの発端は、技術職員が一人もいない町村があります。これでは、橋やトンネルの、北陸自動車道でトンネルの崩落事故があって、トンネルの定期点検について国から指示があったとき、定期点検の基本的な知識がある人が誰もいない町村がある。それでは、その定期点検を県が引き受けましょうかということから始まったのが奈良モデルでありましたので、その技術職、とりわけ土木職員がない町村はまだありますので、それを派遣という形で来てくださいという経緯があります。

 そんなことを始めたことがありますので、土木はこの人材交流の老舗であります。土木職員が不足したので、発展したのが共同採用しましょうかということで、共同採用も割と実が上がってきております。

 今後は不足している保健師です。行政職員である保健師などを共同採用しませんか、県も保健師は不足しておりますけれども、共同任用といいますか、共同で採用だけではなく、共同運用しませんかというようなことも発想として出てきております。それは保健師、地域包括ケアの担い手は保健師の仕事がすごく大事ですので、派遣という形ではなく、どこかに籍を置いて共同で使いませんかという形になる。

 フォレスターもそんなことも想定されるわけですので、新しい形が発生する可能性もあります。市町村の職員に雇用されて、その組織の仕事だけで大概といいますか、一生定年まで勤められるということではなく、その市町村に属しているけれども、その広い地域の仕事を順繰りにできるといったコンセプトの公務員というのは今までなかったわけですが、そのようなこともこの人事交流が盛んになるとともに、今、エリアのパーソネル・マネジメントの発想でしております。

 そのような発想が多少伝わって、そのときだけの県職員の利用ということではなしに、将来にわたって市町村職員の能力向上、また派遣することによって県職員の能力向上、交流による能力向上ということが実際に起こってきております。背景としてはそういうことで、方向としてはうれしいことと思っております。少し長くなりまして、すみませんでした。

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県・市町村共同の保健師採用試験について

時事通信:
 保健師のお話というのは、早ければいつぐらいから始まりますか。

知事:
 29年度から何かきっかけができるかな。

担当課:
 検討中でございます。いつからということは決まっておりません。

知事:
 土木の共同採用試験をして、個別で市町村で採用されるよりも、共同の採用試験をすると割と募集がふえたという実績がありますので、保健師の共同採用試験ということであれば、その都度できますので、例えば29年度しようと思ったらできるのかな。29年度しますか。

時事通信:
 早ければということですか。

知事:
 早ければということ。随分議論していますので、おつき合いしていただく市町村もないといけませんので、そういう話題には出ております。保健師はなかなか応募がない。それは県・市町村サミットで地域包括ケアをどのように進めるかと、一緒にしましょうといったときにそういう話題が出たので、では保健師の採用も土木みたいに一緒に採用試験しませんかというように話題に、もうしばらく前になっていたということです。

 とりわけ南和の病院ができました。ドクターヘリも運航します。だから広域の地域包括ケア、その中の一つの要素として、退院されて病院から在宅へ帰る。しかし、また変化があるとすぐにでも再入院されるかもしれない。違う病気が出るかもしれないということになったときに、在宅医療、見守りというのは保健師・訪問看護師が必要でありますが、南和では大変不足する。訪問看護師は民間の病院やステーションの勤務であり、保健師は行政でありますので、保健師はなかなか来てくれないというのが南和の市町村の悩みでありますので、南和の保健師は一緒に採用して、県の仕事も順繰り回ったり、南和だけで広域的な採用、フォレスターも同じような発想があるんですが、この市町村に属すけれども、仕事は南和全体の仕事をしてもらいましょうかという発想のところまで行っているということであります。

 だからそのスタートとして、共同採用試験を実施する。そのときに、吉野町は近くだから吉野町だといいんだけれども、東吉野だったら遠いから嫌だとおっしゃるかもしれない。しかし、東吉野での採用があれば、吉野町に勤務をして共同採用ということになるかどうかという、これからの話でございます。

時事通信:
 共同試験を受けると、例えば吉野町で採用されて、他市町村で勤務する人もいれば、吉野町だけで勤務する人もいるようなイメージですか。

知事:
 そういうイメージでございます。それは大変新しい発想ですので、まだこれから設計をしないといけませんけれども、そういうニーズがあると、保健師という行政職のニーズが大変高いということで、県も保健師はなかなか来てもらえませんが、看護師で訪問看護ステーションに行かれる方は割と多いんですけれども、保健師という行政の仕事は大変重要でありますので、それも一つの奈良モデルの発展形かと思います。

時事通信:
 ありがとうございました。

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平成29年度新設の「国際芸術家村整備推進室」「森林管理体制準備室」の職員規模について

共同通信:
 人事異動に関して質問させていただきたいんですが、新設される国際芸術家村整備推進室と、新たな森林管理体制準備室について、それぞれ規模としては室長以下何人ぐらいの体制からスタートされるご予定か、教えていただけますか。

知事:
 たしか数人、5から10の間だったと思いますが、正確にご報告いたします。

担当課:
 国際芸術家村整備推進室は10人程度です。新たな森林管理体制準備室は7人です。

共同通信:
 国際芸術家村整備推進室は10人ぴったりですか。

担当課:
 いや、10人余りです。

共同通信:
 約10人ということですか。

担当課:
 はい。

知事:
 後ほどご報告させていただきます。

司会:
 発表案件につきましてはよろしいでしょうか。
 それでは、その他の事項についても質問をよろしくお願いいたします。

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北陸新幹線南回りルートの決定と今後のリニア中央新幹線誘致について

毎日新聞:
 先日、北陸新幹線の南回りルートが京田辺市に決まりました。率直な知事のご感想と、京都府京田辺市に北陸新幹線が来ることで、リニアの奈良県への誘致に弾みがつくのではないかと思いますが、どうでしょうか。

知事:
 2つ目のご質問については、弾みには全くならないと思います。

 あんなに上だし、しかも北陸新幹線と並行して走るということは非常識な考え方ですので、全く弾みにはならないと思います。どうぞそのように解釈されないでください。

リニアとの接続は話にならないと思います。交通政策の常識として、リダンダンシーを踏まえまして思います。北陸新幹線の南回りは奈良県を通りませんので、特に評価はありません。北回り、南回り、2つ案がありましたが、個人的な評価はありますが、立場としての評価はありません。

奈良新聞:
 その関連ですけれども、北陸新幹線の南回り、北回りとは別で、真っすぐおろしていって関空と接続するというお話もされていました。今でも念頭にありますか。

知事:
 自民党の会議で、北陸新幹線が北回り、南回りというのがあって、奈良県の意見ということになれば、3つ目の案として直下ルートという新大阪駅につなぐということで、反対したわけではありませんけれども、南へおろすという案も関西国際空港へ北陸新幹線を、リニアの奈良市付近駅を通過して、つなげるということも合理的ですということは発表しました。

 その後ということですけれども、北陸新幹線が北回り、南回りで新大阪へ行くということになりましたので、奈良県としては、まだこれからですけれども、むしろ関西国際空港からリニア新幹線に接続するという、リニア新幹線奈良市付近駅からのフィーダーということに、関西国際空港接続直結ルートということを検討しております。関西国際空港から奈良県に入りまして、奈良市付近まで新幹線で接続するというルートを検討しております。この夏ごろまでには、何かその構想が目に見える形で外に出せると思います。

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北陸新幹線と関西国際空港接続について

奈良テレビ:
 改めてなんですが、関西国際空港から奈良市付近駅までの、その区間を新幹線で結ぶ、その新幹線を奈良県としてつくる提案をしたいということですか。

知事:
 そういうことですね。奈良県の中を通るルートになりますということです。

奈良テレビ:
 例えば五條のあたりから。

知事:
 そうですね。ルート、試算では関西国際空港からその想定ルート、まだ今日は少し早いかもしれないですが、想定ルートで新幹線がフル規格、260キロで走るとすれば、21分で関西国際空港から奈良市付近まで着くという試算もありますので、その前提がフルで260キロということになります。関西国際空港からリニア接続が21分ということになりますと、リニア接続して中央アルプスの山登りをするために一番近いところは関西国際空港だということになるんというように思います。一つのイメージだけなので少し偏ってはいけませんけれども、もう少し検討を深めて、先ほどの五條を通るのか、どこを通るのかも含めて、夏ごろまでには形になるようにと思います。なかなか難しいプロジェクトになると思いますけれども、奈良県の夢にもなりますので、むしろ関西国際空港からリニアまで接続する新幹線構想という、関空アクセス・リニア接続新幹線奈良版構想というものを今、検討中です。

 今までの試算では、フルでこの想定ルートをもし通れば、約21分で関西国際空港駅から奈良市付近駅まで到着するということですので、それはまだ未確定でありますけれども、そのぐらいのルート想定で検討を深めていきたいと思っております。

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吉城園周辺地区の整備に関する優先交渉権者の決定について

朝日新聞:
 知事公舎・吉城園のホテル誘致について、森トラストに優先交渉権が決まったと思いますが、知事のご感想をお願いします。

知事:
 吉城園と高畑、少し時間がずれて進んでおりますが、吉城園のほうはもう数年前からどのようにするか検討してもらっておりまして、昨日予算委員会で、ドローンから見たような上空からのパースを見せましたが、森の中の和風の建築物がたたずんでいるといったようなイメージであります。それはプロポーザルの中で優先交渉権を獲得された森トラストのパースでありますので、2位以下はどんなパースか知りませんが、似たようなことではないかと想像いたします。まだ見たことはありません。あのようなイメージ、たたずまいを残すという点では、あのパースを見れば、ああ、これでよかったなというように思います。

 内部も、出てきた内容でありますと、大変和風の、今の内部のたたずまいを尊重されて、それを改修して利用されるということでありますので、外観・雰囲気はすごくよくなる、今よりもはるかによくなる地域になると思います。公園のたたずまいが、庭園の中にまで入るということであろうかと思います。それは、ホテルのロビーはパブリックスペースであり、ご案内のように、金持ち以外は入ってはいけないというホテルはどこもないわけです。だから公園も含めて、パブリックスペース、ホテルの庭園は散策場所になります。しかも手入れされているわけでありますので、そういうようなたたずまいを想定しておりましたけれども、そのような方向であのプロポーザルがあったことは大変うれしく思っております。あのような雰囲気で計画が固まっていけばありがたいと思っております。

司会:
 ほかにはよろしいでしょうか。
 幹事者様、よろしいでしょうか。
 それでは、これで知事定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

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