はじめての万葉集
垣越(かきご)しに 犬呼びこして 鳥狩(とがり)する君
青山の しげき山辺(やまへ)に 馬息(やす)め君
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集
巻七 一二八九番歌
【訳】垣ごしに犬を呼び出して鳥狩をする若君よ。
青山の木の繁った山のほとりに馬を息めなさい、君よ。
幸運の犬
 人間の生活にもっとも身近な動物といえば、やはり犬でしょう。古墳時代の遺跡から出土した犬の埴輪(はにわ)には首輪がついているものもあり、古代では猟犬や番犬として、人びとの生活に欠かせない存在であったようです。
 今回の歌は、「鳥狩」に訪れた若君に、少し馬を休めてはいかがですか、と誘う女性の歌です。「鳥狩」はいわゆる鷹狩(たかが)りのことで、鷹狩りには犬を連れていたようです。その犬は、主人のもとを離れて先に走って行ってしまったのでしょう。主人はある家の垣ごしに犬を呼び戻そうとしています。その家に住んでいたのが、作者の女性と考えられます。
 「鳥狩」は、『万葉集』のほかの歌では「可牟思太(かむしだ)の殿(との)の仲子(なかち)し鷹狩(とがり)すらしも」(巻十四・三四三八)とも詠まれており、この「殿の仲子」は地方豪族や首長階級の若君(次男)という意味ですので、今回の歌の「君」も、その土地の若君であったと推測されます。
 馬に乗ってさっそうと狩りをする若君、その犬が突然家に入って来て、若君が近くで呼び戻そうとしているという状況は、女性にとっては若君にお近づきになれる絶好のチャンスです。「青山のしげき山辺」というのは、おそらく女性の家のある辺りを指しています。そのため、この女性はこの辺で少しご休憩されてはいかがですか、と呼びかけているのです。この迷い犬は、女性にとって恋のチャンスをもたらした幸運の犬だったといえるでしょう。
 この歌は、五七七句をくり返す旋頭歌(せどうか)という歌体です。旋頭歌は、集団でうたわれるという性格を持つとも言われています。この歌は、土地の若君とのロマンスに憧れる女性たちの集団の中で、くり返し歌い継がれてきたのかもしれません。
(本文 万葉文化館 大谷 歩)
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