意見書第9号
独立行政法人国立病院機構松籟荘病院における新病棟建設に関する意見書
独立行政法人国立病院機構松籟荘病院は、医療観察法(心身喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律)に基づく、「指定入院医療機関」に指定されたことに伴い、新病棟建設についての住民説明会において、新病棟建設に住民の同意は必要ないと言明されている。
精神科医療は地域との共生の中でリハビリや社会復帰を進めていくものであり、事実、松籟荘新病棟においても社会復帰のための一環として外出によるリハビリを行うと説明されている。そのようなリハビリを地元合意のない中で実施できるはずがない。地域住民に対し、具体的な対策や対応に関する誠意ある十分な説明をしなければ、後々あらぬ混乱を招く恐れがある。
よって、国におかれては、医療観察法に基づく「指定入院医療機関」松籟荘病院における新病棟建設にあたり、地元住民への十分な説明を行い、理解を得て建設されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成17年 6月30日
奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣