意見書第1号

意見書第1号

     国際紛争の平和的解決をめざす外交努力を求める意見書

 世界は対イラク問題で緊張が高まっている。米国のブッシュ大統領は、イラクが大量破壊兵器を開発・保有している疑いがあることを理由に、同国への武力攻撃の準備を着々と進めている。すでにイラク政府は国連による査察を受け入れ、一応の協力姿勢を示しているが十分ではなく、依然、一触即発の状況が続いている。
 イラク政府は直ちに大量破壊兵器の開発・保有という野望を捨て、国際社会の懸念を払拭しなくてはならない。
 このままでは中東は安定せず、米・英国主導の対イラク武力行使が始まるという不安が世界に広がっている。
 国際社会が本腰を入れて今取り組むべき事は、武力行使によらずにイラクの大量破壊兵器の脅威をなくすことであり、そのための国連の役割と各国の努力が一層求められている。
 我が国も憲法の平和条項に従い、国際協調による平和的解決を目指しつつ、さらなる外交努力に全力を挙げ、あくまでも国連憲章と国際法にのっとる我が国の立場を明確にし、国際協調と日米体制を両立させる外交を展開することが期待されるところである。
 よって、国におかれては、国際紛争の平和的解決を目指す外交努力の一層強化をここに強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成15年3月4日

        奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣