意見書第3号

意見書第3号

     障害者福祉施策の充実を求める意見書

 本年4月から障害者福祉サービスの利用に関して、支援費制度に移行する。  
 この支援費制度は、ノーマライゼーションの理念のもと、地域生活支援に加え自立と社会参加を促進すること、また、自己決定・自己選択を尊重することにより、障害のある人の個人としての尊厳を重視した21世紀にふさわしい福祉サービス利用制度となることを目指して取り組まれてきた。
 しかしながら、厚生労働省におかれては、市町村障害者生活支援事業及び障害児(者)地域療育等支援事業を一般財源化すること、また障害者ホームヘルプサービス補助金交付基準を示すなど、支援費制度の基本理念にそぐわない結果となるおそれがある。
 よって、国におかれては、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。
1 市町村障害者生活支援事業及び障害児(者)地域療育等支援事業については、一般財源化を見送り、引き続き現行補助制度を継続すること。
1 障害者ホームヘルプサービスについては、十分なサービス提供が実施できるよう財源確保を願いたい。
1 障害者のニーズにあった、適切なサービスが提供できるよう、障害者ケアマネジメントを支援費制度の中で明確に位置づけるとともに、実施体制に対する財政支援をすること。 
1 現在、通学や通勤に対しては、ガイドヘルプの利用が認められていないが、これは、障害者の自立の妨げとなるため、ガイドヘルプの利用制限を行わないこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成15年3月18日

        奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
厚生労働大臣