意見書第12号

意見書12号

     安心できる年金制度の確立を求める意見書

 わが国の公的年金制度は、老後の所得保障の主要な柱として、名実ともに重要な役割を果たしている。
 しかしながら、平成16年の年金改革に向けて、いま、様々な議論が行われており、9月はじめに発表された厚生労働省試案についても、将来の保険料引き上げ、給付の引き下げ等が一層の不安を集めている。年金制度は少子高齢化の進行や社会経済情勢の変動に対し柔軟に対応でき、長期的に安定した制度を構築することが大切であり、
1 高齢者が老後生活の支えとして必要な年金額を確保するため給付水準を引き下げないこと
2 将来世代の負担増に配慮して保険料は一定の範囲内にすること
3 基礎年金について平成16年までの間に安定した財源を確保し、国庫負担の割合について現在の3分の1から2分の1へ引き上げる方針を実現すること
4 本年末までにまとめる予定の年金改革案は、将来へ持続可能で安心できる制度にするこ
が重要である。
 よって、国におかれては、年金改革における給付と負担との見直しにあたっては、年金に対する不安を解消し、安定した制度を構築するために、わが国経済の動向にも配慮しつつ、最大限の努力をされるよう強く要望する。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成15年10月9日

        奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣