意見書第16号

意見書第16号

      地球温暖化防止森林吸収源対策のための森林整備の推進と予算の確保を求める意見書

 「森林・林業基本法」は、「森林の有する多面的機能の持続的な発揮」を基本理念の一つとし、森林の適正な整備及び保全を図らなければならないとされている。
また、地球温暖化防止対策として、森林整備を着実に実施することが今日の重要な課題であるにもかかわらず、森林林業を取り巻く情勢はますます悪化し、適切な森林管理がなされず放置される森林が増加している。
 本県においても、木材価格の低迷による林業の採算性の悪化が、森林所有者の林業経営への意欲や関心を減退させており、その結果、管理不十分な森林が増加し、森林の多面的機能が低下している状況にある。
 よって、国におかれては、「地球温暖化防止森林吸収源10ヶ年対策」において森林整備の確実な実施を目指すこととされているが、その推進に向けて、次の事項について早期に実現するよう強く要望する。
1 森林・林業基本計画等を踏まえ、重視すべき森林の機能区分に応じた森林整備を着実に推進するため、森林環境保全整備事業の予算枠を確保すること。
1 森林吸収源対策として具体的な方策を定めた「森林吸収源対策推進プラン」を実効あるものとするため、重点区域の森林整備に対する優遇措置(補助率、間伐対象林齢の引き上げ等)を講じるとともに、実施主体である地方公共団体の財源を確保すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成15年12月16日

        奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
財務大臣
農林水産大臣
林野庁長官