理事会について

1 管理組合の運営
(4)理事会について

Q1  役員の役割と選出方法について教えてください。
A1  理事会は、区分所有法で定められている機関ではないのですが、管理組合の業務執行機関として、総会の決議にしたがって実質的な活動を行います。
 役員には理事長以下、理事と監事がいます。役員の人数については、おおむね10~15戸に1名程度、最低でも3名、多くとも20名ぐらいが適当と考えられます。
 管理組合の役員は現に居住している区分所有者が望ましいのですが、区分所有法では役員の選出の仕方について特に規定しておらず、それぞれの管理規約の中で定められた方法をとります。
 現実的には輪番制の1年交代が多いようですが、最近は再任制の活用や2年任期の半数交代制など管理組合の仕事がよく理解され、運営の継続性を保つ方法を工夫してきているようです。

 

Q2  理事会の意義と議決の仕方などの留意点はどんなところですか。
A2  実際の理事会の活動は単なる業務執行機関ではなく、管理組合の基本的な運営方針を検討・策定する中枢機関と位置づけられます。
 理事会の構成員は理事のみで構成し、監事や一般組合員が理事会の議決に加わることを排除しています(ただし、監事の出席は認められています)。
 理事会の会議は理事の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は出席理事の過半数で決まります。

 

Q3  理事会の議決はどこまでできるのですか。
A3  通常は管理規約に議決事項を定めています。
 それぞれのマンションの管理規約及びそれまでのルール・慣例等がありますので一概にはいえませんが、原則的には総会決定事項の執行と総会議案の準備を柱に、管理組合の基本的な運営方針を検討・策定する中枢機関としての位置付けで議決しています。
 ちなみに、標準管理規約では以下のように列挙されています。
 (ア)収支決算案、事業報告、収支予算案及び事業計画案
 (イ)規約の変更及び使用細則の制定又は変更に関する案
 (ウ)長期修繕計画の作成又は変更に関する案
 (エ)その他の総会提出案
 (オ)専有部分の修繕等に係る承認・不承認
 (カ)義務違反者等に対する理事長の勧告又は指示等
 (キ)総会から付託された事項  他

 

Q4  役員の任期はどのくらいですか。
A4  役員の任期については、その組合の実情に応じて1年ないし2年で設定することとし、選任にあたっては、その就任日及び任期の期限を明確にすべきです。また、管理組合法人の場合は、理事長及び監事の任期は2年であり、規約で別段の定めを行う場合も3年以内でなければならないとしています。ただし、再任は認められています。
 なお、役員の解任については、総会の普通決議(組合員数及び議決権総数の過半数)により行うことができます。
 特に理事長については、総会の決議による解任の他、不正な行為、職務を行うに適しない事情があるときは、各区分所有者が単独でも、その解任を裁判所に請求できることになっています。

 

Q5  役員の報酬はどうなっていますか。
A5  役員としての職務を遂行する際、相当の時間を消費するほか、交通費や通信費の費用を支払うことになります。標準管理規約でも、活動に伴う必要経費の支払いを受けるのは当然として、役員在任期間中の時間的、献身的負担を考慮すれば、必要経費のほかに組合員全員の負担において適切な額の報酬を受けられるとしています。ただし、順番におこなっていてボランティアという気持ちが大きいこと、適当な額の決め方が難しい、不公平になりやすく組合員の理解が得にくいことなどから、報酬制度を採用している管理組合は少ないようです。

 

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