優良賞4

挨拶で繋がる人と人

奈良県立青翔中学校 1年 笠谷 真由

「おはよう。」
私が朝、学校に着くと声をかけてくれる友達がいます。校門では先生や先輩の方々も声をかけてくださいます。そんな何気ない出来事でも私は嬉しいです。挨拶されると気持ちもスッキリして、一日快く過ごせます。
 「挨拶」それは当たり前のことです。しかし、その当たり前のことが大切だと思います。もし毎日されていた挨拶をされずに素通りされたら。もし挨拶しても無視されたら。きっと悲しいでしょう。きっと腹が立つでしょう。そう考えると、挨拶は人と人との間でコミュニケーションをとる大切な役割をはたしています。又、人を元気づけ、良い気持ちをもたせる特別な力を持っています。普段は気にしていなかったけれど、挨拶は大切なんだと思いました。
 そこで、私は、普段どれくらいの人が挨拶しているかをインターネットで調べてみました。すると、全体の約四十%の人が、ほとんど挨拶していないことが分かりました。私はこれを見て驚きました。なぜ挨拶をしないのだろう。恥ずかしいのか、面倒なのか、そんなことを考えていました。私は、今まで当たり前だったことも、最近は変わってきていると知りました。私が小学校六年生の頃、学校では挨拶運動をしていました。校門の前に立って進んで挨拶すると、低学年から高学年の子まで、元気良く返してくれました。それも当たり前のことではないんだと思いました。
 私はこのデータから様々なことを考えました。人は一人一人違った性格です。だから考え方の合わない人もいると思います。私もよく対立してしまう友達がいました。ある日、喧嘩をしてしまい、その日から全く話さなくなりました。私はずっと心がモヤモヤしていたので、次の日、勇気を出して挨拶してみました。するとその子は笑顔で返してくれました。その後謝ると、許してくれました。その喧嘩の後から、私たちはよく話すようになりました。だから話の合わない友達とは話さないのではなく、まず挨拶してみることなんだと思いました。又、それがきっかけでその子と親しくなり、意外な一面が分かり、深い繋がりができていくこともあるのだとも思いました。私はこの体験を思い返して、挨拶の大切さを改めて感じました。こうして文章で思い出を整理するとより強く「挨拶」の力を感じました。何気なく使っていた挨拶、それは人間関係の面で、コミュニケーションをとることや人の心を良い気持ちにさせること、人と話すきっかけを作ることなどに特別な力を発揮します。逆に挨拶しなかったり、されなかったりしたら、人は心地よくなく、人と人との繋がりも生まれないと思います。
 日本人は礼儀の正しさが海外から高い評価を受けています。例えば、サッカーの長友選手が深々とお辞儀をして挨拶をしているのを見たことがあります。彼は、ゴールを決めた時にも、チームメイトに感謝してお辞儀をしていたようです。
他国でも様々な挨拶の風習がありますが、日本の「おもてなし」の心から出る挨拶が高評価なのだと思います。日本の挨拶は海外に誇れることでもあります。私は今回調べたことや今までの体験から進んで挨拶しようと思います。他の人に良い気持ちで一日過ごしてもらえるような挨拶をしたいです。又、海外にも誇れるような礼儀正しい挨拶をしていこうと思っています。「挨拶」は当たり前のようにしていることでも、それは私たちが暮らしている日々の中で誰かと誰かを繋げる大切なものです。だから、私は挨拶でもっとたくさんの人と繋がることができたらいいと思います。