第4回 奈良県食品安全・安心懇話会


第4回 食品安全・安心懇話会議事録

第4回   奈良県食品安全・安心懇話会
 
  平成17年9月16日 於:県庁5階第一会議室  

出席委員 車谷委員・上田委員・福原委員・山本委員
大川委員・景山委員・清水委員・中尾委員
(傍聴者3名)
資料

1-1 平成17年度奈良県食品の安全・安心行動計計画[PDF:332KB]
1-2 平成16年度奈良県食品の安全・安心行動計画の実施状況[PDF:59KB]
1-3 奈良県食品安全・安心専門部会の概要[PDF:139KB]
1-4 懇話会委員からのご意見等[PDF:60KB]
2  20月齢以下牛のBSE自主検査の実施について[PDF:273KB]
3  高病原性鳥インフルエンザ(弱毒タイプ)発生の概要について[PDF:412KB]
4  食育基本法の概要について[PDF:66KB]
5  第2回奈良県食品安全・安心推進本部会議の概要[PDF:1,155KB]




食品・生活安全課峯瀬課長挨拶

 ○車谷会長
 ・議事1について事務局から説明お願いします。

 ○事務局
 ・資料1-1について
 *インターネット上でも公開しています。
 ・資料1-2について
 *6月17日開催の食品安全・安心専門部会(4名の委員が出席)で幹事課から個別に  説明しています。
 *目標に対して実績の達成率を別途作成しています。
 ・資料1-3について
 *食品安全・安心推進本部幹事課より、事業の内容、16年度の実施状況及び17年度  事業計画を説明しました。
 *事業の達成率と効果があるかは別であり、今後の課題として安全・安心の面で効果的  なものになるのか、測定の方法はどうするのか考える必要があるとの意見を頂きまし  た。
 ・資料1-4について
 *各視点ごとに分けて整理をしており、要望、提案、意見、質問、この4つに分類して  います。要望、提案、意見については、今後行政の内部でも18年あるいは19年に  向けた中で、検討させていただければと考えています。
 ○車谷会長
 *各質問に対してこれから各課から説明をしていただきます。

 ○食品・生活安全課福田係長より説明

 ・(質問1)得られた意見はどの様な形で消費者に反映されるのか。(福原委員)
 *意見の反映等リスクコミュニケーションにつきましては、いろいろな意見交換の中か  ら情報等を得ていただき、ご理解を深めていきたい。行政あるいは食品等事業者にお  いては意見に対して、施策あるいは事業への反映を検討することを考えています。

 ・(質問6)食品表示ウオッチャーの現状の評価及び表示の現状の問題点と対応方向につ  いてお聞きしたい。(瀧川委員)
 ・(質問7)消費者・流通・メーカー・生産者の正しい理解と重要性を認識することが重  要。表示の適正化の現状はどの様な状況か。(清水委員)
 *食品表示ウオッチャーにつきましては16年度実績では、797件の監視をしていた  だいています。その中で表示の適正について全て表示があったのは96%、半分くら  いだったのは2.3%、表示がなっかったのは1.5%という結果をいただいており  ます。表示の現状の問題点は、96%が良好であった、おおむね良好であったことに  なるのではないか。また、事業の評価等については、情報提供の一つとして表示の1  10番がありますが、16年度で18件(少数)の情報をいただいておりまして、それ  からすれば、ウオッチャーの活動によって効果が得られていることになります。問題  点としてウオッチャーのレベルアップが必要になってくるのではないか。今年度につ  きましては、レベルの統一を図るため、3回程度研修を実施いたします。

 ・(質問14)食品衛生監視指導計画の見直しの内容と今計画の重点は何か。(瀧川委員)
 ・(質問15)食品衛生監視指導計画の見直しは、どの様な不都合が生じてどのように見  直すのか。(清水委員)
 *見直しにつきましては、監視計画は16年度からスタートしております。17年度に  つきましても見直しをし、公表させていただいておりますが、大幅な見直しはなかな  か出来るものではありません。しかし昨年度の中で問題となった事案等を勘案して、  収去検査内容及び項目について見直しを行っております。またこの計画は、施設監視  及び施設等から出来上がった食品等の検査によって食中毒等の健康被害の未然防止に  重点をおくということになっております。

 ・(質問16)食品検査の充実とは、どの様な項目・品目の追加を検討しているのか。ま  たそれは何故か。(清水委員)
 *食品関連での問題の発生等により、検査項目の追加等を検討する必要が出てくるもの  と考えます。県では、保健環境研究センターを中心に検査体制を構築しているが、新  たな項目を検査する場合、検査のSOP(標準作業書)を作成した後でなければ、行政  検査は実施できないというかたちになりますので、検査方法を精査してから実施する  ことになります。新たな検査内容については、検査機器の整備を含め対応する必要が  出てくるものと考えております。

 ・(質問17)充実のための予算、体制は前年に比べどれだけ増加したか。(瀧川委員)
 *数字で申し上げますと、平成15年度:7,342千円、これにつきましてはBSE  関係と消耗品等の需用費は除いております。平成16年度:10,742千円、平成  17年度:9,258千円になっております。

 ・(質問18)食品添加物等の検査項目は何を基準に優先しているのか。予算や人の配置  は十分なのか。検査機器の導入により効率化をはかれるのか。(清水委員)
 *食品添加物の検査等につきましては、食品衛生法では成分規格、使用基準、衛生規範、  指導基準等の基準を定めておりますので、その内容に対して、適正に製造・加工され  ているかを判断することで実施するかたちになります。予算・人の配置等については、  県の財政・組織体制等により定められているということで、充実しているかしていな  いかの判断は相対的な比較になってくると考えております。新たな検査機器の導入を  図ることについては、新しい検査項目に対応するということと、検査の効率化を図る  というメリットがあります。

 ・(質問19)使用実態の不明な食品添加物のリスクは高いのか。何のリスクが高く、何  に重点をおくべきなのか。(清水委員)
 *使用実態の不明な食品添加物は、リスク評価が行われていないと考えられます。現在  では内閣府に出来た食品安全委員会でリスク評価が行われ、厚生労働省がリスク管理  部門として、それを基準の中に入れていく、場合によってはそれを基準からはずすと  いった手続きが生まれると考えています。食品添加物等、食品衛生法で基準の定めら  れている物質についてはリスクの高低の判断でなくて、使用状況の確認が行政的には  必要と考えています。

 ・(質問20)食品衛生指導員の巡回指導は重要、3万施設の今年の重点は。(瀧川委員)
 *食品衛生指導員というのは、食品衛生協会の事業として実施いただいております。こ  の重点につきましては、食品衛生協会、日本食品衛生協会が重点項目として定めてお  ります。巡回指導の強化、設備改善、自主管理の徹底により、事故の防止、不良食品  の一掃に努めるということで、今年度は重点指導項目として、ねずみ、こん虫等の駆  除、月刊誌「食と健康」の普及、食品営業賠償共済の加入を県として推進しておりま  す。国では、原材料の衛生管理(原材料の衛生管理と点検記録の確認)、及び食品取扱  者の清潔保持と健康管理(正しい手洗いの指導)を行っています。

 ・(質問21)窓口整理による状況について以前の相談件数との比較等現時点での評価を  お聞きしたい。(瀧川委員)
 *相談件数は、食品・生活相談センター、葛城保健所の食の安全・消費相談窓口では
  15年度:329件、16年度:362件、保健所の食の安全相談窓口では16年度  :180件となっております。統一化ということでは、食品衛生法、健康増進法、景  表法、JAS法については、食品・生活安全課で一元化した窓口で対応出来るようにな  ったと考えております。

 ・(質問22)県民にとって、苦情処理体制が整備され、適切に処理されるようになった  のかどうかの具体的な評価は何でもって判断されるのか、また、その評価を教えてほ  しい。                             (清水委員)
 *具体的な評価は、なかなかお示しできないかと考えます。苦情等発生した場合に行政  対応のレベルを上げていくことが今後県民に求められるものと考えます。適切な対応  を行っていくように努めていかなければならないと思っています。

 ・(質問23)それぞれの課で策定したマニュアルがあるが、関連機関でうまく連携でき  るか聞かせてほしい。(清水委員)
 *関係機関等との連携をうまく図っていくことを目的としてマニュアル等が整備されて  いると考えます。

 ・(質問24)「基本方針」と他府県で出来始めた「条例」との効力の違いを知りたい。
                                  (清水委員)
 *現在基本方針等につきましては、全国ほとんどつくられている状態だと思いますが、  条例につきましては、10都道府県で条例が作られています。違いといいますのは、  その条例の内容により異なります。この10件の条例につきましても理念型でつくら  れているケースと規制型によりつくられているケースがあります。理念型で6道県、  理念及び規制型で3都県となっております。基本方針は、あくまでも方針ですので、  規制的な部分を若干条例に組み換えると当然それに変わる効果は現れると考えます。

 ○保健体育課増田係長より説明

 ・(質問2)予定企画の概要(いつ、どこで、内容等)を記載いただきたい。 (瀧川委員)
 ・目標1の「×3」の意味は。(瀧川委員)
 *学校給食用食品の点検事業について、奈良県学校給食用食品の点検実施要項により実  施しています。
  44市町村×3検査については、検査対象ごとに1検体を検査機関に提出し、食品添  加物、農薬、食中毒菌の3つの検査をそれぞれ行います。その検査機関は奈良県保健  環境研究センター並びに民間機関です。検査を実施し、実施要項により検査結果を必  ず報告いただいています。

 ・(質問4)学校対象の講習会はだれに対してなのか。(中尾委員)
 *学校給食関係講習会開催及び指導助言事業については、学校対象の講習会で、学校給  食の管理、指導の充実を図るためには、学校給食全体の中で行う必要があるのではな  いかとの認識をしています。学校関係者に対し、研修会を実施しながら、資質の向上  を図ることを目的としています。栄養職員、衛生管理責任者、調理員、調理員指導者  の衛生管理、食に関する指導、すなわち学校の管理職、校長になりますが、担任の教  員、養護教員、家庭科の担当教員に対しても行います。また、市町村の教育委員会の  学校給食の担当者、共同調理場あるいは、学校給食センターの所長であったりします。

 ○健康増進課武田課長補佐より説明

 ・(質問3)「食育ボランティア」とはどういうものか。(瀧川委員)
 *食育基本法が施行されましたが、もともと食育に関連する事業は実施しており、例え  ば農林部では農業をとおしての地産地消推進の食育、教育委員会では学校給食等をと  おして児童に食に対する感謝の気持ちや食事時のマナー等の指導も食育推進かと存じ  ます。当課においても、健康づくりを推進していくためには、行政関係だけでは進め  ませんのでいろんな方のお力を借りて進めています。
  従って、食育ボランティアはそれぞれの課においてもあるかと思いますが、質問が健  康増進課あてになっていますので、当課での紹介をさせていただきます。

 *奈良県においても、何もしなければ増え続ける生活習慣病、その対策の1つ食生活に  ついては、国民栄養調査の結果から野菜不足・脂肪の過剰摂取があげられておりその  改善を進めて行くのにボランティアさんの力もかりています。食のボランティア組織、  本懇話会の委員植田喜志子さんが会長を務める組織である食生活改善推進員連絡協議  会さんに「野菜たっぷりメニューの普及事業」の一部をお願いし、食をとおした健康  づくり推進事業に取り組んでいるところです。

 ・(質問5)講習会の参加者660人はどの様な方法で募集されるのか。(福原委員)
 *この660人は食生活推進員連絡協議会が私どもの健康増進課や市町村が実施する食  をとおした健康づくり事業の委託を受けて実施した活動実績ですが、募集方法は主と  して市町村の広報で行っています。

 ○農業水産振興課角山課長補佐より説明

 ・(質問8)検査検体が2の4検体、4の2検体は少なすぎないか。(瀧川委員)
 ・(質問12)残留農薬分析のサンプリング数は、適正か。(清水委員)
 *農薬分析につきましては、個々の農産物の安全性を確認するのではなく、農薬の使用  状況が正確に記帳されているか確認するために実施するものです。このため、作物の  サンプリング数は少ないものの、分析する農薬数を1サンプル当たり10~20と多  くして、使用された農薬を検出するという方法を採っています。また、こうすること  で、生産者に注意を喚起させることもできると考えています。今年度については、柿  についての検査を行う予定になっています。養殖水産動物につきましては、水産用医  薬品を使用した養殖業者が2業者であったため、2検体の検査となっております。

 ・(質問10)生産履歴は自己申告や生産者のモラルの問題となると、その間のチェッ   クはどうなっているのか。(中尾委員)
 *確認機関が生産者を登録するのですが、その登録に際しまして、確認機関が生産者か  ら提出された栽培計画や栽培指針をチェックします。さらに出荷前に確認機関が現地  調査、生産履歴の検査を行い、問題ない場合に表示を承認する仕組みになっています。

 ・(質問11)農薬適正使用徹底の状況は。(清水委員)
 *生産者団体や農業関係団体の農薬安全使用研修会及び講習会の場や、農薬の販売業者  に対する立ち入り検査、農薬管理指導士の認定等の実施を通じて徹底を図っておりま  す。

 ・(質問13)2の4検体の農産物とはなにか。(福原委員)
 *今回認定された確認機関に登録された生産者が取り扱っている主なものは、梅と柿で  す。梅につきましてはこの認定をした時点では時間不足ということでこの表示はされ  ていません。柿の出荷が9月の下旬から始まりますので、それに対応して分析を行な  う予定です。

 ○畜産課坂江課長より説明

 ・(質問9)病性鑑定の昨年の内容評価と今年の重点をお聞きしたい。(瀧川委員)
 *この事業は畜産農家から家畜の疾病診断あるいは、畜産物の検査がメインです。定期  的に行うわけではなく、随時に農家が持ち込むかたちで実施しております。昨年の評  価ということですが、疾病診断が半分と生産者が持ち込む前の流通業者からの畜産物  の衛生検査の義務付けということもありまして、その衛生検査を担って実施している  という状況です。ちなみに、16年度につきまして、件数がかなり増えていますのは、  鳥インフルエンザが発生したということで、一般の住民からの例えば野鳥の検査の持  ち込みがあり、かなり増えております。毎年この重点的というのは状況によって左右  されるものと考えております。

 ・(質問10)生産履歴は自己申告や生産者のモラルの問題となるとその間のチェック機  能はどうなっているのか。(中尾委員)
 *牛は、平成15年12月1日からトレーサビリティがスタートしております。奈良県  におきましては、利用装着、一斉装着につきましては、実施しておりますけれども、  チェック機能につきましては、国の機関、奈良県におきましては、奈良農政事務所が  チェックしております。

 ○車谷会長
 ・いままでの所で質問はありませんか。
 

 ○福原委員
 ・質問10について
  県の確認機関とはどういうところなんですか。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 *確認機関の条件として、1.県内に事務所を有する、2.業務を行おうとする地域の農業  に精通し、技術的な指導が可能な団体、3.確認機関としての体制が整備されている、4.確認機関の長又は業務の責任者が、知事の主催する講習会等を受講するの4つを定め  ています。県では、消費・販売流通・学識経験者等第三者で構成されている委員会を  設置し、委員会の意見に基づいて県が認定するというかたちで、出来るだけ客観的な  立場にたった認定を行っています。

 ○車谷委員
 ・確認機関はもう動いているんですか。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 ・2団体が5月に認定されています。近く柿の出荷から表示を進めていただく予定です。

 ○車谷委員
 ・支障なければ、2団体の名前を教えてください。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 ・有限会杜西吉野産直組合と、吉野川(紀ノ川)エコネット協議会の2つです。それぞれ  柿、梅と、ホウレンソウ、コマツナ等を取り扱っています。最寄りの小売店に出てき  たらご覧になって下さい。

 ○車谷委員
 ・確認機関として一度登録された場合、取り消しはあるんでしょうか。不都合が生じて  出来なくなった、していただくのがまずくなった場合に取り消しはあるんでしょうか。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 ・有効期間については5年としていますし、取り消すというケースもあります。

 ○車谷委員
 ・この図には取り消すというのは出てこないんですね。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 *PRの概要版なので、省略されています。確認機関の取り消しについては、表示制度  の要綱・要領に定めています。

 ○清水委員
 ・2団体ということですが、他に働きかけはしているんですか。

 ○農業水産振興課
 *生産者の出荷や、農協等に働きかけをしています。

 ○清水委員
 ・これがあるとメリットがあるんだと、ならないとなかなか登録はないのでは。

 ○上田委員
 ・奈良県は、清浄大和茶というのがありまして、平成6年くらいから実際に安全の取り  組みをしている実績もあり、生産履歴の記帳等バックデータもそろっているように思  いますが、確認機関になっていないのは何か理由があるのですか。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 *生産者から農協によって生産履歴の記帳やその確認は完壁に出来ています。年間
  7,000点以上の生産履歴のデータがそろっているのですが、お茶の場合は単一の  生産者の単一のお茶だけが一つの商品になるというのではなくて、お茶屋さんへ行っ  て各産地のお茶がブレンドされるため、小売り段階で生産者の特定がなかなか出来な  いとうことで、農協へも働きかけはしていますが、ルール等を決めないと出来ないの  で、もう少し時間がかかるということです。

 ○上田委員
 ・いわゆる識別の問題ですね。清浄大和茶は他の産地と差別化されていると思うんです  が、基本的な問題で難しいんですね。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 *一生産者だけの一圃場だと比較的ルートが定めやすいのですが。

 ○上田委員
 ・多かれ少なかれ農産物というのは、集荷して何軒かの生産者のものを合わせて一つに  して出していると聞いているんですが。清浄大和茶は特徴もあり、先端的な取り組み  をしていると聞いておりますので、どうして登録していないのか、疑問に思いました  ので。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 *すべての県内の農産物が本表示制度のテーブルにのっていただきたいと思っておりま  す。特にお茶については、農協が大半を取り扱いをしていますので、確認機関になる  ように働きかけをしているのですが、農協としての機関決定を今の段階では頂けない  という状況です。
 ○車谷委員
 ・働きかけは続けていくという理解でよろしいですか。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 ・はい。

 ○清水委員
 ・実態を知らないで書いているので、2団体では少ないなと、もっと広がっているとい  う認識がありましたので。

 ○景山委員
 ・質間8の2検体ですが、2業者が同一種類なんですか。

 ○農業水産振興課角山課長補佐
 *あまごで。

 ○車谷委員
 ・議事録を読み直して、質問等が出てきましたら、事務局で個別にお答えしていだくと  いうことでよろしいですか。

 ○清水委員
 ・要望、提案についてはどういう対応をしていただけるんですか。

 ○事務局
 *県の推進本部幹事会等で議論しながら出来るところから取り組んでいくということに  なるかと思います。いただいたものが全てできればいいんですが、なかなかそうもい  きませんので、少しずつでもと思っております。

 ○清水委員
 ・地産地消をすすめていると思うんですが、かなりしんどいと思うんです。生産者の高  齢化に、トレサビリティ、IT技術がどんどん導入されていて、立ち後れてしまって  いる生産者も多いんではないかと消費者としては懸念するんです。農水省の方針もい  ろいろ議論もあるかと思うんですが、担い手不足の状況を、県としてどう考えるんで  しょうか。

 ○車谷委員
 ・今の現状から先を見通した、非常に難しいご質問ですが、事務局のほうで現時点でお  答えできるようなことはありませんか。将来を見据えながらやっていきたいというこ
となんですが。

 ○清水委員
 ・零細のところが奈良県は多いですね。基準を厳しくして対応できるのか、支援を本気  でしていかないとこのままではお題目だけになっていくんではないかなと危機感をも  っています。

 ○車谷委員
 ・行政としても、サポートできるようなものを考えてはどうかということですね。

 ○大川委員
 ・進んでしまったら農家の人たちはそれについていけるのか、起こるまでにしっかり予  防してもらう運動をして、起こさないようにしてもらうのが私たちの食品衛生協会の  任務でございまして、8月にもいろいろ報道があって皆さんもご承知のとおり防止に  努めさせていただいたわけですが、こういういろんな問題につきましても、実質にや  ってもらえるような方法で、2団体でなく、ブロックごとに、柿は柿、梅は梅、タイ  コンはダイコンというふうに産地ごとに、ブロックごとにやっていただけば、農家の  一方もわかりやすい、大きな枠も必要だが、小さな枠から大きな枠にすることも大事  なことではないでしょうか。

 ○車谷委員
 ・今、いろいろな貴重な意見がでました。事務局の方でも考えていただいて、今後の課  題になるかもしれませんが、念頭に置いていただければと思います。

 ○上田委員
 ・県の食品衛生指導全般の流れですが、管理運営基準これが、行政分野の生産地の状況  が入ったためになかなか条例化できないとお聞きしているんですが。提案として出さ  していただきましたが、食品衛生法第50条第2項「管理運営基準」の奈良県版の作  成についてですが、県が指導されるうえで重要な基準だと思いますが、これが条例化  されないのか、される見通しはどうですか。

 ○食品・生活安全課福田係長
 *食品衛生法の関係で現在県でも条例はすでにあるわけですが、国のほうで食品衛生監  視計画等15年の改正の時に新たにガイドラインが出され、生産段階のことにも厚労  省が踏み込んだガイドラインになっております。県は衛生サイドと生産サイドがあり  ますので、なかなかそれを条例までもっていくのが難しい、今ある条例の中である程  度の部分は指導できるだろう、プラスこのガイドラインで、業者指導をさせていただ  くというかたちで県としては進めさせていただくということです。

 ○上田委員
 ・条例化されるとは、決まっていない、限っていないんですね。

 ○食品・生活安全課福田係長
 *ガイドラインと既存の条例と整合性を図っていかなければならないこともあります   し、一部ガイドラインに書いてある内容を通知で緩和するような文書をながしている  部分もありますので、なかなかそのままを条例の中に組み込んでいきにくいところも  ありますので、若干条例化に向けての作業を今は止めている状態です。

 ○上田委員
 ・生産地につきましては、食品衛生行政としてご指導されているわけですね。そこを含  めて当然考えていかないと。現行の運営基準と合わないのではないか、現実にご指導  されていて現行の基準内容とは合わないと思いますけれど。県のご指導の現状、方針  をお伺いしました。それも含めて考えていきたいと思います。

 ○議事2 20月齢以下牛のBSE自主検査実施について
                         (食品・生活安全課より情報提供)

 ○車谷委員
 ・検査対象となる月齢の変更が国レベルではあったけれども、奈良県では従来どおりの  対応をしたい、全頭検査をしていくという説明でした。何か質間はありませんか。こ  の法律に従えば市場でのBSEの検査対象は21ヶ月以上となるということですね。

 ○食品・生活安全課藤野主幹
 *ただ、本県の場合は、20ヶ月齢の牛についてはほとんど搬入されておりませんので、  大和牛についても高齢の牛になりますので、ほとんど20ヶ月齢の対象には入ってき  ていないのが現状です。20ヶ月未満の牛が入ってくるということは、それだけ肥育  が早くてということになりますので、本県の場合は肉用牛が、それも25ヶ月齢がほ  とんどですので、現実には問題はないわけなんですけれども。とりあえず、入ってく  る可能性もあるということで、全頭検査を行うということです。

 ○清水委員
 ・資料2(2)以下の説明については。

 ○食品・生活安全課藤野主幹
 *ピッシングの中止にむけては、全国ではまだ3割程度の導入しかされていないのが現  実です。本県の場合もまだ実施しているんですけども、他府県の中止したところを参  考にしながら施設の改善等をする場合もありますので、国も3年を目途にとしていま  すので、出来るだけ早く導入していかなければならないんですが、公杜も管理者とし  ての問題も中で働く従業員の安全の問題を踏まえたかたちで、出来るだけ早くピッシ
  ングの中止を導入していただくようにお願いしていく方向で、公社も他府県を参考に  して導入していきたいとおっしゃっていますので。

 ○車谷委員
 ・ピッシングの問題は、脊髄が飛散する可能性があるということでしょうか。

 ○食品・生活安全課藤野主幹
 *延髄に鉄の棒を入れ込みますので、それによって血液を介して肉質に汚染される可能  性がはっきりと検証されているわけではないですけど、可能性があるというので、ピ  ッシングを中止せよということなんです。ただ、それでも一応全頭検査をして安全で  ある陰性のものしか市場には出回りませんので。

 ○車谷委員
 ・ピッシングは従業員にとって危険ですね。

 ○食品・生活安全課藤野主幹
 *ピッシングにより延髄をつくことによって筋硬直がある程度人工的に出来るわけなん  ですが、ところがそれがないことによっていつ何時動くか予測出来ないので、作'業  員が飛ばされたりすることがあるので危険である、そういうことが過去にもあったと  聞いておりますので、それが一番問題になってくるのが現状です。

 ○中尾委員
 ・一応県として全頭検査を当面の間ということですが、どのあたりまでというのは決ま  っているのですか。

 ○食品・生活安全課藤野主幹
 *なんとも申し上げられないことなんですが、20ヶ月齢未満のものが全く問題ないと  いう科学的検証がされましたら、20ヶ月齢以上になるという可能性もありますが。  当面はまだなかなかですが。

 ○車谷委員
 ・全頭検査ではなくて、国の施行規則に従うという決定を県が行うとなれば、どのレベ  ル、どの段階で行うことになるんですか。たとえば、県議会とか、委員会で決めるの  か、それともこのような懇話会とかで委員を招集して決めるんでしょうか。

 ○食品・生活安全課藤野主幹
 *そういうことも考えられるかと思います。議会の承認を得るところまではないかと思  いますけれど。懇話会なり、いろんなところで、意見を聞きながら決めていくことに  なるかと思います。

 ○車谷委員
 ・突然に全頭検査を廃止するということは。

 ○食品・生活安全課藤野主幹
 *そんなことは、やりたくないと思っています。

 ○食品・生活安全課峯瀬課長
 *2年先ですね。今の段階で3年はやりましょうということになっていますから。

 ○車谷委員
 ・その時点までに安全性等の確認、検査方法の開発とかがされておれば、今のような懸  念はなくて、全頭検査が可能という場合もありうるということですね。いずれにして  も懇話会等を通じて県民の意見を聞いていくという姿勢がおありということですね。

 議事3 高病原性鳥インフルエンザ(弱毒タイプ)発生の概要について
                              (畜産課より情報提供)
 ○清水委員
 ・奈良県においては圧倒的に開放鶏舎が多いんですね。それについてはリスクは高いと  判断されているんですか。

 ○畜産課坂江課長
 *奈良県では、約1,000羽以上の鶏舎が60戸あります。サーベイランス検査は、  国の指示によりコンピュータで無作為抽出した農家を検査した上で、ウインドレス鶏  舎も5戸ほどあるんですが、そこはたまたまはずれたということです。昨年度3月に  も実施しているんですが、幸いマイナスでした。

 ○清水委員
 ・新聞報道で型がみんな決まっていて、ひょっとしたらワクチンを打ったせいではない  かと書いてあったんですが、そのへんはどうですか。

 ○畜産家坂江課長
 *今それで大きな問題になっていますけれど、茨城県に関しては正式に違法ワクチンを  打ったということはないようです。継続して調査しているという状態だそうです。た  だ、進入経路はまだはっきりしていませんので、野鳥ということも考えられるし、い  ろんな面で調査を進めているということです。

 ○車谷委員
 ・ワクチンの中でも違法でないワクチンもあるんですか。

 ○畜産課坂江課長
 *今は開発中で日本では許可されたワクチンはありません。ただ、外国ではあります。  ですから新聞報道では違法ワクチンを接種したのではないかと言われているんですけ  ど、定かではないです。
 ○車谷委員
 ・日本で、認可されていないワクチンを海外から輸入して使っているというような話で  すね。

 議事4 食育基本法の概要について(健康増進課より情報提供)

 ○健康増進課竹村課長
 ・国としましては、これを所管するのが内閣府で、窓口はどこだという問い合わせがあ  るんですけれども、東北や九州は農林部で窓口を、それ以外のところでは健康関係の  部局でもっているところが多く、だいたい半々くらいになっています。奈良県では、  健康増進課が所管の窓口となります。

 ○車谷委員
 ・食育の窓口は全国的には健康の分野か、農の分野ですね。

 ○健康増進課竹村課長
 ・そうです。もともとは、農林の部局でされていて、それに各農政局でもそういうこと  を進められていました。

 ○車谷委員
 ・奈良県の場合、健康増進課が主管されるということですね。農林ではなく健康増進課  が主管されることには、何か積極的な意味合いがあるのですか。

 ○健康増進課竹村課長
 ・奈良県では健康増進課としても、食育としてうたっているかどうかというのは別です  が、主旨にのった事業を既に当課を含めて教育委員会、農林部等でも行っています。

 ○車谷委員
 ・食育というのは、法律の中で定義はされているのですか。

 ○健康増進課竹村課長
 ・法律を読んでもなかなか出てこないです。 定義としては記載されてませんが、食育  の概念が示されています。食育というとらえ方、各人のもつイメージが種々であるか  と存じます。

 議事5 第2回奈良県食品安全・安心推進本部会議について
                           (食品・生活安全課情報提供)
 ○車谷委員
 ・県庁内部で開催しておられる推進本部からの報告でした。
 ・今の段階で、次回の懇話会はいつ開催の予定になりますか。
 ○食品・生活安全課峯瀬課長
 *あと2回くらいは年度内に予定しております。

 ○車谷委員
 ・それではこれで会議を終了させていただきたいと思います。長時間にわたりご協議い  ただき有益な意見をありがとうございました。第4回奈良県食品安全・安心懇話会を  終了させていただきます。