決議第2号

決議第2号

                              「もっと良くなる奈良県」の実現に向け鉄道事業者の協力を求める決議 

 

 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を二年後に控え、官民を挙げて、急ピッチに開催準備や社会基盤の整備充実が進められている。本県も「住んで良し、働いて良し、訪れて良しの奈良」の実現を目指し、観光振興、まちづくりなどの多様な分野が連携して積極的に施策を展開しているが、その中で安全で快適な鉄道環境の整備は大変重要である。

 しかし、外国人観光客にも人気が高い奈良公園への玄関口であり、乗降客数も多い近鉄奈良駅は、地下コンコースと地上を結ぶエスカレーターが大宮通りの南側に昇り方向のみで、エレベーターの場所もわかりにくい。(仮称)登大路バスターミナル完成後は大宮通り北側出入口の利用者が増加する見込みだが、誰もが利用しやすい駅とするため、昇降装置の整備に向けた早急な対応が求められている。

 また、現在、大和西大寺駅周辺の踏切による渋滞に関して、県、市及び鉄道事業者間で協議が行われており、進展が求められているところである。

 さらに、全県的には、人口減少等による鉄道利用者の減少等に伴い、駅の無人化が進みサービスの低下につながるという指摘もある。鉄道を利用する高齢者や子育て世代をはじめ、すべての利用者の利便性や安全性の低下をもたらすことのないよう、一層の工夫と配慮を求めるものである。

 奈良県議会としては、「もっと良くなる奈良県」の実現のため、県や地元市町村が積極的に対応されることはもとより、鉄道事業者はその責務を果たすとともに、さらなる地域貢献に努めていただくことを強く望むものである。



 以上、決議する。

 平成30年7月3日
                                                                                                     奈良県議会