奈良県立奈良病院

澤田保彦先生、西山敦子先生

奈良県立奈良病院
ジュニアレジデント
中島 拓紀(なかじま ひろき) 先生

研修期間:2011年4月~2013年3月
出身:奈良県奈良市
出身大学:滋賀医科大学
卒業年度:2010年度
(※所属は2012年3月インタビュー当時)

〒631-0846 奈良県奈良市平松1丁目30番1号
TEL:0742-46-6001
FAX:0742-46-6011
病院URL:http://www.nara-hp.jp/

研修情報はこちら

  • 医師を目指したきっかけからお聞かせください。
     昔から理科と数学が好きで、中でも特に生物が好きだったため生物系に進むべきか医療系に進むべきか悩みました。その中で、患者さんの治療をすることで患者さんの笑顔が戻り、自分も楽しく働けると思い医師を目指しました。
  • 学生時代のお話を聞かせてください。
     僕は奈良の自宅から滋賀の大学に通っており、通学時間がかかる方だったので、夜遅くまで友人と遊ぶことは少なかったです。部活は卓球部に所属し、僕の場合は選手としてというよりは部活における運営面を中心に頑張っていました。その甲斐もあって、入部した時は非常に小さな部だったのですが、卒業する頃には嬉しいことに3倍くらいの規模になっていました。
    国試勉強はつらかったですが、周りのみんなも勉強していましたので、お互いに切磋琢磨できていたと思います。ポリクリは班員に恵まれ、楽しく実習できました。大学外の病院のポリクリは市の中核病院とへき地の病院に行きました。
  • 研修内容について教えてください。
     県立奈良病院の研修は、当院で2年間研修を受ける方法と、当院と大学で1年ずつ研修を受ける方法があります。僕は当院で2年間研修を受けるプログラムを選択しています。1年目は循環器内科、呼吸器内科と消化器内科を2ヶ月ずつ計6ヶ月回って、その後救命センターを2ヶ月回り、僕の場合は小児科と外科を2ヶ月ずつ取らせてもらいました。1年目、2年目合せて計10ヶ月間、自分で自由に選択できる形になっています。
    当院の研修プログラムの特徴としては、救命センターを1年目で2ヶ月、2年目で2ヶ月計4ヶ月回るところにあります。1年目で2ヶ月間学んだことを2年目の2ヶ月間で振り返ることができ、また、2年目の研修医は1年目の研修医に教えられるようにならなければいけないので、大変です。
    現在、救命センターの研修は3次救急を中心に行っていますが、2012年4月からERが始まります。1次、2次、3次救急全てを診ることになり、症例数、バリエーション共に増えると思いますので楽しみです。3次救急を経験できる病院は本当に少ないので、研修における大きな魅力だと思います。重傷の患者さんが来た時の処置、特に蘇生におけるスピード感は本当に「凄い」の一言です。専門的な処置は見ている事しかできませんが、研修医にもできる事がたくさんありますので、日々頑張っています。ちなみに、度胸はかなりついたように思います。
  • 県立奈良病院に決めた理由をお聞かせください。
     研修医の人数が丁度良く、また色々な大学から研修医が集まって来ている事だと思います。私は奈良県出身で、滋賀医科大卒ですが、他にも自治医科大学や大阪医科大学出身の先生もおり、県外大学出身者でも働きやすい環境にあります。
    また、先程述べた、救命センターで3次救急を研修できるところ、ほとんどの科の専門医の先生がおられ、コンサルトしやすい環境であるところも魅力的です。
  • 研修の良いところを教えてください。
     先程もお話ししたとおり、適度な人数ですから各診療科を1人か2人で回ることになります。そのため、指導医の先生の目もいきとどき、積極性があれば、本来の研修内容以上に色々とやらせてもらえるチャンスがあることですね。
  • 研修の中でどんな所が勉強になっていますか。
     患者さんの担当にしてもらうことで、基本的な治療方針や治療の仕方、何か起こった時の対処などが実践的でとても勉強になっています。カンファは大学に比べると少ないかもしれないですが、ここでは3科カンファといって消化器内科、消化器外科、放射線科の合同カンファが週に1回あります。判断の難しい症例について各専門家の立場として意見を述べ、熱い議論を交わしながら治療方針を決定しています。
    また、外部の先生をお招きして患者の症状から考えられる病気を鑑別にあげて、どういった問診を行うか、検査は何をするかを考えていくスタイルの講義を定期的に開催しています。レベルが高く大変勉強になります。
  • 失敗談はありますか。
     患者サマリーをためすぎて怒られたり、検査をした日に結果をみなくて怒られたり、いろいろ怒られています。失敗したことは研修医どうしで共有して、みんなで同じ失敗をしないようにしています。
  • 研修室の雰囲気はいかがですか。
     研修室があって、循環器内科、消化器内科と呼吸器内科の先生と一緒にいます。困ったことがあれば、すぐに相談できる環境があるのでとてもありがたいです。普通なら聞くだけで叱られそうな初歩的なことでもきちんと教えてくれます。
    研修室自体も広々していて、とても綺麗です。机も広くて病院と繋がったパソコンもあり便利ですし、ベッドまであって快適です。みんなにとって、癒しの空間のようになっています。
    本当に周りの先生方には、公私共々お世話になっていて、大変有り難いです。
  • 指導医の先生について教えてください。
     どの先生にもよく面倒を見てもらっていて、丁寧に教えて下さいます。本当に良い先生ばかりです。教えたがりの先生が多く、いつも勉強になります。
  • コメディカルの方とのコミュニケーションは取れていますか。
     最初は患者さんの接し方、指示の出し方などよく分かっていないところも多く、看護師の方から、いろいろとアドバイスを頂きました。緩和ケアチームの方、栄養指導の方など様々なスタッフの方々に支えられていると感じています。
  • 後期研修の予定を教えてください。
     まだ具体的に決めていませんが、後期研修は大学病院で受けたいと考えています。大学病院ではいろいろな病院で多くの症例が学べると思います。
  • どんな医師になりたいですか。
     患者さんを治癒できることがもちろん一番良いことなのですが、もし治療が困難であっても、患者さんの苦しい部分を理解して、患者さんにとってベストとは何かを考えていけるような医師になりたいですね。
  • 休日はどのように過ごしていますか。
     朝に患者さんの様子を見に来て、それがだいたい昼前に終わります。「さて、今日はこれからどうしようか」と思うのですが、みんな同じように病院に来ていますので、自然な流れで一緒に昼ごはんを食べに行ったり、そのまま少し遠出して遊びに行ったりします。
  • 研修先として選んで良かったことは何ですか。
     指導医の先生も多く、本当に熱心に指導して頂けますし、研修医の数もちょうどよい人数なので和気藹々と研修させてもらっています。設備も整っていて、救命センターで3次救急も経験できますし、これからはERも始まります。ここで初期研修で必要なほとんどのことが学べると思います。
  • 最後にメッセージをお願いします。
     病院の雰囲気は、見学に行かないとわからないので、ぜひ、一度見学に来て下さい。機会があれば一緒に働きましょう。
  • タイムスケジュール
    08:00 出勤
    09:00 病棟業務(採決、検査、処方など)
    10:00 心エコー
    13:00 昼食
    14:00 心カテ(診断・PCI)
    17:00 カンファレンス
    18:00 病棟業務(担当患者さんの回診、明日の準備)
    20:00 帰宅

研修情報はこちら