平成21年2月23日付けで、市立奈良病院が「地域がん診療連携拠
点病院」として、厚生労働大臣から指定を受けました。指定期間は平成
21年4月1日から平成25年3月31日まで。
本指定により、本県の「都道府県がん診療連携拠点病院」は1病院(
県立医科大学附属病院)、「地域がん診療連携拠点病院」は5病院(市
立奈良病院、県立奈良病院、天理よろづ相談所病院、国保中央病院、近
畿大学医学部奈良病院)となります。
【がん診療連携拠点病院指定書交付式】
日 時:平成21年3月12日(木)13時30分~
ところ:県庁 3階健康安全局長室
【市立奈良病院 設備等の取材】
日 時:平成21年3月12日(木)14時30分~
集合場所:市立奈良病院正面玄関
※市立奈良病院への取材にお越しになる場合は、3月11日(水)まで
に下記へご連絡をお願いします。(県地域医療連携課 片岡 電話
0742-27-8645)
【がん診療連携拠点病院とは】
全国どこにお住まいでも質の高いがん医療が受けられるように、厚生労
働大臣が指定した病院で、地域のがん診療の中心となる施設。都道府県
がん診療連携拠点病院を都道府県に1カ所、地域がん診療連携拠点病院
にあっては、2次医療圏に1カ所整備。
主な指定要件
(1)専門的な知識と技能をもった医師、薬剤師、看護師、ソーシャルワー
カー、放射線技師などがそろっていて、手術、抗がん剤治療、放射線
治療の体制が一定の基準を満たしていること
(2)複数の診療科による協力体制が整っていること
(3)緩和ケアが提供できること
(4)セカンドオピニオンが提供できること
(5)地域の病院や診療所との連携体制が整っていること
(6)相談支援センターが設置され、相談に応じていること
(7)がんの患者さんに関するデータ管理(院内がん登録)をおこなってい
ること など
【市立奈良病院の役割】
がん医療提供での役割
・「奈良県へき地医療拠点病院」として、奈良県の3/4を占める県東
部・南部の山間地区におけるへき地医療を担っている。
・南部の山間部へき地診療所への医師派遣も行っており、県の南部地域
(南和医療圏)においては、がん予防やがんの早期発見の機能も担って
おり、がん拠点病院のない南和医療圏のがん医療の一部を補完し、県全
体としてより充実したがん予防、検診体制を構築することが期待される
。
奈良県における県立奈良病院と市立奈良病院の役割分担
(1)緩和ケアの人材養成、地域への研修の実施、緩和ケア病床の設置
・県の北部地域において、緩和ケア実習が可能な医療施設として、緩和
ケア指導医等の人材を擁し、今後の県北部の医療機関に対する緩和ケア
研修を担っていく。
・平成24年度竣工を目処に全面更新築の計画においては、緩和ケア病床
を設置するとともに、開放病床を加えて、地域の開業医が治療しているがん
患者に対しても、緩和ケアチームを通じての緩和ケアを提供や普及・推進、
人材の養成をする。
(2)より高度で専門的ながん医療の提供
・治療の側面からは、県立奈良病院では、消化器・肝臓がんを、市立奈
良病院では、乳がんと甲状腺がんを中心に実績をあげている。乳がんに
おいては、県内で最も症例数が多く、甲状腺がんについてもトップクラ
スのレベルである。
・県立、市立の両病院が、それぞれの得意な分野に特化して圏域内で役
割分担をすすめ、治療の面においても、症例の集約化をすることを通じ
て、より充実したがん診療を提供することを推進することとしている。