出会う 奈良県歴史文化資源データベース

吉岡家住宅主屋、渡廊下 よしおかけじゅうたくおもや、わたりろうか

記入年月日 2021/04/19

吉岡家住宅と北京終の町並み
所在地
奈良市北京終町17-1
区分
建造物 | 住居建築
指定内容
国登録有形文化財

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
奈良町南端部に位置する町家で、昭和10年(1935)に建てられました。
主屋は、通りに南面し、つし2階形式で、屋根は切妻造桟瓦葺です。1階に格子戸や出格子を構え、2階には大振りな虫籠窓を設けて軒を出桁で受けます。東側が通り土間で、西側に3室を1列に並べます。通り土間の吹き抜け空間には梁がなく、簡明な内部空間となっています。
渡廊下は、主屋後方に続く平屋建、切妻造桟瓦葺で、中庭に面する西側を縁とします。東側は、当初は便所や浴室で、現在は物入と便所になっています。中庭側は、漆喰塗の壁と、板戸・ガラス窓・腰高ガラス障子による近代的で整った意匠でまとめられています。
平成28年(2016)に国の有形文化財に登録されました。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
主屋は、細い格子を構えた外観や、ガラス障子を多用した簡明な内部空間などが、昭和前期の町家の特徴をよく示しています。渡廊下も、伝統的な町家の中庭空間を構成する建物として価値があります。
また、この建物を建てたのは、谷井友三郎の実家である藤井家で、かつてこの場所には友三郎の生家がありました。戦前から戦後にかけて、博覧会・映画館等の事業や、観光振興、市・県議会等で広く活躍した友三郎ゆかりの地としても、地域にとって大切な歴史文化資源となっています。
当資源と関連する歴史上の人物とその概要
谷井友三郎:明治34年(1901)生まれ。博覧会・映画館等の事業や、観光振興、市・県議会等で広く活躍した。昭和54年(1979)没。
問い合わせ先
奈良市教育委員会事務局教育部文化財課
電話番号
0742-34-5369

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