出会う 奈良県歴史文化資源データベース

昔のくらし館・旧田中家住宅 むかしのくらしかん・きゅうたなかけじゅうたく

記入年月日 2023/04/21

旧田中家住宅(左)と昔のくらし館(右)
昔のくらし館の展示
所在地
奈良県奈良市五条町204-1
区分
複合型 | 複数の歴史文化資源を包含する歴史文化資源
指定内容
奈良市指定文化財

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
 唐招提寺から400メートルほど東の県道沿い、都跡公民館に隣接しています。
昔のくらし館
 平成10年(1998)に開設された施設で、社会生活の変化にともない失われつつある民俗資料(生活文化資料)を展示しています。小学生などの社会科や郷土史の学習にも利用できます。
旧田中家住宅
 近鉄奈良駅から700メートルほど北の法蓮町、かつての法蓮村に建っていた農家住宅です。奈良の町に隣接する農村だった法蓮の民家は、草葺で、土間に煙返しの大梁を架けるなど、奈良盆地の農家住宅に共通の特徴をもちながら、町家のように、奥行きの深い敷地に隣家と接して建ち並び、正面には格子を付けていました。こうした町並みは全国的にも例がなく、「法蓮造」とよばれています。
 旧田中家住宅は、表側の土間・居室境を壁とする点や、天井を竹で造る点など、古い要素がみられることから、江戸時代後期、18世紀末~19世紀初め頃の建築と推定されています。現存最古の法蓮造とみられ、昭和57年(1982)に奈良市指定文化財に指定されました。同年に一旦解体されましたが、平成2年(1990)、保管されていた部材を用いて現在地に移築・復原されました。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
 旧田中家住宅は、「法蓮造」とよばれる農家住宅のうち現存最古の遺構と考えられる貴重な建物です。昔のくらし館に展示されている資料は、かつての暮らしの様子を伝えてくれるものとして貴重です。小学生の学習活動や地域住民の公民館活動などに活用され、親しまれている点でも、地域にとって大切な歴史文化資源といえます。
他地域の関連する歴史文化資源
奈良県立民俗博物館(奈良県大和郡山市矢田町) 旧細田家住宅(奈良県奈良市雑司町、奈良県指定有形文化財) 井田家住宅(奈良県奈良市法蓮町、国登録有形文化財)
問い合わせ先
奈良市教育委員会事務局 教育部 文化財課
電話番号
0742-34-5369

掲載されております歴史文化資源の情報は、その歴史文化資源が地域にとって大切であると考えておられる市町村、所有者、地域の方々により作成いただいたものです。
見解・学説等の相違については、ご了承ください。