司会:
おはようございます。
それでは、ただいまより知事定例記者会見を始めさせていただきます。
本日は発表案件ございませんので、ご質問からお受けいたしたいと思います。
質疑応答
「いまなら。キャンペーン」事業について
NHK:
来週、11月2日から「いまなら。キャンペーン」の第2期が始まることへの期待についてお聞かせください。
知事:
「いまなら。キャンペーン」第2期が11月2日から始まります。3つに分けて展開しますが、最初のクーポンは応募・抽選でしました。第1期はコンビニで販売、その日に売れてしまったので手に入らないというご意見がありましたので、応募・抽選でクーポンを入手いただく、11月2日から旅行会社に対象旅行をお申し込みいただく、オンラインの予約サイトでお申し込みいただく、その3つの展開です。
最初のクーポンについては、3万6,000枚のクーポンを発行しますが、13万5,000人泊を超える応募がありました。倍率にして3.7倍ぐらいだと聞いております。クーポンの中身は、よく知っておられるものですが、例えば1万5,000円割引するというクーポンがございますが、2万1,000円以上の宿泊について1万5,000円のクーポンが使えるということですので、例えば2万1,000円の宿泊旅行ですと7割ぐらいの割引がある。高い率の割引になるというような「いまなら。」です。
販売状況ということですが、利用状況の感じですけれども、県民の方に奈良をもっと知ってもらおうというもう一つの目標がございますので、それも県民の方が今まで行ったことのない宿泊施設に行こうという傾向が出ております。それは地元の方々にも喜んでいただいているように思っています。だから、奈良県民の方の奈良のイメージが変わってきたという面もあります。これは奈良県民の方の消費拡大とともに、奈良をもっと知っていただくという目標の好循環が、今始めたばかりですが、起こってきているように思います。
「いまなら。」の期間は来年2月28日までです。その次どうするのかと聞かれることもありますので、来年の予算要求ということもありますが、好評が続けば、改善するところがあれば改善しますが、基本的には来年の予算要求にも続けていきたいなと思っています。
NHK:
ありがとうございます。第2期によっては、第3期もあり得るということでしょうか。
知事:
そうですね、まだ予算要求、査定を財政課がいたしますし、まだ要求の説明は受けていませんが、好評ならやってもいいじゃないかと。第3期もあり得ると言い直したいと思います。
NHK:
ありがとうございます。重ねてお伺いしますが、第3期をやるとすれば、予算規模は第2期と同規模になりますか。あるいは、それ以上ということも考えていらっしゃいますか。
知事:
まだ規模の報告も受けていませんし、割引原資の消化の程度と、あとは国のGoToキャンペーンも続くという情報もありますので、回復の仕方にもよると思いますが、続けたいということだけは今日申し上げたいと思います。規模感というご質問ですが、今の段階では増やすとも、縮めるとも、どちらともまだ考えていませんという程度ですので、規模感については、もう少し経ってからご報告させていただきたいと思います。
NHK:
ありがとうございます。11月2日からの第2期のスタートについて、県民の皆さんにぜひ奥深い奈良の魅力を知っていただきたいということが狙いの一つだということですが、県内の観光需要増加による経済的な期待について伺ってよろしいでしょうか。
知事:
需要の動向ということですか。
NHK:
そうです。
知事:
観光のサプライのほうから見てどうなのか、多少情報は入っていますが、まだ統計的にしっかりと出てないんですけれども、調べるようには担当にお願いしています。どのように回復してきたか、あるいは客室がどのように埋まってきたかというような類いの情報ですけれども、例えば県が関与しております桜井のオーベルジュなどは情報が入りますが、予約すると「もう12月まで予約でいっぱいです」というような状況です。それは一つの事例ですが、埋まり具合といいますか、対象にもよると思いますけれども、随分埋まってきているような感覚はあります。まだ埋まっていませんというのではなく、年内埋まりっ放しですというような事例があったという程度の報告しかできないので申し訳ありませんが、もう少し埋まり具合、回復具合の情報を取って、報告をさせていただく機会もできればと思います。
NHK:
ありがとうございます。
産経新聞:
「いまなら。キャンペーン」に関連して、少しネガティブな話で申し訳ないんですが、先ほどお話があったように、第1期のときは一気に買われてしまってなくなるということがありましたけれども、多くに関しては実際に使われる県民の方が買っていらっしゃると思いますが、一部は、他府県で同様の施策をやった時のように、いわゆる業者が買い占めたのではないかという問題があると。
知事:
どんな問題。
産経新聞:
いわゆる業者が買い占めたのではないか、ということです。あるいは不正に転売をされたような。
知事:
業者の買占めと、買った方が転売。
産経新聞:
他府県のそのような問題が一部で報道されましたが、奈良県ではそのような問題は特に確認されていないのでしょうか。
知事:
奈良県で起こったのかと思って多少びっくりしました。いや、起こり得るということですよね。そういうことがあれば困りますねということになります。何か情報ありますか。
担当部局:
転売に関しては、いわゆるインターネットサイト等を常時確認しておりまして、現時点で転売の事実は確認はされておりません。また、業者の買占めの件についても、制度的には可能な制度にはなっているかなと考えておりますが、現時点では確認はとれておりません。以上です。
知事:
そういうことがあると困るなと本当に思います。だからどう防止するのかという質問が続くわけですが、他県の防止策はどのようなものか、そういうことも勉強して、防止や抑止をすべき対象かと思います。県民の方に自分で楽しんでいただきたい、消費をしていただきたいということが目標ですので、金銭的に得をする人が間に入ると目的にかないませんので、困ったことだと思います。今の報告だと、幸いまだ事例としては発見されていませんが、起こり得ることでもあろうかとは思いますので、用心をしたいと思います。
産経新聞:
ありがとうございます。
県域水道一体化について
奈良テレビ:
県域水道の一本化について、以前、大和郡山市の上田市長のご意見が県の考え方と異なるという話がありました。奈良市長も、大和郡山市の考えに理解を示していると聞きましたが、それについて知事はどのようにお考えですか。
知事:
感想ですが、奈良市長の言い方に分からないところもありますが、大和郡山市長と奈良市長の言っておられる中身は少し違うように思います。もう一度改めてということになりますが、県域水道一元化の考え方を理解さえしてもらえれば、言っておられることの意味はよく分かると思います。県域水道一元化の県の目標、あるいは全体のメリットですけれども、やり方として、自発的参加が基本です。県が強制するわけではありませんというのが一番の大原則です。一体化はメリットがあると考える自治体だけが参加してもらえばいいと今でも思っています。
一体化すると国の交付金が出るんですが、これはよく知って報道していただきたい面ですけれども、交付金が出ることによって全体で664億円の効果があります。効果額のメリットのほとんどが市町村が受けられます。その際、水道事業で発生した資産、負債、古い施設も含めて全て持ち込んで一元化していただきたいというのが原則です。資産は隠す、古い施設は持ち込むというのでは困りますよということで、大和郡山市にはそのように言っています。だから資産だけは隠すんですかと、それは姑息ですねと大和郡山市長に談判しています。大和郡山市長とは意見が全く対立している。
奈良市の場合では、緑ケ丘浄水場がございますが、施設整備と導水路の施設整備が必要です。古い施設があるということです。その事業費は164億円だと聞いております。これは一体化しないと全て単独経営で市の負担になりますが、一体化すると3分の1の55億円が国費から出ます。奈良市長には、「市民に55億円損をさせる気はあるのですか」ということを言っていただきたいと思っています。164億円の事業費を市民の負担にするのか、55億円の国費を取るのかという選択であると思っています。奈良市から広報されませんので、ここではっきりと申し上げたいと思います。ぜひ皆さんに聞いていただきたい点であります。一体化によって奈良市は得をされるのではないかと県では思っています。
その結果、水道費が249億円になっていますが、一体化して55億円の交付金が受けられた場合は、17円の(給水原価の)上昇抑制効果があるということは県で試算しております。
また、資産ですが、奈良市は現在、現金・預金として67億円を保有されています。一方、企業債残高は153億円です。両方持ち込んでもいいですよと。資産の面でも得をされ、繰り返しますが、67億円の預金と153億円の企業債残高があります。奈良市が67億円は隠しますよ、153億円を持ち込みますよ、これはダメですね。それは大和郡山市と同じになりますから。そういうことになると一元化できませんので、これは拒否したいと思います。そう言っておられるのかどうかも分からないのが奈良市長の態度であろうかと思います。今のことを繰り返し、市長は事務方の話をよく聞いていただきたいと申し上げておきたいと思います。以上です。
奈良テレビ:
ありがとうございます。
司会:
他にご質問はよろしいでしょうか。
それではこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
(発言内容については、読みやすくするために質疑テーマごとにまとめています。)