令和4年11月16日(水曜日)知事定例記者会見

【質疑応答】
○奈良クラブのJ3昇格および田原本町におけるスタジアムの整備について
○令和5年度政府予算編成に関する要望について
○リニア中央新幹線「奈良市附近駅」の候補地について
○新型コロナ対策について
○次期知事選について





司会:
 おはようございます。それでは、知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日は、発表の案件はございませんので、皆様からご質問をお受けする形で進めさせていただきます。
 それでは、早速でございますが、質問のございます方は挙手にてお願いをいたします。



奈良クラブのJ3昇格および田原本町におけるスタジアムの整備について





司会:
 NHKさん。




記者:
 日曜日なんですけれども、奈良クラブの試合後に2万人以上のスタジアムを田原本町に造ろうという考えを示したと思うんですけども、そのことについて、改めてお伺いしてもよろしいでしょうか。




知事:
 奈良クラブの優勝、奈良クラブが現在トップですけども、J3昇格ということで、お祝いに駆けつけたんですけれども、Jリーグ昇格というのは、奈良県民の方々にとって大きな夢でした。奈良クラブが果たしてくれて、大変うれしく思います。浜田社長とお話しさせていただいて、バルセルナのバルサと縁ができたのは大きな要素かなという印象を受けました。奈良のサッカーもいよいよこれからだなと思います。昔、高校時代、サッカー選手だったんだけど、もう全然レベルが違いますし、これほど大きな国民的スポーツになってきてびっくりしています。うれしいことですね。




記者:
 国体の競技場として田原本町にスタジアムを造る予定だったと思うんですけども、この規模について、具体的な数字を示されたと思うんですが、その規模というのはどういったところから考えられたのかというのをぜひお伺いしたい。




知事:
 国体対応で検討しておりますので、ずっと大和平野中央田園都市構想の検討会フォーラムをやってますので、そこでもうずっと公表している内容です。田原本町の阪手北・西井上という、具体的な場所が決まっておりまして、川西町、田原本町、三宅町と、それぞれのテーマを決めて県の施設を造ろうと。田原本町のほうは、サッカーをはじめとする球技専用スタジアムということでもう確定しております。用地取得を現在進めているところでございます。国体対応でございますが、そのとき、サッカーをはじめとする球技専用スタジアムにしようということで、また写真も見ていただけると思いますけれども、サブグラウンドがあり、大変眺めがいいところであります。東は青垣が見えて、西が生駒山、金剛、葛城が見えるというような大和平野中央ならではの立地ということであります。そこをプロ級のサッカーの試合ができるだけでなく、スタジアムの上のほうに展望台を造って食事ができる、競技観戦ができるような場所、新しい仕組みを作ろうというアイデアが出ています。そのような方向での話が進んでいます。また、スポーツ振興というのが大きな目的ですので、ここに来られる方に、サッカー観戦だけではなく、そのサッカー場やサブグラウンドを使って、いろんな球技の遊びをするとか、練習をするとか、そこでフィットネスとか、ジャグジーを利用してもらうとか、ウオーキング、あるいはランニングをしてもらうとか、そのような交流の場ということを検討しています。国体開催の球技場というのをきっかけに、田原本町でそのようなことをしようという動きが出てきて、大変話が進んでおりますので、そのお土産話のつもりで、ご挨拶するときに、ご紹介したものでございます。




記者:
 現在、奈良クラブは奈良市を拠点に活動されていると思うんですけれども、今後、この田原本町を拠点にとかそういうお考えはおありですか。




知事:
 それは奈良クラブが決められることでありますので、奈良県にとっては、いいサッカー場ができるのは大変いいことだと思います。スタジアムというのはなかなかなかったと思いますので、スタジアムができて、Jリーグ、あるいはプロでもできるサッカー場ができるのは、サッカーファンにとっていいことだと思います。奈良クラブがどこに行くかというようなことはあまり大きなことではないかと思います。




記者:
 最後に、その2万人規模という数字は、Jリーグに当たっては何万人の観客収容数というのを一つ定めている部分があると思うんですけども、それを何か意識した数字というわけではないということですか。




知事:
 JリーグのJ3、J2、J1の資格がございますので、2万人以上の入場可能なスタジアムを予定しています。その中の最初はスタンド5,000人以上ということを想定しています。ただ、芝生席をスタンド席にするような余地、設計を進展するようにしていきたいと思っています。だから、J2、J3の資格がそれぞれあるんですけども、J2だと1万人以上ですけれども、芝生席はカウントしないよということになりますと、固定席を増やさなきゃいけないということで、その余地を残しながら、段階的に整備していく構想を持っています。励みになればというふうに思います。




記者:
 ありがとうございます。




司会:
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 読売新聞さん。




記者:
 スタジアムの件ですが、先日、知事はサッカーの聖地という言葉、表現もされていましたが、これ、具体的にいつ頃そういった構想をお持ちだったのか、その辺りのことを教えていただけないでしょうか。




知事:
 サッカーの聖地というのは、先ほど申しましたように、サッカーファンは、見るだけじゃなしに、サブグラウンドで練習試合とか、練習もできるというようなこと、そこからサッカーの教習もしてもらえるというようなこと、それと、比較的、大和平野中央でアクセスがいいというようなことも思います。そのようなことから、サッカーの聖地というのは、サッカーファンが喜んで、ここでサッカーを見たり、サッカーを楽しむという意味でございますので、スタジアム、球技場というのが聖地の大きな条件かなと思って、申し上げた次第でございます。




記者:
 計画はこれからかもしれませんが、サッカー、そういう専用スタジアムとなると、やはり非常にお金もかかるかと思うんですが、今、知事の中で事業がどのぐらいの規模だとか、スキームをどうしようとか、何かそういったものというのは思い描かれているんでしょうか。




知事:
 これからだと思いますけれども、その場所を取れるのがどこでも大きなことでございます。経緯を申し上げますと、国体対応の施設は球技場が要るというのと、第1種陸上競技場が要るというようなことで、ご存じのように、橿原市が持っている橿原運動公園と県の橿原公苑とは、3倍ほどの規模の違いがありますので、それを有償で交換して、橿原運動公園のほうに第1種陸上競技場とかサッカー場を造るという構想を提示いたしました。橿原市議会の方々がそんなに大きな交換は困るということで拒否されましたが、橿原公苑という県の保有しているところには、今、野球場と陸上競技場があり、第1種陸上競技場とサッカー場をさらに持つのは大変狭くなり、不可能でございます。橿原運動公園と県の橿原公苑は、畝傍山の西と東にありますので、一体的に整備しようという構想、それは別途進んでおりますが、その経緯から、大和平野中央田園都市構想というのが進んでましたので、そこでウエルネスという大きなテーマが出てきました。ウエルネスは健康、スポーツを通じた健康という大きな要素がありますので、川西町ではテニスということになってきておりますけれども、この田原本町のほうではサッカーという、球技、元からサッカー練習場は田原本町にございますので、田原本町とサッカー練習場、球技場と相性がいいということで、田原本町の大変熱心なお誘いもあって、協議している中で、地面も出すよということになってきたという経緯でございます。奈良県で高度な競技施設ができることは誰が用意されるにしても、大変いいことだと思っています。




記者:
 先ほどの知事の発言の中で、もちろん奈良クラブの判断が一番大きいかと思うんですが、やはりプロチームが新スタジアムを使わないと、なかなか有料試合の開催など難しくなるんではないかと思いますが、いかがでしょうか。




知事:
 あまり難しくはならないと思います。今、奈良クラブはホームグラウンドだけで試合するのではなくて、橿原の競技場でも試合されたり、アウエーもありますし、どこでされても、奈良クラブが強くなれば観客が集まるように思います。また、鴻ノ池のグラウンドもよくなるのはいいことで、サッカー場としてよくなるのもありますし、陸上競技場としてもよくなるのがいいかと思いますけれども、鴻ノ池のグラウンドにも、前のインターハイのときですかね、平成21年のインターハイのときに、市のグラウンドですけども、県からトラックなどの改修費の3分の1を補助しました。1円も県から補助が入ってないことはありません。1億600万の補助をした経験があります。皆さんチェックされてないから、そのまま報道されますけれども、念のためにということで申し添えます。市のグラウンドだから、置き去りにするわけではないです。今度の国体もそうですけども、市が持っている体育館や、様々なグラウンドを、総力戦で国体で使用するわけでございます。皆、県営で開催するわけではありませんので、そのときに、市の競技場に補助も出しますし、その引き合いがたくさん出る。だから、1円も入ってないとおっしゃるのは、もう要らないということかな、分かりませんけど、また聞いといて。必要なら喜んで出します。無駄なことをしてもいけませんので、田原本町のサッカー場も皆、競技が終わった後もみんなが楽しめるようにと、ジャグジーを設置したり、ランニングコースを造ったり、フィットネスを造ったりという構想に発展していく。また競技場とサブグラウンドで皆がサッカー、ほかの競技を楽しむようにと考えています。そういう狙いで設計をしようという協議、議論をしています。検討会フォーラムはプレスオープンですので、お忙しいかもしれませんが、ウェブで参加できますので、どなたか見て、ニュースを書けるなら書くというのがいいんじゃないかとお勧めいたします。そこの中にも地図も絵も出てますのでですね。この前、知らなかったとおっしゃったので、びっくりしたんですけども、随分何回も検討会をしてますので、このスタジアムの陳情も国のほうへ持っていっております。だから、割ともう相当オープンだなと思ってたんですけれども、急に言ったことではございません。県は箱物の施設が割と少なくて貧弱であったことは間違いございませんので、県でも市でも、大会をきっかけにいい施設が、できればと思います。これからは健康、ウエルネスということをキーワードにある程度造っていく必要があるんじゃないかなとずっと思っておりました。国体はそのきっかけでございますし、Jリーグ、奈良クラブのJリーグ昇格もそのような施設整備の高度化、あるいは市民の方、県民の方の利用に資するような設計をするのに弾みがつくように思っています。大都市だと野球場、ドーム式野球場でも、味の素スタジアムでも、大きな民間の投資が結構あるんですが、地方都市、地方では、常時集客というのは難しいので、公的なセクターがある程度力入れなければいけません。運営や利用ということ、その競技のためだけではなく、日頃の日常の利用というのをいつも心がけています。スイムピアやまほろば健康パークも皆、そういうことなんですけれども、奈良県はそういう施設が不足してきたという思いがありますので、県も力を入れますので、いろんな市の方も力を入れて、市民がスポーツをする機会を増やしていただければありがたいなと思います。県も必要に応じて補助をさせていただきます。




記者:
 分かりました。ありがとうございます。




司会:
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 毎日新聞さん。




記者:
 ロートフィールドに県から1円も入っていないというのは間違ってるというのは分かりました。




知事:
 分かった。知らなかった。昔の話だけど。




記者:
 はい、知らなかったです。
 それで、田原本町に予定している球技場の用地取得については、今現在どういう状況なんでしょうか。




知事:
 大事な用地取得ですけれども、用地立会を完了して、地権者への補償内容の説明に着手した段階でございます。いろいろな方、中におられると思いますけれども、地元の方には大変好評で、そのような期待が大きいというふうに思います。田原本町長の期待は特に大きいです。田原本青垣生涯学習センターの北にあるところなんですね、町の施設とも融合しますので、スタジアムの設計も、先ほどちょっと申し上げましたけれども、メインスタジアムの眺望ということを大事にしようというような動きで検討が進んでいます。立地が大和青垣が見える、食事をしながら競技観戦ができる。それから、フィットネスやジャクジーなどを併設する。それから、サブグラウンドがあるなど、聖地と言ったのは、そういう運動をたくさんしていただけるメッカというような意味で私は使ったつもりです。いろんなことを日常できるという意味で、そういうスタイルの競技施設、スポーツ施設ですね、競技のためだけじゃない、競技も見れるけども、日常、市民がスポーツできるという施設を目指しています。そのような設計ができてきています。三宅町石見の県立工科大学、あと、川西町下永のウエルネスと農業ですけれども、テーマは固まってきておりますので、地権者との交渉が間もなく始まると思います。その3つが大きな要素です。それと、まだ場所は未確定で、国に陳情したんですけど、大和平野中央にデジタル田園都市を建設する敷地を確保できたらと思っています。4つの大きなプロジェクトが大和平野中央で今発生しています。もう1年ほど検討しておりますので、ウェブで池野先生という方がサンフランシスコから参加されたりね。ウェブですので、見るのも自由ですし、参加されるのも自由。皆さんお忙しいから、情報伝わらないんですけども、どこかの情報に出れば、みんな、一瞬のうちに伝わると思うんです。情報が伝わらないのは、ちょっと寂しいですね。これから伝わるように願っていきます。




記者:
 それと、当初、その田原本町の球技場というのは5,000人収容規模ということだったと思うんですけど、それを2万人規模にするというのは、そんなに大幅に設計などを変える必要はないんでしょうか。




知事:
 場所が5,000人規模で、スタジアムは簡素にだんだんなってきているんですよね。その絵を見ていただければちょっと分かりますけれども、メインスタジアムが屋根つきですけど、周りは芝生で、東側、北側などが用地です。そこにこのスタジアムを建てていけば、5,000人というふうになっていきます。だから、それを、用地を確保して、2万人の固定席も十分できますよということであります。整備するほうも段階的な整備をしないと、一挙に造って、がらんがらんとばっかりというのも困りますので、だんだん奈良クラブが強くなって、J2、J1昇格、別にして、人気が高まってくれば、お客様の席が要るよ。すると、固定席を増やそうかという勢いになると思います。奈良クラブには強くなってねという楽しみもあるからと、そういうメッセージを送りたいと思います。




記者:
 ありがとうございます。




司会:
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 奈良テレビさん。




記者:
 この田原本町にできる2万人規模のスタジアムということなんですけど、これも国体を見据えてということですが、今、橿原とも国体の件で協議をしていると思うんですけど、国体について、メイン会場、主会場というのは、基本的には2万人規模のスタジアムが田原本町にはできるけど、国体主会場は橿原の公園のイメージというのは変わらないんですか。




知事:
 奈良市の鴻ノ池。




記者:
 違います、違います。国体の主会場というのは橿原で進めるのは変わらない。




知事:
 そうですね。主会場ということになりますと、今、第1種陸上競技場というと、鴻ノ池運動場だけ。1億600万をトラック改修に補助させていただいたこともありますけれども、立派な陸上競技場にしていただいてありがとうございます。国体の主会場って、陸上競技をどこでするかということになりますので、これはまだ決まっておりませんけれども、一つしかないの、やっぱり寂しいですので、中南和でスポーツ施設をという要望もございますので、今、進行しているのは、橿原市との、議会との折衝になりますけれども、今、進行中ということでご理解願えたらと思いますけども、橿原運動公園と奈良県の橿原公苑、総取り替えというのは、市議会の反対があって潰れましたけれども、橿原運動公園の北のほうですね、3分の1ほど、県に譲ってもらって、そこを第1種陸上競技場にしようと、サブグラウンドもあるようにというような方向での検討が進んでいます。まだ確定しておりませんけれども、亀田市長が市議会にも説明をされてるという状況でございますので、情報の提供、そこまではできると思うんですけれども、そういたしますと、第1種陸上競技場が橿原市にもできる、これは県営になりますけれどもということになります。橿原公苑のほうは、アリーナを造るという構想を持っています。今の陸上競技場を向こうに移して、その陸上競技場の跡にアリーナを造る。橿原考古学研究所の附属博物館がありますので、文化とスポーツの融合した空間にしようという構想で今検討が進んでいます。それと、橿原公苑のほうは、医大の新駅設置が確定しましたので、間もなく医大新駅の協定ができると思います。近鉄、橿原市、奈良県、医大ということになりますけれども、その新駅の構想がありますと、橿原公苑の中を歩ける遊歩道環境がいいわけでございますので、一体となって、文化と運動、あるいは、アリーナがあるといろんなことができますので、橿原公苑のほうはそのような構想で今進んでいます。すると、陸上競技場は、その橿原運動公園、市のほうの北のほうを譲っていただいて、買わせていただいて、造ろうかという話で進んで、まだ確定でございませんけれども、最初の総取り替え案よりも順調な協議が進んでいます。そういたしますと、メインスタジアムというのは、候補がまたできるということ、鴻ノ池も立派な候補でありますけれども、橿原運動公園の中にできる新しい陸上競技場も立派な候補になるというふうに思います。複数あっておかしいことではないと思いますので、また競技場の新設もいろいろな場所でいいものがたくさんできるのがいいかというように思います。




記者:
 ありがとうございます。



令和5年度政府予算編成に関する要望について





記者:
 いいですか、別の質問いいでしょうか。




司会:
 はい、お願いします。




記者:
 知事は予算の陳情で国の中央省庁を回られてましたけども、それのご感想だけ、ちょっとお聞かせいただけませんか。




知事:
 恒例で、今どき、事務的に予算が固まる時期でもありますので、そのときに、入れてもらえるようにということと、予算の制度がもうできてますと箇所づけということになりますけども、箇所づけは、公共事業、道路なんかは来年の年度末に一挙に発表されるわけでございますけれども、その調整が、随分、道路なんか、どこに箇所づけをするのかというのは、もうこの予算時期から始まってくるのが通例です。それをよく知ってますので、今からそのお願いに行かなければというようなことでございます。それと、リニアなんかは、いつどのように動くか分かりませんので、大きなプロジェクトはですね。しょっちゅう熱意を示さなきゃいけない。すると、東京に行くといろんな情報が入るのですね。今の最新の情報が、奈良の情報というのは、もうマスコミなんかで、いろんな情報ですぐに現れてなくて、じかに担当のほうに聞くと、昨日、話、議論した情報というのがいただけることが多い、それは陳情の大きな意味でございますので、奈良県のことだけではなく、政治のこと、あるいは、いろんな動きのこと、いろんなことを教えていただけますので、それを参考にして、奈良県政をいいほうに動こうと。なるべくへさきに立って動こうというようなへさき理論というのをずっとやっておりましたので、世の中を動く、ともについてると、世の中の動きとか、政治の動きが、へさきとともが右向いたり、左向いたりするのが普通ですので、へさきにいると、右向いたか、左向いたかというの、よく分かる。とも(船の後部)だと、へさきが左向いたときに右向いてしまうんですね。逆に走ってしまう可能性、これは恐ろしいことだということをつくづく思っています。とにかくへさきに立って、風向きを察知しろと、それは陳情の大きな意味でございますので、そのようなことを、いろいろ、もういつものことでございますけれども、教えていただいて。今回もそうでございますけれども、いろんなことを教えていただいたことがあります。また、いろんな予算の動向、奈良県に関係する予算の動向なども教えていただきますと、来年は厳しそうだとか、あるいは取れそうだとか、今の時点でオーケーというとこまでいかないのは普通なんですけれども、その感触がよく分かりますので、すると、その準備がいろいろできるということでございます。その事務的感触、大臣はいろいろそういう感触を言っていただけるんですけれども、そういう現場の感触というのはとても大事で、それを元手に来年度予算をどう用意しようかという、こちらの元手にもなりますので、例年それをやってきて、その進み方が着実な様子になると。国の予算編成と県の予算編成はかみ合ってくるというのが奈良の流儀ですので、それが進むというような感じがいたします。だから、陳情での情報取りというのは、願いを伝える、情報をいただくというのはとても大きな作業だと実感しておりますけど、今回のどうだったのかという毎日新聞さんのご質問でございますけれども、それなりに成果はあったように思います。いろんなこと、例えば五條の大規模広域防災拠点などは、山は去年、おととしでありましたけど、今年はもう事業開始式をしましたよという報告ができました。事業開始式をして、武田元総務大臣がくわ入れして、そのような写真を陳情、陳情書もオープンにしてるんですけど、陳情書を見ると、今の田原本の競技場の写真も入っておりますので、お求めでありましたら、陳情のときに公表ということで、陳情書が見たいと言われたら喜んで、こういう陳情しますよということを配付させていただいてももちろん結構でございます。陳情書が県としては一番最新の動きになりますので、情報も新しいところであります。それを持っていって、お礼を言って、お願いをして、情報をいただくということでございます。たくさんの人に会わせていただきましたので、ありがたく思っています。




記者:
 ありがとうございました。



リニア中央新幹線「奈良市附近駅」の候補地について





司会:
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 日経新聞さん。




記者:
 今、リニアの話が知事の口からちょっと出たので、リニア関連で質問なんですけど、三重県が亀山の候補地を、市街地ではなくてその周辺の3か所に絞ったという報道が出てきているんですけれども、それは、亀山の市街地の中心部ではなくて、周辺の3か所で高速道路の結節点になるところを目指していくというような報道でした。奈良県の場合は、知事が先日、3か所を交渉のテーブルに上げられているとお話になりましたけれども、当然、三重県と奈良県では事情は違うんでしょうけれども、この3か所、いろいろ長短あると思うんですが、どういうところを評価して、何がポイントになってくるというふうに現時点でお考えになりますか。




知事:
 リニアについても陳情書が一番新しい資料になってますけれども、国土交通大臣に対してリニアの陳情を行っております。これは事務次官、それから国土交通審議官、それから鉄道局長と通る中で、リニアの件がずっと入っています。そのリニアに関する陳情書をご覧いただければ分かるんですけど、3つに要点を絞って、その中で頑張りますというような陳情になっています。もう一つ、新しいのは、陳情書の中に明確に出てるんですけども、第二阪奈道路と京奈和自動車道を結節する道路についての陳情も入っています。この陳情書はすでに報道発表しているので、ご参考いただければ一目瞭然ですけれども、ここに書いてありますのは、JR平城山駅周辺、JR新駅周辺、それから、近鉄の交差する場所という3か所が事実上、奈良市附近駅の重点候補ということです。その中で、今年の新しい点は、リニア駅への直結アクセスと県内高速道路網のボトルネックの解消というテーマで、第二阪奈道路からリニアの駅を通過して京奈和自動車道に結びつける新高速道路、NEXCOの管轄になりますけど、この陳情が入ったということです。それが京奈和自動車道から名阪国道のオメガカーブを越えるようなものまで構想してますよということを国に陳情したのが大きなことです。
 来年、2023年から環境アセスを始めるべしという国の骨太方針の中で、その3か所の候補地から選ぶ上で何が中心になるのかという、日経新聞さんからのご質問です。この陳情書に書いてますが、6つの要素があります。6つの要素は、工事の主体であるJR東海としては、まず用地取得の確実性。これは工事費と関係します。用地取得が確実になれば、地上駅と地下駅では値段が全然違います。2,000億円ほど違います。図体の長い駅になりますので、地上駅になればいいということです。それから発生土砂の活用先の確保。それから文化財、環境等の配慮。静岡県が水問題、環境配慮でもめてますので。この工事主体に関する要素の中で、用地取得の確実性というのはこれからだと思います。地下でもいいということになれば別ですけども、これから用地取得が確実になるかどうか。それから、奈良の場合は、平城宮跡とか、奈良市内の仏教遺跡や仏教寺院などの世界遺産がありますので、その文化財配慮についてJR東海が気にされてますので、その観点からは、南のほうにいくと文化財配慮のリスクが少なくなるというふうに思います。この3か所の候補の中では、文化財についてのリスクは南のほうが低くなるんじゃないかと思います。
 地域にとっての関心事項としては3つありますけども、一つは交通結節性の確保というのが大きな要素です。高速道路にしろ、鉄道にしろということです。いずれにしても、JR関西本線には接続されると予想しておりますので、JR関西本線への接続性、交通結節性はいいと。あと、高速道路では、JR平城山駅はインターのそばですので、南北に走る高速道路との結節性はいい。JR新駅でも、これも奈良インターのそばですので結節性はいいと。南のほうの交通結節性は、近鉄との結節がほかに比べて数段いいと思いますけども、先ほどの第二阪奈道路と京奈和自動車道を結節する高速道路の駅ができるかどうかで随分違ってくるという意味で、高速道路の結節も上げるように陳情し始めたことでございます。駅周辺のまちづくりについては、JR平城山駅の周辺は割と建物が迫っていてあまり用地がないので、まちづくりの展開についてはこの駅周辺にはあまり期待できないと思います。JR新駅は、新しく駅ができますので、それなりにまちづくりの進展が期待されます。近鉄との結節は新しいまちですので、用地取得があれば、まちづくりは大きく進むと思います。それから、地域全体の将来的な発展可能性ということになりますと、奈良県全体としては、近鉄との結節があるほうが優れているように思いますけれども、京奈和自動車道との結節というようなことがありましたら、JR新駅も有力な候補だというふうに思います。いずれにしても、その建設主体にとっての要素も大きいわけでございまして、これは民間事業でございますので、最終的にはJR東海が判断されるわけですけれども、静岡問題を見てもわかりますように、地元との協力があることによって、経費が縮減されたり、円滑に進んだりということが本当に起こっておりますので、奈良県はJR東海と話を十分しながらやりますよというメッセージを送っています。従来からもそのような姿勢でございます。JR東海の人は、国鉄改革などを通じて旧知の人が結構幹部には多いもので、葛西さん(故葛西敬之氏、元JR東海社長)なんかもその一人だったんですけれども、亡くなられましたが、じかに何度も話をして、JR東海の感触もよく知っております。地元との折り合いがよかったらうまく進むと思います。
 名古屋以西については、三重、奈良、新大阪とありますので、新大阪も割と周りはいろんな建物が建ったり、線路が入っていますので、それなりの難工事になるんじゃないかなと、他府県の駅ですけども心配はしています。これだけ大きな工事はそれぞれの心配がございますが、今、日経新聞さんのご質問で奈良市附近駅のポイントというでしたが、事業者観点と地元観点で6つ上げて、この陳情書に記載して、それぞれの評価も今日ご質問があったのでいろいろ言いましたけど、総じてそのような感触は鉄道局にも伝えております。




記者:
 今、近鉄の結節が県としては望ましいとおっしゃいましたけど、それは知事のご自身のお考えですかね。




知事:
 近鉄との接続で、今の3か所の候補地、JR新駅でも、JR平城山駅でも、近鉄のアクセス駅は造りますよとおっしゃいましたので、リニア駅への直結アクセスか、間接アクセスかということになります。南のほうにとりましては、近鉄の駅ができて、リニアの駅もできるのが望ましいと思いますけれども、北のほうにいっても、近鉄は乗換駅、リニア駅につながるJR関西本線に行くアクセス駅というのも造りますよということを文書で言っていただきました。これは運賃改定のときの大きなテーマでございましたけれども、北のほうの、JR平城山駅、JR新駅になっても、JR関西本線との接続駅を造りますよということです。これはアクセス駅ということで包含されておりますけれども、リニアの駅そのものか、北のほうにいっても近鉄とJR関西本線のアクセス駅はできると。郡山の駅にできることになるというふうに思っております。いずれにしても、アクセス駅の接続駅、また、直接駅にあっても、駅は要るということでございますので、近鉄とJRが交わったとこに駅は要るというふうに思っています。その準備はしなければいけません。その駅ができるときに、第二阪奈道路と京奈和自動車道を接続する駅を一つの候補としてNEXCOに要望し始めたということでございます。




記者:
 ありがとうございました。
 ちょっと最後に1点だけ。JR東海の葛西さんがお亡くなりになって、このリニアの事業というのは葛西さんのプロジェクトだと言われていると思うんですけれども、少しJR東海の姿勢が変わってきたなとか、そういう感触というのはありますか。




知事:
 あります。




記者:
 どういうふうにですか。




知事:
 今までの鉄道建設の仕立ては、新幹線整備法という中で法律の事業として規定されてるんですけれども、大きな事業で国土の骨格に関わるということで、基本計画をつくって、整備計画をつくって、環境アセスをして、工事施行認可と、その4段階で工事が始まるということになります。新幹線整備法によって全ての鉄道でそうなっています。名古屋まではもう工事施行認可が下りて、工事が始まっています。名古屋駅はできております。三重、奈良、新大阪というのは、整備計画止まりで、その整備計画の中に奈良市附近駅というのは明記されているという状況でございます。今度は環境アセスと工事施行認可と進んでいくと。工事施行認可があると、今までのやり方だと、鉄道事業者が苦労して用地買収もみんなしなさいよというのが鉄道建設の流儀だったんですけれども、大きな事業ですので、国が3兆円の無利子貸付けをしたというのが大きなきっかけになったと思いますけれども、国の関心度がもう格段に上がってきて、その一つが、骨太方針で、環境アセスを2023年からするべきということが初めて明記されたということです。それを受けて、官邸が国土交通省にいろいろ、もっと助けろ、指導しろと、静岡問題もあるからだと思いますけれども、このままじゃいけないから静岡問題にも積極的に関与しろというメッセージが行ってるような感じがいたします。それを受けて、川勝知事さんとは親しいので、その静岡問題も多少のアドバイスはしてきておりますけれども、例えば有識者会議をつくったらいいよと、私が余計なことを言って、それで動いてきてるという状況がございます。他人事というか、他県の話ですので、余計なことは言わないようにはしておりますけれども。それで、JR東海の感触は、自分で苦労しようという従来の立てつけの中で努力をされていることは確かなんですけども、国も助けるよと。総理官邸からメッセージが来て、今度は地方も助けろよというメッセージが来ているのが、今までとは大きな違いです。骨太の方針に入ったというのと、静岡問題を念頭にということだと思いますけれども、総理まで出てきて、これは大きな事業ですので、知事が踏ん張ると、随分遅れたり、もう迷走する可能性もありますので、官邸が知事をマークされ始めたのと裏腹に、JR東海と知事との関係というのはより重要になってきているという感触がいたします。これは、今までになかったことだと思います。いろんな整備新幹線の仕事を長くしておりましたし、国鉄改革もしていましたけれども、今までにない要素が多く、文字どおり国家事業になってきているような感じがいたします。大阪駅は終着点ですので、JR東海は全力ですると思いますけれども、大阪駅がスムーズにできるかどうかということにも影響します。それぞれの駅にそれぞれの課題があるのを大体乗り越えてこられてますので、国鉄事業はそういう苦労の連続であることも知っておりますし、必ず乗り越えられると思いますけれども、それを地域が助けて、その地域のメリットと困難解決に調和を図るという姿勢がこれからも必要かというふうに思っています。そういう関係が随分変わってきたなという印象は受けます。




記者:
 ありがとうございました。



新型コロナ対策について





司会:
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 読売新聞さん。




記者:
 新型コロナですけども、第八波を迎えているんではないかという地域もありますけども、第七波以上というような予測もありますが、現時点での対策等、ご認識というのはいかがでしょうか。




知事:
 コロナの感染者数が増えてきており、新しい変異株も出てきています。コロナの感染者が増えますと、いろいろ大変だという意見も出るんですけども、コロナへの対応で、従来から2つの分野があると思って、それを混ぜこぜにする傾向が専門家にも強いです。2つの分野というのは、コロナにかかった人の治療、ケアをちゃんとするという分野です。これは今まで入院を中心にしていた分野です。もう一つは、社会生活との共存という、ウィズコロナをどうするかという分野で、これは医療だけではなく、医療の関心が高くなりますと、極端にいくと、中国の習近平さんみたいに、行動凍結みたいになるのもありますけれども、毒性との関係、あるいは社会でのコロナの被害との関係で、政治的な判断が必要かというように思います。行動の抑制の程度ということになりますので、これは経済的な観点も随分入れなきゃいけないというように思います。
 最初の医療の分野は、地方の知事の責任の度合いが格段に大きいと思っています。治療の体制が不十分で、コロナにかかって、増悪した、あるいは重症化したということのないようにというのは、国の指示を待つまでもなく、地域の大きな仕事だと思います。奈良県では、その面に特段力を入れてきたつもりでございます。そちらのほうにむしろ比重を大きく置いてきて、先日、トリアージ方針を決めて、よく入院病床が不足すると言われますが、入院の必要な人だけを入院させようというトリアージをいたしました。入院の必要のない方は自宅、ないし、施設です。特に施設の人は、施設のほうが居心地がいいし、入院なんかさせられて、閉じ込められちゃうと認知症が進むという症例が現れていますので、その日常生活の中で、周りにうつさないような施設の工夫、家庭の工夫をしてもらったほうがいいのではないかという判断をいたしました。それは、国もそういう傾向にはなってきていると思います。
 2つ目の行動自粛とか、行動制約、どうするかというのは、これは地域によって違いもあるんですけども、むしろ外から入ってくる人をどう扱うかとか、いろんな要素がありますので、国のほうが判断していただいたほうが私はいいかというように思っています。行動の自粛程度ということでありますけども、それぞれの知事がいろんなバラエティーあることを言われるのは、移動の境界というのはつながっていますので、極端に言えば、外国から入ってくる人が悠々と入ってきて、日本国内は随分自粛してるなというのもちょっとちぐはぐになります。しかし、外国が緩んだら、それに合わせるというのもまた怖いところもありますので、外国との調和という、あるいは観光のプロモーションを国が打つというのも、やっぱり経済との調和をしないと、すごく生活に影響する。特に飲食店で働いているパートの人が休業すると、解雇されて、大変安いパート代で働いておられた方が生活に困られるということもありますので、経営者だけではなく、従業員をどう見るかということも大きな要素だと思います。
 奈良県は、経済をなるべく痛めないようにという気を遣ってまいりました。奈良県の出生率は、昨年コロナ禍でもよく、出生率がアップ、プラスになった数少ない県ですけども、緊急事態の期間が短いほうが出生率が高いよという傾向が出ているという報告を受けました。極端に言えば、そういうことにも影響しますので、なるべく経済を痛めないように、医療は心配なところがありますけど、行動制約、自粛との兼ね合いはとてもセンシティブな事項でありますので、政治的というよりも、中枢の、国のほうが、その行動自粛の程度というのは今、割と大事な政治的判断の要る事項だと思います。地域でやれと言われたら地域の判断をいたしますけども、できれば、外国との関係もあるし、全国の移動との関係もあるし、国のほうでなるべくデータに基づいて判断していただけたらいいのではないか。行動自粛の程度の指標、メルクマールを何かいい形で言っていただくのがいいのではないかなと思います。




記者:
 先日決定した政府案では、そういった外出自粛等を知事が要請できるというような、医療非常事態宣言ですかね、知事がそういったものを出せるというものがまとまりましたけども、やはりなかなかそれは運用するのは難しいという知事の受け止めでしょうか。




知事:
 国の動きもよく分からないところもありますから、今のところ、様子を見ておりますけども、県が出しました、医療はトリアージをちゃんとして、入院が必要な人だけ入院してもらうと。入院病床のバランスを取ると、通常医療とのバランス取ると。これは大きな仕事であります。最近、確保病床を下げて、運用病床に、その差をつけておりますけども、それが水があふれてくると運用病床、かさを上げるというようなオペレーションをしております。今、入院者が上がってきておりますので、そのかさを上げるというオペレーションは必要かもしれません。それはもう県独自でできると思います。その外に出る出ないというようなオペレーションの基準は先ほど申し上げたとおり、国でもなかなか説得力のある指標とか、言葉が出てこないような印象ですので、今言われた国の動向、あるいは、いろんなことについては、なるべく我々の責任の範囲でも冷静判断が必要かなと思っています。その意味をよく分析して、察知して、自分で果たすべき、地方が果たすべき役割を認識、確定して、それは十分果たすべきと。そのときに行動制約、行動自粛について、どのようにメッセージを出すかということはいつも課題になります。難しい点だと思います。今までの経験からいいますと、ああだこうだ、こうだああだというよりも、なかなか行動のガイダンスというのは難しい面がまだあるなというように感じております。だから、まちの人の声でも、いや、もっと自粛しないと怖いなという人と、いや、もう生活が、体が大変だから、もういいんじゃないのという人と、両方出てこられておりますので、そのときのガイダンスは割と難しい点がある。それは、いろいろ言い方があると思うんですけども、それぞれの知事なりに今までおっしゃってきておりましたので、各地のニュアンスがあるなというように見ております。なかなか統一的なガイダンスが出ないなという印象を受けております。




記者:
 ありがとうございます。




司会:
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 毎日新聞さん。




記者:
 コロナの関連なんですけども、国ではコロナとインフルエンザですね、季節性インフルエンザと同時流行の注意を呼びかけているというか、専門家も懸念しているようですが、先日、奈良でもいわゆるコロナとインフルの両方に同時にかかるフルロナという呼び方もされてますが、そういう患者が1人見つかりました。県の感染症センターのデータを見ても、インフルエンザがぽつぽつ奈良でも出てきている状況ですけど、知事は、この同時流行への心配というか、そういうものについては、どういうように思ってますでしょうか。




知事:
 そうですね、インフルの流行時期にもなってきましたので、インフルがはやるときにワクチンを打って、インフルを抑えようと、これは毎年していただいております。今、おっしゃったように、コロナと一緒に襲ったときに、余計に心配することはないだろうかということがテーマだと思います。ある面、そういうところはあると思いますけども、どれほど深刻かということです。併合するときに、コロナとインフルが一緒になって来たときにどうなのかということになると思いますけども、基本的には、だから、特段のことをしないといけないというようなメッセージは、あまりどこからも来てないんですね。とにかくどちらになっても、あるいは2つになっても、深刻になれば入院してもらうと、治療を届けるようにしようと。深刻でなければ、回復を待つというのが感染症の大原則でありますので、2つ襲ったから、あるいは3つ襲われる、ほかの病気と一緒に襲われる方もおられるかもしれない。しかし、それでも、それぞれの治療、与える薬はちょっとずつ違うかもしれませんが、医療に到達すれば安心ですよということが一番大事だと思っています。そのときに、先ほどの2つの分類で社会制約をどうするかというのはちょっと置いて、2つ併合したときには、医療のサービスを遺漏なきようにしようというのが大きな目標になると思います。そのときに、2つ襲ったから、より深刻かどうかというのはまだ分からないようであります。2つ一緒にかかったから、えらい目に遭ったというのか、いや、同じようなことだったというようになるのか、まだ知見がそれほどたまってないように思います。しかし、用心するにこしたことはありませんので、様子を見ながらということになります。そのときに、いずれにしても、より深刻になっても、予想よりも深刻度が低くても、とにかく治療には届きますよということが我々の仕事の一番大事なことでありますので、どちらにしろ、かかったら、治療に届けるように。インフルかもしれないし、コロナかもしれない、どちらでもかかると、すぐに分かりますので、インフルにかかっても、コロナにかかってるかどうか、すぐに調べてもらえますので、すると、コロナの治療も併せて、あるいは用心も併せてアドバイスをいただくということが鉄則だと思います。余計な心配をしないように、また、安心もしないように、医療の分野に入ると、それは専門の分野にとにかくたどり着けば大丈夫ですよというようにしていきたいと思います。




記者:
 知事は、今年、インフルエンザのワクチンはもう打たれましたか。




知事:
 毎年打ってるんですけど、今年はまだですね。もうそろそろという感じがいたします。




記者:
 コロナのワクチンはもう何回打たれたんですか。




知事:
 4回受けております。今度は、併合、次のワクチン受けるかとか、インフルどうするかという、私個人ではそういうことでありますので、順調に受けさせていただいてます。




記者:
 もう1点だけ聞きたいのですが、いわゆるインバウンドですね、海外からの旅行者が全面解禁されて、奈良ももう見てのとおり、すごい外国人の方が、昨年に比べてもすごい増えてまして、どんどん来てるように感じますが、ほぼ100%ノーマスクで、マスクをしてない状態でメイン通りを歩いたり、お店に入ったりしてるのはよく見かけますが、知事はそういう光景見られたか分からないですが、こういう外国人観光客がマスクをほぼしていない状態について、知事はどういうように思いますか。




知事:
 先ほどの全体の行動自粛のときに、あるいは行動要請のときに、マスクという要請をどのようにするか、この地域だとマスクをしないといけない、向こうだと外していいとか、なかなか地域ごとというのは難しいと。しかも、国際、国境が外れると、それこそインバウンドで来られる、あるいは外に行くときに、外に行って用心しているとこは、今どきおかしなことしてるなとまでは言われなくなってきていると思うんですけども、マスクしてるほうがおかしいというとこまでいかない。なぜマスクしてるんだという風潮もいっときあったと思いますが、マスクをしない運動というのはアメリカとかヨーロッパにありましたよね。そういう影響もいろいろ残っているのかなと思いますけど、そういう風習がある、マスクをしたら、何か冒涜だみたいな。それは日本に来ると、日本はある程度衛生観念がありますので、マスクをしようと、周りに迷惑をかけないでおこうというのは、割といい風習だと思います。そのときに外国の人がマスクしていないからどうなのかという、折り合いということになります。これはどういうガイドラインを発出するか、先ほどのいろんなことがあるので、ああもこうもといって議論してもらって、選択をしてもらう、国民に選択してもらうのがいいか。それは向こうに強要できませんので、要請はできますけど、強要はできません。マスクをしない会に入ってたよという人が来るかもしれませんので、その人は選別して、規制というとこまでいかないと現実には思います。すると、そういう人も来るということを前提に防御するという姿勢になるわけでありますけれども、うつさないというのと、うつらないという、両方のマスク効用があります。あるいは、距離ということありますので、マスクをしてない人には距離を置くとか、アクリル板を立てるというようなことがありますので、一般の人と触れ合われるときに、こちらのほうが防御姿勢を取るということが必要かと思います。向こうに要請をしたり、強要したりというのは、今の国際の行き来があるときに、フローがあるときにはなかなか難しいなというように思います。マスクを外して入国した場合、国が入国禁止ということまでいけばいいですけど、そういたしますと、日本の国内でもマスクしてない人は罰則するとか、強権的な規制になります。日本人の間でもマスクしている人は多いんですけども、してない人もいますので、行動規範として確定するのは、なかなか難しい。ウィズコロナというのはなかなか難しいなと常々思います。そのときの行動規範の在り方というのは、大いに議論していただいて、議論の中で市民の人がだんだんどういうようにすればいいのか、よりリスクの低いほうに行動しようよと、日本人は用心深いところがありますので、そのアイデアの中で、議論すると、何でも怖いよと単純に言うのではなく、こういう場合はマスクしてたほうがいいよという議論が展開されますと、それを聞いて、テレビでも見て、ああ、そうかと、ああいうときはマスクしてたほうがいいんだなと、してたほうがいいときは完全でないにしてもしようかと。それがその場の風習で、日本は部活の風習とか、いろんな学校の風習とかで、集団で規制する、逆に規制する、外せというような逆の風習もありますので、一般に見えるところでマスクしているけど、部活になると外して、わあわあと言うとかという風習もあります。これもちょっと怖いところなんですね。基本的なのは、近く寄ったらマスクしてたほうがいいよというような、単純なことです。すると、最近はちょっと違う、クラスターの例を見ると、部活とかで外すと、おまえ、何だと言われるような部もあったかもしれません。みんなでやってるんだから、うつるなら全員一緒だみたいなとこが部活であったかもしれません。だから、クラスターが起こるんだということにもなる。笠原先生から見ると、ちょっと用心すれば防げたのにということがたくさん出てますので、その現場でのマスク着脱、距離を置く、換気をするというようなことを原則だといつも思って、用心をするにこしたことありませんよということぐらいのアドバイスになると思います。これからもコロナと共存、ウィズコロナになってきてますので、ほかの感染症も皆同じですけども、リスクの高いような行動は慎んだほうがいいですよねというようなことになろうかと思います。




記者:
 ありがとうございます。




次期知事選について



司会:
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 NHKさん。




記者:
 知事選挙の日程が、来年の4月9日に確定しました。統一地方選挙の日程確定ということで、それで、次の知事選挙に向けてですけれども、知事は今後どのようにされるのか、立候補するのか、しないのか。また、それをいつ頃までに決断されるのかというの、今の知事のお気持ちをお聞かせください。




知事:
 知事選も含めた統一地方選がありますので、私、もう改選期といいますか、任期を迎えます。私の出処進退ということでございますが、今の時点では、そうですね、まだ白紙の状態です。白紙の状態です。白紙の状態ということですね。




記者:
 いつ頃までにご決断されるんですか。




知事:
 いつ頃までにすればいいのかな。それも白紙ですね。いつ頃までにやればいいのかというのも、白紙ですね。




記者:
 ありがとうございます。




司会:
 ほかのご質問いかがでしょうか。
 毎日新聞さん。




記者:
 今の質問の関連で、前回、前々回と12月議会で正式表明されてるかと思うんですけど、12月議会まで、もう半月ほどですし、来週、インドネシアにも行かれるということで、もうそろそろじゃないかなと、全く白紙ということはないと私は思ってるんですが、どちらの方向なんでしょうか。出る方向なのでしょうか。




知事:
 もうそろそろとか、どちらの方向かというアドバイスをいただいたんですかね。参考にさせていただきたいと思います。参考にさせていただきたいと。




記者:
 アドバイスではなくて、クエスチョンで。




知事:
 まだ、だから、白紙だから、どちらになるのか分かりませんね。白紙。




司会:
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 朝日新聞さん。




記者:
 知事選の関係で、サッカーの先ほどの競技場の話はもう既に公表されてたアイデアなので、お話しされたとのことなんですけれども、知事は最近、様々な会合などに出られて、これからの構想に関してもお話をされているケースがあると伺います。県の将来のことについて、まだまだアイデアたくさんお持ちだと思うんですが、選挙に関しては白紙であるということですか。




知事:
 そうですね。日本の民主主義は任期がありますので、任期中はとにかく前へ前へ進めるのが仕事だとずっと思ってしました。それは任期があるから、もうそこで仕事を、継がないとやめになりますけど、仕事自身の継承というのは期待したいところもありますので、誰がなっても継承してほしいなという事業はどんどん進めて、人が替わればどんどん変わるのが普通でありますけれども、できるだけ積み上げた事業は、いいと思えば継承してほしいなと思います。例えばこれからできるようなこと、大和平野中央もそうですけれども、大規模広域防災拠点の事業開始式をしましたけれども、まだこれから国との関係とか、陳情もちゃんとしなきゃいけませんので、リニアの駅、日経新聞さんがご質問されたリニアの駅をどこにするかというのも、誰がしてもそこそこしてもらえばいいんですけれども、今、任期の間に進められることもあると思って、そのような一生懸命できるとこまでできる限りはしていきたいというふうに思っています。それと、出処進退というのは、これ、制度として全く別ですので、よく仕事したから通るなというわけでもないですので、ご存じのように、仕事は仕事で一生懸命しなきゃいけない、従来からずっとそう思ってきておりましたので、何か新しいアイデアで仕事してるから、どうするのというのとまたちょっと別のように、白紙は白紙であるつもりでございます。




記者:
 選挙はちょっと別として、県の将来をこうしていきたいという意欲はまだまだおありであるということですか。




知事:
 そうですね、都づくりの構想に開花されているんですけれども、大きなプロジェクトが進行中ですので、これが進めばいいなと思っています。いろんなことが、陳情になると、ここまで来ましたよという報告を、用地買収も大分できてますよというようなことも報告しながら陳情するんですけれども、京奈和自動車道の大和北も80数%、用地買収ができましたよというようなことを報告しながら、予算くださいねと、これから予算要りますよというようなことを陳情するんですけれども、これは国のほうの事業でありますけども、県の事業としても、ここまで来て、アイデアが固まってきて、構想になり、計画になりということは、奈良にとって発展の糸口ということで、ありがたいことかなと思っています。だから、そのようなのは、大きなプロジェクト、リニア、大規模広域防災拠点、大和平野、それと近鉄の運賃改定があったので、駅を造ってくださいねというような陳情、陳情といいますか、運賃改定をきっかけに地域との共存共栄のために駅ですよというようなことを言いましたら、医大新駅が、八木西口と併設してもいいよということとか、リニアのアクセス駅という表現で、リニアの駅が来たら駅、また、リニアの駅が近くであったら、そこへの乗り継ぎ駅という意味でのアクセス駅も積極的に対応しますよ。そこから、西大寺駅も、これは従来固まっておりますが、積極的に対応しますよと。奈良県にとって大きいプロジェクト、もうとにかく遺漏なきように進めるというのは、今の大きな仕事だと思っています。それは一つ一つそのときに固めていかないと、崩れてしまうんじゃないかという心配はいたします。やることはやっとかないとという思いはございます。

 

 

司会:
 よろしいでしょうか。
 ほかにご質問いかがでしょうか。
 幹事社さん、よろしいでしょうか。
 それでは、本日の知事定例記者会見を終了いたします。ありがとうございました。




※発言内容については、読みやすくするために質疑テーマごとにまとめています。
また、発言の趣旨を損なわない範囲で文言を整理する場合があります。

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