2008年度

平成20(2008)年度

1月30日(金)
在日外国人児童生徒に関する指導についての教育講演会
 在日外国人児童生徒に関する指導についての理解を深め、今後の外国人教育の指導に役立てることを目的に開催しました。
講演 「Heart, head and hands ―多文化共生の明日へ向けて」
 リングホーファー・マンフレッドさん(大阪産業大学)から、日本は2000年前から多くの民族が混じり合った多民族社会、多文化社会であったことを指摘していただき、今後、その完成度を高めるため、自国の文化に誇りを持つとともに他国の文化を尊重することの大切さを、具体的な事柄を例示しながら話していただきました。
実践発表 「せかいのくにとこんにちは」
 王寺小学校の河村賀英子さん、奥田真規さん、小松奈知子さんから、取組の中で、子どもたちが様々な国と豊かな出会いをし、「どの国もみんな好き」という気持ちをもっていったことや、発表会を通して自分を表現する力を育んでいったことなどを報告していただきました。

10月2日(木)・27日(月)
社会教育関係団体人権教育研修会
 社会教育における人権教育をさらに充実することを目的に開催しました。
10月2日 講演「HIV/AIDSと人権」
  中田 ひとみさん(奈良HIVネットワーク、生と性を考える会)
 HIV/AIDSの問題を通して、職場・家庭・地域社会・自分の意識を点検し、互いの人権を尊重していくことの大切さなどを伝えていただくとともに、性的少数者や性同一性障害の子どもをありのままに受け止める学習が必要であることなども話されました。
(人権教育指導者養成講座と併せて開催しました。)
10月27日 講演「子どもの声に耳を傾けよう~子どもの人権をどう支援するか~」
  浜田 進士さん(聖和大学)
 子どもの力を支援するためには、気持ちを聴いてくれるおとなと仲間、子どもの居場所の確保、子どもの権利を支援するシステムが必要であることなど、子どもの権利を救済し、支援するために必要なことについて話していただきました。

9月10日(水)・17日(水)・24日(水)・30日(火)・10月2日(木)
人権教育指導者養成講座
 人権教育の振興を図るために、各市町村における人権教育の具体的な推進のための指導者を養成することを目的に開催しました。
第1講座 9月10日
第2講座 9月17日
第3講座 9月24日
講演とワークショップ「魅力的な人権学習を創ってみよう!」
  白井 俊一さん(人権ワークショップ研究会)
 まず、人権、差別についての認識を確かなものにするための講義とワークショップを進めていただきました。その後、グループに分かれ、参加者が自らの体験をもとにして人権教材を作成しました。そして、それを実際に展開することで効果的な人権学習の在り方を具体的に体験できました。
第1~3講座
第4講座 9月30日 講演「今、改めて同和問題を!」
  吉田 栄治郎さん(県立同和問題関係史料センター)
 地域史料の調査・収集・研究の成果に基づき、今後、人権教育において、同和問題の解決に向けて取り組んでいく上で大切にしなければならない視点についてお話しいただきました。
フィールドワーク「奈良町の人権史跡を巡る」
  吉田 栄治郎さん(県立同和問題関係史料センター)
 徳融寺、称念寺など奈良町の人権史跡を巡り、地域の歴史と人権のかかわりを解説していただきました。
第4講座
第5講座 10月2日 講演「HIV/AIDSと人権」
  中田 ひとみさん(奈良HIVネットワーク、生と性を考える会)
 HIV/AIDSの問題を通して、職場・家庭・地域社会・自分の意識を点検し、互いの人権を尊重していくことの大切さなどを伝えていただきました。
第5講座

8月11日(月)・12日(火)・25日(月)・27日(水)
人権教育推進リーダー研修会
 県内の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の人権教育推進担当教員を対象として、「人権教育の推進についての基本方針」に基づいて、各学校における人権教育推進体制をコーディネートすることに役立ていただくために、4回に分けて開催しました。
 各回、「基本方針」についての説明を行った後、それを具体化するための講演を行いました。その後のグループ別交流会では、人権教育推進のための組織・体制づくり、より確かな人権意識を培うための指導計画作成等についての討議を行いました。
 なお、講演の概要は以下の通りです。
8月11日
(高校、特別支援学校)
講演「本気ですか?」
  野口 克海さん(大阪教育大学)
 O-157食中毒事件は、「正しい理解がないこと→偏見→差別」という部落差別と根を同じくするもの(共通する構造)であったことや、家庭訪問がいかに重要であるかなど、ご自身の体験・経験をもとに、これまでの同和教育の取組を踏まえ、今後人権教育を推進していく上で大切にしなければならないことを示唆していただきました。
8月12日
(中学校)
講演「人権教育の今、ここから」
  新保 真紀子さん(神戸親和女子大学)
 子どものエンパワメントのために、一人一人の子どもの生活背景を把握すること、しんどい子を中心において学級全体を見渡すことなど、自尊感情をベースとした人間関係づくり・集団づくりを中心にお話しいただきました。
8月25日・27日
(小学校)
講演「一人一人が輝く学校づくり~基本方針の具体化に向けて~」
  島 恒生さん(畿央大学)
 「個」と「集団」の二つの視点から「認められている」という感覚が大切であること、何でも話せる学級をつくるには聴くことが大切であり、まず教師が聴き上手になることなど、「共に生きる」集団づくりに重点をおいてお話しいただきました。

7月1日(火)
識字関係指導者研修会
 各市町村における識字の取組の充実に向け、識字関係指導者の資質向上を図るとともに、今後の取組のあり方を探るため、各学級の実践交流を行うことを目的に開催しました。
実技研修 俳句や川柳をオリジナルカードに書き、それに消しゴム印を押すなどして、風情のある作品に仕立てました。 実技研修実践交流
実践報告 生駒市における識字学級の取組について報告をしていただきました。その後、各識字学級の取組の交流を行いました。

6月10日(火)
管理職「人権教育」研修会
 「人権教育の推進についての基本方針」を基にした人権教育の体制づくりの推進に役立てることを目的に開催しました。
全体研修 講義「今後の人権教育の取組にあたって」
 寺澤亮一さん(人権教育基本方針策定懇話会会長)から、個別的な視点からのアプローチと普遍的な視点からのアプローチの両面からの取り組んでいくこと、すべての教育活動を通して人権教育を進めること、学校・家庭・地域の連携を大切にし取組を進めることなどについて、具体的な例を挙げて話していただきました。
分散会  小学校・中学校分散会では、浅井克哉さん(奈良県人権教育研究会事務局次長)から、高等学校・特別支援学校分散会では、藤岡宏朗さん(奈良県高等学校人権教育研究会事務局長)から、それぞれ「今、人権教育に求められること」をテーマに、お話しいただきました。
 その後、少人数のグループに分かれ、参加者それぞれの学校の人権教育推進のための体制づくり等について協議しました。