平成28年11月18日(金曜日)に開催された国の文化審議会において、奈良県内では奈良市に所在する下記の計4件の建造物を登録有形文化財(建造物)として登録するよう答申がなされました。
【登録状況】

<登録有形文化財奈良県内の登録状況(平成28年11月18日現在)>(pdf 167KB)
【新規登録物件】
・奈良町にぎわいの家主屋ほか4件 【奈良町にぎわいの家写真】(pdf 254KB)
【新規登録物件の概要】
●奈良町にぎわいの家は大正期に骨董商の住宅として建てられた町家で、奈良町の中心部にある。主屋は表屋造(※注)で、背面に別棟を突出し、各階に座敷を構えて北側面に眺望をとる独特の構成を持ち、近代における表屋造りの展開をよく示す。離れは正面の円窓や手摺付の縁、付書院の花頭窓など瀟洒な意匠をもつ。敷地内には待合もあり、蔵は奈良旧市街地の町家の中でも古い例であり、伝統的な構成を伝える貴重な土蔵である。
平成25年に奈良市が取得し、現在はならまちの観光拠点として活用されている。
・奈良町にぎわいの家 主屋(ならまちにぎわいのいえ しゅおく)
所在地 奈良市中新屋町(ならしなかのしんやちょう)
建築年代 大正6年(1917)/昭和後期・平成27年改修
構造・形式・規模 木造2階建、瓦葺、建築面積203平方メートル、高塀付
・奈良町にぎわいの家 離れ(ならまちにぎわいのいえ はなれ)
所在地 奈良市中新屋町(ならしなかのしんやちょう)
建築年代 大正2年(1913)/平成27年改修
構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積49平方メートル
・奈良町にぎわいの家 待合(ならまちにぎわいのいえ まちあい)
所在地 奈良市中新屋町(ならしなかのしんやちょう)
建築年代 大正6年(1917)頃/平成27年改修
構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積2.8平方メートル
・奈良町にぎわいの家 蔵(ならまちにぎわいのいえ くら)
所在地 奈良市中新屋町(ならしなかのしんやちょう)
建築年代 江戸後期/大正前期・平成27年改修
構造・形式・規模 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積26平方メートル
【※注】表屋造
町家の形式の一つ。通りに面した部分に店舗、その奥に中庭を介し玄関棟でつなが
れた居住用の建物を別々の棟として建て分ける。通り側の棟を表屋と呼ぶ。