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文化財建造物の登録の答申について

文化財建造物の登録の答申について

 平成28年7月15日(金曜日)に開催された国の文化審議会において、奈良県内では奈良市、橿原市及び生駒市に所在する下記の計19件の建造物を登録有形文化財(建造物)として登録するよう答申がなされました。


【登録状況】


<登録有形文化財 奈良県内の登録状況(平成28年7月15日現在)>(PDFファイル 170KB)


【新規登録物件】
 
 ・正木家住宅主屋ほか1件   【正木家住宅写真】(PDFファイル 656KB)
 
 ・吉岡家住宅主屋ほか1件   【吉岡家住宅写真】(PDFファイル 433KB)
 
 ・岡本家住宅店舗兼主屋5件  【岡本家住宅写真】(PDFファイル 2248KB)
 
 ・冨田家住宅主屋ほか8件   【冨田家住宅写真】(PDFファイル 1562KB)



【新規登録物件の概要】

●正木家住宅は、奈良町に建つ町家。通りに西面するつし二階建の主屋と奥に佇む蔵は、町家の屋敷構えをよく残している。主屋の床上部は二列七部屋で、北列は落棟とするなど、奈良の町家の特徴を示す。外観は、つし二階の表に虫籠窓を設けている。蔵は大壁造漆喰仕上げとし、表に円窓が取り付いている。

 ・正木家住宅主屋(まさきけじゅうたくしゅおく)
   所在地      奈良市毘沙門町(ならしびしゃもんちょう)
   建築年代     江戸時代後期/明治後期・昭和前期・平成20年改修
   構造・形式・規模 木造一部2階建、瓦葺、建築面積169平方メートル

 ・正木家住宅蔵(まさきけじゅうたくくら)
   所在地      奈良市毘沙門町(ならしびしゃもんちょう)
   建築年代     江戸時代後期/
            明治前期増築・昭和前期改修・平成22年頃改修
   構造・形式・規模 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積51平方メートル

 

●吉岡家住宅は、昭和前期の町家。細い格子を構えた外観や、ガラス障子を多用した簡明な内部環境などが、当時の町家の特徴をよく示す。また、主屋の奥に続いている渡廊下は、近代的で整った意匠であり、旧状をよく残している。

 ・吉岡家住宅主屋(よしおかけじゅうたくしゅおく)
   所在地      奈良市北京終町(ならしきたきょうばてちょう)
   建築年代     昭和10年
   構造・形式・規模 木造2階建、瓦葺、建築面積74平方メートル

 ・吉岡家住宅渡廊下(よしおかけじゅうたくわたりろうか)
   所在地      奈良市北京終町(ならしきたきょうばてちょう)
   建築年代     昭和10年/平成24年改修
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積9平方メートル


●岡本家は、明治期から昭和中頃まで当地で呉服商を営み、主屋は店舗兼住宅として使用されていた。内外を良材で丁寧に仕上げるとともに、中廊下型の平面や小屋組のトラス使用に先進性が認められる。渡り廊下を介して離れとつなぐ。大離れは、土蔵から隠居所に改修して、内部に座敷を設けた建物など、当時呉服商であった時代の建物の様子を伝える。敷地内には、土蔵なども残る。

 ・岡本家住宅店舗兼主屋(おかもとけじゅうたくてんぽけんしゅおく)
   所在地      橿原市八木町(かしはらしやぎちょう)
   建築年代     明治39年
   構造・形式・規模 木造2階建、瓦葺、建築面積279平方メートル

 ・岡本家住宅渡廊下(おかもとけじゅうたくわたりろうか)
   所在地      橿原市八木町(かしはらしやぎちょう)
   建築年代     明治39年
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積37平方メートル

 ・岡本家住宅離れ(おかもとけじゅうたくはなれ)
   所在地      橿原市八木町(かしはらしやぎちょう)
   建築年代     明治39年
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積30平方メートル

 ・岡本家住宅内蔵(おかもとけじゅうたくうちぐら)
   所在地      橿原市八木町(かしはらしやぎちょう)
   建築年代     明治39年
   構造・形式・規模 木造2階建、瓦葺、建築面積55平方メートル

 ・岡本家住宅大離れ(おかもとけじゅうたくおおはなれ)
   所在地      橿原市八木町(かしはらしやぎちょう)
   建築年代     明治39年
   構造・形式・規模 木造2階建、瓦葺、建築面積102平方メートル

 ・岡本家住宅物置(おかもとけじゅうたくものおき)
   所在地      橿原市八木町(かしはらしやぎちょう)
   建築年代     明治39年
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積32平方メートル

 

●冨田家住宅は、石垣で造成した屋敷地を構え、庭を取り囲むように主屋、長屋門、蔵、座敷等の建物を配する。主屋は式台付で、書院窓を持つショエンノマを持ち、奥座敷の欄間は、麻の葉や七宝亀甲等の組子と透かし彫りの板を交互に組み合わせた趣豊かな意匠に整えられている等、多彩な接客空間が明治期の上層農家の生活様態を伝える。特に石垣の上に各棟を並べる屋敷構えは見応えがあり、同様の屋敷構えが散在する当地域の中でも際立っている。

 ・冨田家住宅主屋(とみたけじゅうたくしゅおく)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治23年/昭和45年頃・昭和50年代後半・平成7年改修
   構造・形式・規模 木造2階建、瓦葺、建築面積242平方メートル
 ・冨田家住宅長屋門(とみたけじゅうたくながやもん)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治中期
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積108平方メートル
 ・冨田家住宅米蔵及び焙炉納屋(とみたけじゅうたくこめぐらおよびほいろなや)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治中期
   構造・形式・規模 米倉   土蔵造平屋建、瓦葺
           焙炉納屋 木造平屋建、瓦葺、建築面積70平方メートル
 ・冨田家住宅奥座敷(とみたけじゅうたくおくざしき)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治中期
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積85平方メートル
 ・冨田家住宅南道具蔵及び南寝間(とみたけじゅうたくみなみどうぐぐらおよびみなみねま)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治中期
   構造・形式・規模 南道具蔵 土蔵造2階建、瓦葺
            南寝間  木造平屋建、瓦葺、建築面積46平方メートル
 ・冨田家住宅北道具蔵及び北寝間(とみたけじゅうたくきたどうぐぐらおよびきたねま)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治中期
   構造・形式・規模 北道具蔵 土蔵造2階建、瓦葺
            北寝間  木造平屋建、瓦葺、建築面積48平方メートル
 ・冨田家住宅離れ(とみたけじゅうたくはなれ)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治後期/昭和45年頃
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積28平方メートル
 ・冨田家住宅味噌部屋(とみたけじゅうたくみそべや)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治後期
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積11平方メートル
 ・冨田家住宅井戸屋形(とみたけじゅうたくいどやかた)
   所在地      生駒市(いこまし)
   建築年代     明治後期
   構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積4平方メートル

 

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