「地域と共にある学校づくり」 集いの広場

集い広場
 学校や市町村が実施した「地域と共にある学校づくり」の研修会や取組等の様子を紹介するホームページです。
 また、「地域と共にある学校づくり」を推進する各市町村や学校のホームページへのリンクも掲載しています。 
 研修会の実施報告や取組の取材、リンク先等を募集し、情報交流をしていきたいと考えています。掲載を希望される市町村教育委員会、学校・園は下記までご連絡ください。

人権・地域教育課
  〒 630-8502奈良市登大路町30     
                                     地域教育係     TEL : 0742-27-9837      
 

【取材記事】奈良県立明日香養護学校「ジェラート作り体験」 令和6年10月17日(木曜日)

 10月17日(木曜日)、県立明日香養護学校において、農業・ジェラート屋を営んでいる地元住民を講師に招き、「ジェラート作り体験」が行われました。

 地域の活動に関わり、親しみをもち、また将来の就業に向けて、仕事について学ぶことを目的とし、高等部の生徒たちが講師の方から、ジェラートの材料、作り方や仕事についてのお話を聞きました。

 ジェラートの歴史、作り方、味の決め手など、おいしく作るためのポイントをたくさん教えてもらいました。生徒たちは器具をまじまじと見たり、旬の食材であるさつまいもと栗のにおいを嗅いだり、時には「わー!」と喜びの声を上げ、体を揺らし、興奮した様子でした。

 「ジェラート作りに参加したい人はいますか?」との問いに、多くの手が挙がり、さつまいも、栗のペースト、牛乳、砂糖を手分けしてミキサーに入れ、スイッチを押すなどをしてジェラート作りに参加しました。「全部入れてもいいの?」と不安そうにしている生徒に対して、講師は「大丈夫だよ」と優しく声をかけ、見守る他の生徒や先生たちもそれぞれの工程に携わる生徒たちに労いの言葉をかけており、和やかな雰囲気の中、活動が行われていました。容器からこぼすことなく丁寧に入れることができた生徒たちは達成感に満ちあふれた様子でした。どの生徒たちも終始にこやかな表情でジェラートの完成を楽しみに見守っていました。

 材料を専用の冷凍庫で冷やしている間に、なぜ、地元の明日香村で自ら育て、収穫した果物を使ったジェラート屋をオープンしたのか、仕事についての話をしてくださいました。農業・ジェラート屋をすることで、雇用が増え、明日香村の魅力も増し、村により多くの人が訪れ、明日香村がさらに元気になるのではないかという思いをもって日々取り組まれているとのことです。親しみのある語り口で話されるお話やスライドに、生徒たちも先生も引き込まれていました。

 出来上がったジェラートの試食をしてみると、普段は冷たい食べ物が苦手だが、秋の食材の甘みを感じ、おいしく食べることができたという生徒や、おいしくてあっという間に食べてしまい、空になった容器を少しさみしそうに眺めていたという生徒もいました。

 講師は「今、自分にできることは村を活かし、自分を活かす仕事に携わることであり、それが農業とジェラート屋だった。生徒たちに、働く意義が伝わっていたら嬉しい。」と話していました。

 ジェラート作りを体験し、講師から仕事について学んだことで、生徒の自立と社会参加の意欲を高めることができた活動となりました。

【取材記事】奈良県立宇陀高等学校(大宇陀学舎) こども・福祉科 保育・幼児教育系列 保育園児招待交流 令和6年10月8日(火曜日)

 10月8日(火曜日)、県立宇陀高等学校(大宇陀学舎)こども・福祉科2・3年生の生徒33名(2年生18名・3年生15名)が菟田野こども園5歳児21名・室生こども園5歳児7名の園児を体育館に招き、保育園児招待交流を行いました。

 この取組は、保育園児を招待し、親しく交流することを通じて、子どもへの関わり方、子ども及び保育への理解を深め、将来の自己実現に向けての意欲を育てる目的で行われました。県立宇陀高等学校の生徒が各こども園の園児とパートナーとなり、園児の実態を考慮して作成したプログラムに沿って一緒に活動しました。

 交流においては、「オープニングダンス」「準備体操(ぼよよ~ん体操)」「ジャンケン列車」「猛獣狩りに行こうよ」「コートドッジボール」など様々な活動が行われました。最初は、緊張していた園児もいましたが、生徒との関わりを通して緊張はすぐに解け、楽しく活動できていました。園児たちは、「お兄ちゃん、お姉ちゃんの説明がわかりやすかった」「ジャンケン列車が楽しかった」と話していました。

 生徒たちは、当日までに「言葉の遣い方」「子どもたちとどのようにコミュニケーションを取るか」等の園児との接し方についての学習をし、「ボランティア活動」等の実習も行いました。当日の活動は、3年生が主体となり、「園児が喜ぶような内容」を中心に考えました。体育館の飾り付けも園児の目線に入るように工夫がされていました。また、園児と接するときには、「常に笑顔でいること」「園児がわかる言葉でコミュニケーションを取ること」「園児が使う擬音語の意味を汲み取ること」等に気をつけていると生徒たちは話していました。実践の中で自身が学んだ内容を活動に反映することで、園児と関わることの楽しさや難しさを実感することができた大変有益な活動となりました。

【取材記事】御杖村立御杖中学校 ふるさと納税返礼品についての調べ学習(養蜂場への訪問) 令和6年10月8日(火曜日)

 10月8日(火曜日)、御杖村立御杖中学校の生徒5名(中学3年生1名、2年生2名、1年生2名)が、総合的な学習の時間の一環で村内の養蜂場を訪問し、聞き取り学習を行いました。

 御杖中学校では、「御杖WAKU² TIME」(総合的な学習の時間)において、3学年の縦割りでグループとなってふるさと学習を行っています。御杖の名前から引用された「みるつかむえる」を学校全体テーマとし、「どこへ行っても、どんな苦しいことがあっても、くじけることなく自分の未来に向かって輝ける力をつけよう」「自ら進んで学び、つながりを大切に、えがおで語ろう ふるさと御杖を」というテーマをもってふるさと学習を進めています。

 生徒たちが御杖村のふるさと納税返礼品について調べる中で、漬物、御杖高原牧場と和牛、米、オーガニックコットン、コーヒーショップ、養蜂について取材をしたいという思いが生まれ、それを受けた地域コーディネーターが各所と連絡・調整をとり、生徒たちの訪問・聞き取り活動につながりました。

 当日は養蜂・はちみつ作りをしている方の御自宅に訪問し、蜂の巣箱やはちみつ収穫に必要な道具などを実際に見ながら、はちみつ作りについて説明を受けました。ユーモアあふれる語り口で、時には生徒たちに質問を投げかけながら、説明をしていただき、生徒たちはその内容を一生懸命メモしていました。また、見せていただいたはちみつの収穫の様子の写真やはちみつの収穫に必要な道具を食い入るように見つめていました。事前に考えてきた質問をすることで、西洋ミツバチと日本ミツバチの違いや、季節によってはちみつの味が変化すること、仕事をする上で苦労していることなどを知り、様々な気付きや驚きであふれる有意義な学習の時間となりました。

 聞き取り終了後、生徒は「たくさんの工程と大変な過程があって、はちみつが作られていることがわかりました。とてもすごいと思いました。」と話していました。

 また、養蜂場の方は「御杖村や御杖村の子どもたちのために大きなことはできないが、自分のできることが村や村の子どもたちのためになるのはとても嬉しい」と語っておられました。

【取材記事】奈良県立奈良北高等学校「おうちDEサイエンス2024実験会」 令和6年7月29日(月曜日)

 7月29日(月曜日)、県立奈良北高等学校において、生駒市内の小学生に家庭で手軽に楽しめる実験内容を紹介する「おうちDEサイエンス2024実験会」が開催されました。

 開催にあたって、生徒たちは前年度から実験のアイデアを練り、たくさんの案の中から5つに絞り、準備を進めてきました。

 当日は、約25名の生徒が運営に携わり、26名の小学生とその保護者が参加しました。引率担当の生徒は優しく声をかけながら5つのグループに分けられた小学生を各実験教室に案内し、実験担当の約5名の生徒がそれぞれの教室で実験方法の説明や科学的な原理の解説を行い、小学生たちの好奇心をかき立てました。小学生に分かるようにできるだけ簡単な言葉で話すこと、笑顔で接すること、あまり手伝いすぎないことを心がけて1人ひとりに寄り添いながら、実験をサポートしていました。また生徒たちは他愛のない会話をきっかけに和やかな雰囲気をつくり、小学生たちの心を徐々に開いていきました。そして、小学生は豊かな発想で実験をさらに工夫したり、高校生たちに様々な質問をしたり、有意義な時間を過ごしていました。

 参加した小学生は、様々な実験を楽しんだだけではなく、高校生に優しく接してもらえたことがうれしかったようで、実験の回数を重ねるごとに教室に響く笑い声が大きくなっていきました。保護者は「低学年でも参加できるのかと親子共に不安でしたが、高校生たちが優しく寄り添ってくれているので、とても安心して実験に臨むことができている」「どの実験も手軽な材料ででき、実験方法をまとめた冊子も配布されたので家でもやってみたい」と大変喜んでいました。

 参加した生徒は、「小さい子どもたちと関わることが大好きで、将来何かを教える仕事に就きたいと考えているため、昨年に引き続いてこの取組に参加しようと思った」「科学の力をとおして、子どもたちを笑顔にしたいと思い、この取組に参加した」と話していました。

 5つの実験を終えた後、小学生たちの「どの実験も楽しかった」「家でもまたやってみたい」「来年もこの講座に参加したい」という声を受け、高校生たちは達成感や自己有用感を得ることができました。

【取材記事】奈良県立高取国際高等学校「令和6年度 飛鳥駅前活性化プロジェクト会議」令和6年7月19日(金曜日)

 7月19日(金曜日)、古都飛鳥保存財団において、飛鳥駅前広場及び明日香地域の魅力発信と活性化を目的に、高取町観光協会職員、古都飛鳥保存財団職員、地元自治会長、飛鳥駅前サポーター、地域おこし協力隊による移住者、県立高取国際高等学校の教諭及び生徒により「第1回飛鳥駅前活性化プロジェクト会議」が開催されました。

 飛鳥駅前活性化プロジェクト会議は平成28年度から始まり、この会議から飛鳥駅前活性化プロジェクトとして、高取国際高等学校の生徒と地元住民の交流を目的に「飛鳥駅前ふれあいコンサート」の企画が生まれました。新型コロナウイルス感染症の拡大により会議が中止され、3年ぶりの開催となったため、「学校や地域における現状の情報交換」と「現状を踏まえて学校と地域が協働して取り組めること」についての協議が行われました。

 地元自治会長や飛鳥駅前サポーターの方からは「高取国際高等学校の生徒による飛鳥駅前ふれあいコンサートが地域の方々に好評であり、高校生との交流だけでなく世代を越えた地元住民同士の交流を生むことにもつながっていたため復活させてほしい」という意見が出されました。また、古都飛鳥保存財団職員の方からは「吹奏楽部に限らず他の部活動で参画できそうな部活動はないか」という意見が出され、その意見に対して高取国際高等学校の生徒からは「合気道部の演武や書道部のパフォーマンス等も相応しいのではないか」という意見が出されました。高取町観光協会職員や地域おこし協力隊による移住者の方からは「目的や活動を踏襲するだけでなく、まずは、今関わる人たちで、現状から目的を設定・共有してから、学校と地域でできることを考えていくべきではないか」という意見が出されました。古都飛鳥保存財団の方から「第1回の会議内容を踏まえて、第2回以降の会議の在り方について検討していく」ことが伝えられ、第1回の会議は終了しました。

 参加した生徒は、「初めての会議で思うように自分の意見や考えを伝えることができなかったが、会議の内容や目的が分かったので、今回の経験を生かして次回の会議では自分の考えを積極的に伝えていきたい」「プロジェクトの目的に沿った内容で、自分たちにできることがあれば積極的に協力していきたい」と話していました。

アコーディオン全表示切替

奈良県立ろう学校「奈良タイム・総合的な探究の時間」高等部1年学習発表会 令和6年2月19日(月曜日)