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史跡杣之内古墳群 西乗鞍古墳 しせきそまのうちこふんぐん にしのりくらこふん

記入年月日 2018/06/01

西乗鞍古墳
所在地
天理市杣之内町元山口方
区分
遺跡 | 古墳
指定内容
国指定史跡

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
杣之内古墳群は奈良盆地東縁の布留川南側一帯に築造された古墳群で、ヤマト政権を支える有力集団の実態とその構造を知るうえで重要な古墳群とされています。
西乗鞍古墳は5世紀末に築造された全長約118mの大型前方後円墳です。杣之内古墳群の南部では最大の古墳で、東乗鞍古墳・小墓古墳とともに一群を形成しています。有力豪族の首長墓にふさわしい規模を有する重要な古墳です。墳丘の周辺に周囲より一段高い台状の平坦地があることが特徴ですが、この台状の平坦地は発掘調査により古墳の周濠及び外堤が埋没して形成されたものであることがあきらかになっています。周濠及び外堤までを含めた全長は約165mに達します。さらに古墳の南側では外堤のさらに外側に掘割があることも確認されています。周濠や掘割からは多数の円筒埴輪や形象埴輪、須恵器などが出土しています。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
西乗鞍古墳は墳丘上からの眺望が優れています。昭和7年(1932年)には大阪平野・奈良盆地を中心として実施された陸軍特別大演習において、西乗鞍古墳に設置された統監所から昭和天皇が全軍の動静を視察したこともあり、古墳の頂上には昭和天皇の駐蹕を顕彰する石碑も建立されています。
墳丘周辺の台状平坦地は桜の名所としても知られ、通称「乗鞍山」として親しまれてきました。
「記紀・万葉集」との関連とその概要
万葉集にうたわれた山の辺の道に近在する古墳です。
当資源と関連する歴史上の人物とその概要
有力豪族物部氏の拠点であった布留遺跡に近接し、首長墓にふさわしい規模を有しています。
他地域の関連する歴史文化資源
杣之内古墳群 石上神宮 布留遺跡
問い合わせ先
天理市教育委員会事務局文化財課
電話番号
0743-65-5720

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