出会う 奈良県歴史文化資源データベース

『菅原伝授手習鑑』絵馬 1扁 「すがわらでんじゅてならいかがみ」

記入年月日 2023/04/25

所在地
奈良県葛城市疋田402番地
区分
その他の美術 | 写真・書など
指定内容

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
 『菅原伝授手習鑑』の2段目「道明寺の段」を描く絵馬です。当段を描く絵馬の作例は少なく、主要人物を網羅する画面構成で、芝居の絵看板にも通ずる形式です。幕末以降、武者絵と並んで歌舞伎芝居を画題とする絵馬の制作奉納が認められ全国的にも絵馬の定番画題となります。大坂から奈良にかけて多数残されている傾向が知られ、地域の文化的な状況とともに注目されます。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
 本絵馬は、浮世絵系、芝居絵をもとにした絵馬の制作、また往事の歌舞伎芝居の人気やその受容にもとづく制作奉納などの状況を示す作例です。これらの点は、美術史分野ではいまだ十分に研究が出来ていない領域で、人びとの共有する物語や歴史のイメージ形成に、浮世絵や歌舞伎芝居や絵本類と並んで、絵馬や絵馬堂が果たした役割の考察は、喫緊の課題といえますが、その題材素材としても、かかる作例の重要性は認められるものです。
 また、奉納された前年、コレラの流行もあり社会不安が広がりました。それに対応するため、当時の村落共同体が起こした行動が絵馬の奉納でした。現在のコロナ禍に対し、人びとは科学的なアプローチでこれに対応しようとしていますが、疫病沈静という課題に対し、当時の人びとがどのように対応しようとしたのかを考えるうえで、必要な歴史文化資源と考えられます。
 なお、希望に応じて一般に公開されており、現在まで大切に保管されています。
問い合わせ先
葛城市歴史博物館
電話番号
0745-64-1414

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