
1月25日(水曜日)、県立添上高等学校普通科人文探究コース1年生によって、「曽爾村探究プロジェクト」の探究活動発表会が曽爾村振興センターで行われました。
「曽爾村探究プロジェクト」は、国立曽爾青少年自然の家が主催する「全国高校生体験活動顕彰制度『地域探究プログラム』」の一環として、人文探究コースが開設された令和3年度から実施しています。一般社団法人そにのわGLOCALの協力のもと、高校生が曽爾村内で仕事や体験活動を行い、地元の方との交流を通じて、地域の課題を発見し、地域の活性化について考察する取組です。
当日は、「観光」・「特産」・「伝統」・「行政」の4つの班に分かれて、高校生が考えたアイデアをお世話になった村民の方に発表し、意見交換が行われました。
特産班の発表では、曽爾高原トマトの美味しさを伝えるため、農業体験ツアーの提案や、高校生が考案したトマトを使ったメニューを紹介し、自校の食堂を手始めに、他の高校の食堂にも曽爾村のトマトを広めようといった提案も行われました。発表を受けて、村内で民宿を経営されている方からは、「高校生考案のトマトメニューとして、宿で提供したい。高校生とのコラボ企画としてつながっていきたい。」との提案がありました。
他の班からも、村の資源を活用したエコツアーや、空き家を音楽スタジオへ活用するなどの提案がありました。曽爾村の伝統芸能である獅子舞の魅力発信のために絵本をタブレットで作成した生徒は、「原作の内容を8枚のスライドに盛り込み、子どもたちに分かりやすく伝えることが難しかった。」と語っていました。村民の方からは、「文化継承が課題なので、子どもたちに伝える方法の一つとして、絵本が活用できる。」との意見がありました。
最後に、国立曽爾青少年自然の家の職員からは、「村内でフィールドワークを行った時より、発表内容がより具体化している。探究活動は、調べたり考えたりすることが大切で、結論が出ても、もう一度、課題設定や情報収集に戻るというスパイラルな活動である。曽爾村や村民の方との関わりを通じて、身に付けた探究力を今後に生かしてほしい。」との講評がありました。生徒たちは、来年度入学する後輩に対して、今回学んだことを伝えるとともに、自分たち自身もさらに探究活動を発展させたいという思いを伝えていました。