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能峠南山古墳群 ゆきとうげなんざんこふんぐん

記入年月日 2021/07/20

能峠遺跡入口
能峠遺跡全景
所在地
宇陀市榛原上井足
区分
遺跡 | 古墳
指定内容

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
 能峠古墳群は農地開拓事業に伴い、昭和56年から昭和58年に、奈良県立橿原考古学研究所により発掘調査が実施されました。発掘では、南山、北山、西山、中島の四地区が調査され、縄文時代から江戸時代までの各時期の遺構・遺物が数多く検出されました。なかでも方形台状墓、横穴式石室群、中世墓群は、宇陀地方の墓制の移り変わりを知る上で貴重な遺構でした。しかし、農地造成のためにこの遺跡群が消滅されることとなったため、南山地区の横穴式石室四基と小型横穴式石室八基を、現在の場所へ移設保存しました。今後、ウオーキングルートに設定していくなどの活用を図りたいと考えています。
地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
 宇陀は、記紀・万葉に縁のある地域や伝説が数多く残っており、歴史ある地域と多くの市民は認識していますが、その一方で、多くの市民は古墳といえば、明日香村の高松塚古墳のような大きな石室を持つイメージが強いところです。市内には磚積横穴式石室のような、この地域の特徴を示す古墳が多くあり、榛原石といった地域で砕石されたものを使用していることが判ります。
 この能峠古墳群は、縄文時代から江戸時代までの遺構・遺物が出土していることから、市民にとっては、現代に繋がる貴重な移設保存された古墳であるといえます。また市内では、公開活用されている墳墓が少なく、観光客の方々にも、宇陀の歴史を知って頂くためにも貴重なものといえます。
問い合わせ先
宇陀市教育委員会事務局文化財課
電話番号
0745-82-3976

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