歴史文化資源の概要

絵馬。額装。板四十四枚矧。著色。縦288.0cm（中央）。縦273.7cm（両端）。横455.0cm。万治4年（1661)1月の銘あり。本図は、入港したばかりの大型廻船での荷役の情景と、一方で無事を祝う富商達の遊宴するさまを活写しており、航海安全や海運の成就を願って奉納される近世船絵馬の中でも商売繁盛を象徴するが如き場面設定がユニークといえます。

地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由

この図額にはあった奉納者の名は剥落のために半ば判読できませんが、その屋号から多くは、吉野山の近郷にあたる下市の富商達が中心と見られ、当時の下市の隆盛ぶりが偲ばれるとともに、彼らの金峯山への信仰の証として貴重な資料です。