奈良伝承

 

 




 お祭りでよく見るのは和金といわれる金魚です。それ以外にもたくさんの種類があり、全部で50種くらいになると言われています。私の所では、その中から和金・琉金(りゅうきん)・出目金の3種類を育てているんですよ。

尾を広げ優雅に泳ぐ琉金と三色出目金

 


 今年の品評会で農林水産大臣賞に選んでいただいたのは琉金です。金魚の良さは、泳ぎ方の優雅さや品種の特徴がどれだけ出ているかを見られます。受賞した琉金は、特徴である更紗(さらさ)模様(赤白が混じった模様)が綺麗に出ていたのが良かったと思います。


「金魚は上から見るのが一番キレイ」と太田さん


 金魚は変温動物なので、水温による影響が大きいんです。冬場など水温が低いと金魚は食べたものを消化できなくなるので、水温に合わせて、消化しやすい餌にするよう気をつけています。


①4~5月は金魚の産卵シーズンです。ただ、この時期は水温が安定しないので一年で一番難しい時期でもあるんです。私の所では、稚魚の食いがいいブラインシュリンプというエビ(プランクトン)を餌に使うなど工夫しています。
②生まれて2か月ほどすると選別をします。選別では、色や尾の形を見て、良い金魚を選んでいきます。親の手伝いのつもりで、幼稚園の時から金魚を選んでいたので、今では30~50匹くらいの中からなら、良い金魚をすぐ見つけられるんです。
③出荷できるサイズになった金魚は、竹のすを使い池から取り上げ、いったんいけすに集めます。ここで、運送中に水質が悪くならないよう消化管内に糞(ふん)や餌が残らないようにします(糞きり)。

30〜50匹を一度に見ます。

自家製の「竹のす」で金魚を追い込みます。


 実は、全く考えていませんでした。花に関わる仕事がしたくて、オランダに研修に行ったりもしてたんですよ。ただ、子どもの頃から生き物が好きで、父の後にくっついて、一緒に金魚の世話をしていたので、仕事内容は知っていました。今でも、細かいところは相談しながら父よりもいい金魚を育てられるように頑張っています。

 水質に気をつけて、お客さんに飼いたいと思ってもらえるような丈夫な金魚を育てることです。金魚に興味を持つ子どもが増えてくれるといいですね。


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