平成30年4月23日(月)知事定例記者会見

司会:
 おはようございます。
 それでは、ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日は、ムジークフェストについての発表案件が1件ございます。知事から発表していただきますので、よろしくお願いいたします。


ムジークフェストなら2018 いよいよ開幕!
《資料》 (新しいウィンドウが開きます。)

知事:
 ムジークフェストが直前になりましたので、最近の状況などご報告をさせていただきます。

 今日の報道資料ですけれども、6月に行っておりましたが、連休明けの5月から開催します。内容も大分変わってきております。7回目になります。催し物が随分増えてまいりました。138会場で288のイベントが28日間で行われる、数からすれば奈良にとっては音楽の大音楽祭ということになります。

 もう一つ今年変わったことは、ラ・フォル・ジュルネというフランスのナント市で始まりました、始めたナント市長がのちにフランスの首相になった、有名な音楽イベントでありますけれども、ルネ・マルタンさんが日本にも進出してこられましたが、それが奈良に登場されるということが大きなポイントです。ルネ・マルタンさんが奈良に進出するよということを受けて、5月の連休明けに前倒しができるかという判断をした面もあります。

 その催しの中身は、VIA AETERNA NARA(ヴィア・エテルナ奈良)ということで、ラテン語だと思いますが、永遠の生命、エターナルライフということだと思います。7日から13日に実施します。奈良に来られて、奈良の音楽祭は社寺を利用して、社寺と少しスピリチュアルな音楽を展開しようというようなことだと思います。最近、爆破予告で有名になりましたモンサンミッシェルというパリの近郊の場所で、ルネ・マルタンさんがモンサンミッシェルの教会や聖堂で音楽をされた合唱団が奈良にも来られる。記事風にいけば、あの爆破勧告のあったモンサンミッシェルの聖堂に登場していた合唱団が奈良にも登場、というような、余り脈絡ありませんけれども、そのようなことです。

 それから、ルネ・マルタンさんの中で、社寺だけではなく、お子様のコンサートをするというのも一つ大きなポイント、シルクロードということを随分と意識されている感じがします。シルクロードを意識して、奈良での音楽祭はどのようになるのか、結局シルクロードがあったけれども、クラシックという西洋の音楽が発展したのはここ150年とか200年の間でありますので、そのクラシックの楽しみを我々随分させていただいているわけであります。クラシックがまたポップになっていろんな音楽が出ていますので、音楽の世界はますます発展するというようなことが今ありますが、フランス人の方の感性は少し変わっていますので、あまりこう常道といいますか、ありきたりのことは気に食わないと、もう少し外れていろいろ展示しようというような気持ちがあります。今回もどういうような内容か興味がありますけれども、少し違う、奈良に触発されて普通のクラシックとまた違うようなことを展開されるのかというような感じがいたします。

 ムジークフェストというドイツ名の、ドイツの名前を冠した音楽祭で、オクトーバーフェストなどもその因縁で出てきていただいたわけでありますけれども、今度はフランスの国旗とドイツの国旗を奈良市の一部に少し掲げようかと。ドイツ、フランスの融和という、そういう外交的な目標は全くないのですが、たまたまドイツの名前で、ドイツの名前を冠して、アルプスホルンのようなドイツの関係のあるスイスの山の音楽などもしておりましたら、ナントは海辺でありますので、山の上の音楽してたら、海辺のラ・フォル・ジュルネのようなものが奈良にも来られたとも思いますので、さてどのような雰囲気の28日間になるのかと私自身は興味を持っております。

 それから、奈良の演奏で、梅雨時にチャレンジをして、雨を心配しながらやってきたのですが、雨の心配で一番いつも気にしてたのが春日野園地での4日間の野外コンサートであります。ムジーク・プラッツといっておりましたが、土日、土日に開催するムジーク・プラッツで、沖縄デーが2日あって、子供のファミリーコンサート、NHKさんとの一緒のファミリーコンサートをやるといったようなことを、今年も開催します。

 それから、アウトリーチという、学校や施設で演奏会を展開する。まちの中、それから施設等でアウトリーチをするという、演奏会場で音楽聞くだけではなく、社寺で聞く、広場で聞く、それから学校に来てもらうといったような、演奏の場所をいろいろ多角的にしているということです。

 公演の概要を簡単にご説明申し上げますが、オープニングは、例年どおり大仏殿の中でご祈祷の上、始めます。2ページ目の期間中の見どころということですが、VIA AETERNA(ヴィア・エテルナ)という、少し精神的な雰囲気の名前でもありますし、その途中で書いておりますがシルクロードを意識した音楽・巡礼・静粛といったような、向こうの教会の中はよく響きますので、その中の音楽は割と人気がありますが、奈良は、社寺の中での音楽などは、さあどうかというようにチャレンジしています。社寺でも随分やっておりますが、今度こういうことを機会に、社寺の境内で演奏会場を木造で作って組み立てて演奏会をして、壊してまた次の機会に利用するという木造の臨時シアターの設計も予算でいただいておりますので、そのようなことも関係いたします。

 もう一つは、5月12日に東大寺本坊で、奈良県の吉野杉でバイオリンを作りましたが、澤和樹さん、藝大の学長になられましたが、毎年この音楽祭に来ていただいておりました。朝倉さんという亡くなられたおばあさんがこの澤和樹さんを呼んで来ていただいておりましたけれども、澤和樹さんは和歌山出身の方ですけれども、演奏していただく予定です。

 その次は、ムジーク・プラッツの催しですが、その後、初めて、馬見丘陵公園でもムジーク・プラッツをいたしますということです。それから、春日野園地のムジーク・プラッツは沖縄デーが26、27、それから吹奏楽が6月2日、それからファミリーコンサートが6月3日であります。天気になればと思っています。アウトリーチの数がこのように増えて、幼稚園とか小学校が多いです。

 私からの説明は、以上です。

司会:
 ありがとうございました。

 それでは、ご質問をよろしくお願いいたします。

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質疑応答

フェニックステレビインタビューについて

知事:
 先日、平城宮跡の前で北京のテレビ、フェニックステレビの人のインタビューがあったときは、朱雀門の前で会見させていただきました。テレビに映って、中国のフェニックステレビって世界に発信するんだと言ってました。ちょっとでもそのバックがうまく出ればと思って会見しました。

NHK:
 フェニックステレビの収録地で私ちょっとお会いしました。

 あれはどういう意図で来られて、あの瞬間は何だったんですか。放送はどこでされるんですか。

知事:
 NHKの収録とばったり出会いました。北京で民間放送局、CCTVで、中央電視台という公営の中国のNHKみたいのが大体仕切っております、もう各所、物すごいチャンネルでテレビ放送して、世界でも放送している公営放送が中心です。しかし中国ではフェニックスという民間の香港資本のテレビが中心になっております。

 この前、一帯一路で二階さんが来いというので行ったときに、フェニックステレビの本社にどういうわけか案内されて見学しました。すごいビルが建っていて、ビルの屋上のほうに、部屋の中に回廊みたいなのが走っているような、すごく変わったビルでした。

 そのフェニックステレビのフーさんという女性が、アメリカの大統領とかメルケルさん、そういういろんな分野の方、世界のいろんな要人にインタビューされていました。フェニックステレビの本社で、二階さんと一緒に来た人たちをインタビューしようという番組らしいのです。

 その中で知事という立場、2人だったか4人か忘れたけど、その中で知事さんのインタビューは荒井にしようと決まり、フェニックステレビが来られたということです。それは世界に放送することになっております。

 ここで、知事室でインタビューするよと言われましたが、私、朱雀門ひろばのほうでしてもらえませんかと言ったら、朱雀門ひろばへ行って、向こうはテレビを、僕らは歩いて話ししているのをずっとバックしながら映してくれました。

 長い間話したからわからないですが、朱雀門をバックにして近鉄も映ってたけど、大極殿を映して、そこから遣唐使船も見て、それと胡錦濤さんが贈ってくれた鑑真和上の立派な像が奈良県のパビリオンの中にあるんで、そういうようなものを案内したりして、部屋でセットしてインタビューしたんで、長い時間わあわあ言ったのでどのくらいの時間になるかわかりませんけども。

 質問の趣旨は、知事だからこの観光で地域振興、中国もそうですけど、世界中観光で地域振興してますけど、奈良はどういうことですかとか、このような文化財の保存と活用というのはどういうふうにしてますかとか、そういうような話が中心でした。

NHK:
 知事による海外発信の第一弾とかでなくて、たまたま流れで来られてあの場所を案内したということでしょうか。

知事:
 こちらから申し込んだわけではありません。そういうきっかけで来られたので、奈良の、ああいうなのが世界のテレビに出るとうれしいなと思い、場所を選んでインタビューしてもらったという経緯です。

 すごく如才ないという言い方は変ですけど、ずっと英語でしたが、いろんな要人に会われて、非常にこうやわらかいインタビューでした。

司会:
 よろしいでしょうか。

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県議会議長に関する報道について

奈良新聞:
 先週末に、奈良県議会の岩田議長と暴力団関係者との関係疑惑というのが報じられましたが、それに関してご見解をお聞かせください。

知事:
 見解というほどのものはない。本当ですか。

奈良新聞:
 まあ報じられたとおりというか。

知事:
 報道は『本当ですか』、ということから普通は始まると思います。見解というのは、議会の議長と知事との関係があるからということだと思います。まず『本当ですか』という、そんな印象で、見解までいっておりません。印象というのは、『本当ですか』というようなことぐらいです。

奈良新聞:
 それ以上はございませんか。一般論でもかまいません。

知事:
 仕事の関係でもないし、『本当かなあ』という一般論しかないと思います。

 いや、こう言ってそういう姿勢をとると記事を疑っているように聞こえるから失礼ですが、いや、あんまり真剣に『本当ですか』って記事を疑っているのかと、こう言われそうですが、わかりません。

 ご本人も否定されてて記事が出たということだから、まず普通に考えるのは『本当でしょうか』というのが、ほかの人と比べてもらわなくてもいいけど、私からしても、本当でしょうかというような、こういう口調の感想ですよね。

奈良新聞:
 もちろん、岩田議長との個人的な長い関係があると思います。何かそういったうわさ話などは知事もお聞きになったことはございますか。

知事:
 うん、岩田議長のことは、よく知っております。だから『本当かな?、本当でしょうか?』というのが、それに尽きます。あんまり言うと記事を疑っているようでいけないですが、そういうことはわからないことが多いです。

 また、噂話についても、私は聞いたことはございません。参議院に出てから、もちろん県会議員だからおつき合いありますが、そういううわさは聞いたことございません。耳が遠いのかもしれませんね。

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12年目の県政への意気込み等について

奈良新聞:
 この4月、3期12年目となるということで、改めて12年目の県政の課題とその意気込みというのが一つと、もう一つは、いよいよ来年、あと知事選まで1年に迫ってきて、続投へのお気持ちをお聞かせ願いたいんですけど、2点お願いします。

知事:
 我々、選挙で仕事をさせていただいているのは4年間の任期で仕事しなさいよということですので、それぞれやり方は、首長、市町村、知事、いろいろありますが、私なりに必死でやってきたつもりです。必死にならないとなかなかものはいいように成就しないという思いが、必死になると助けてもらえるのかなという感じで、いろんな面で政府、国の関係の方にも助けてもらってきた。反対する、違う意見の方も県民の方には当然おられると思いますが、励ましていただいた面もありますので、奈良県はいろんな面で遅れていたのを悔しく思って、遅れを取り戻そうという思いでやってきた面があったと思います。

 エピソード的には周産期の医療が遅れていたということが、事件という形で、私の就任したのが5月2日でしたけれども、周産期の事件が5月20日前後に出ました。周産期という言葉自身もあまり知らない、医療のことを全く知らない知事でしたが、何かこれは深刻だと思って救急医療という形で取り組まないといけないと思いダッシュをしました。中央に行って、舛添厚生労働大臣にも会って報告しているうちに、熱心だと、助けてあげようかとなってきたと、今となっては思っています。そのときに緊急医療の基金助成が出たり、今はもう出ないけれど、そのときにいろんなことで出たのを利用して病院が建てられたという、振り返って思い出があります。

 そういう医療のこともきっかけに、その都度必死にしないといけないというような思いはずっとあります。最近でも必死にすると、いろんないい結果を奈良県にもたらしていただいてきたという意味で感謝をしています。

 11年たったわけですけれど、それを振り返るということも必要なので、いろんなことを、今日時事通信の内外情勢調査会で報告するんだけれど、報告の振り返り資料がありますので、報告した後、もしご興味がありましたら参考に配らせていただきます。数字で見る結果と、形で見る結果と、これからどうしようと思っているのかという、三部作でなっていますので、今ご質問あったようなこと、振り返りとこれからのことが、その資料の中で思いが書いてありますので、もし幹事さんと相談して配っていいならお配りしたいと思います。そのような資料は県政報告みたいなものになるので、県議会の先生とか国会議員の先生とか参考資料で例年配っております。とりわけ国会議員の先生は、奈良県の情勢、いろいろな情報を受けられるわけですが、個別の陳情という形で、貴重な情報を受けられます。しかし、まとまった資料的なものはなかなか国会議員の人たちも受けられないので、そういうような形で今までお配りしている資料です。もし参考に見てやろうということでしたら、今日の内外情勢の後にお配りさせていただきます。それに、今までの振り返りと、これからの政策面が出ております。それがほとんどの気持ちが形になったものです。

 あとは身分ですね。選挙で選ばれて仕事できる立場です。世襲でも全く何でもないので、任期中はとにかく必死でやるしかないという気持ちで、残り1年必死でやるしかないので、今までもそうでしたが、あまりこうだと考えないまま来ております。これも必死でやっていると、何か身の振り方というのについてのご示唆がどこかから出てくるかもしれないな、他人任せみたいだけどね、このような立場の者は他人任せみたいなところが基本的にあると私は思っています。立場をいただいて仕事、首長はとにかく仕事しないといけないよと他の首長さんにも言っています。

 そのような気持ちですので、来年どうするかというお問い合わせに対しては、どういう答え方になるのかなというところで、ニュートラルで、いつも得意のニュートラルかもしれませんが、まだ何も考えていませんという感じです。とにかく仕事はどんどんあるわけですので、こなすだけでも大変です。まだ思いを煮詰めて考えるには至っておりません。いつかは判断をして表明せないかんと思いますが、まだ仕事一途でしないといけないかなと思っているのが、今日現在の気持ちという程度であります。

時事通信:
 いつかは判断を表明しないといけないという、いつかというのは、いつぐらいに知事の中では締切があると思われているんでしょうか。

知事:
 任期までには表明しないといけないと思うんだよね。あまりまだ1年近く残っているのにというのが今の気持ちですので、ああ、そろそろしないといけないなという気持ちになるのはいつだろうかなと思ったりはしますが、まだそれも頭にありません。できれば議会で表明するのが普通じゃないかなと思っていますので、議会は何回かあるけども、そのうちの一つかなと。それも議会でやると決めているわけでもありませんし、こう聞かれたので、どう答えればいいか考えながら答えている状況であります。もう3回もやらせていただいていますし、高齢ですしね。

 すごくうれしいのは、仕事の成果といいますか、私から見た成果は随分上がってきているように思いますので、それはとてもうれしいですね。仕事が進んできたなと、自画自賛じゃないんですけど、思うところは私なりにありますので、いろいろやりたい、これをしたいと思ってきたのが形になったり、数字になったりしているのがとてもうれしいなと思います。

毎日新聞:
 政策の課題ですが、時事通信の講演に出されているようですが、1つだけ上げていただきたいのと、あともう一つ、身の振り方については他人任せみたいなところがあるとおっしゃいましたが、その意味するところは何ぞやと。

知事:
 いつも言ってることをできるだけ短くいうと、奈良県の課題はポストベッドタウンだと思っています。ポストベッドタウンというのは、奈良県はこの三、四十年、80万人から140万人になった。これはベッドタウン現象そのものですね。経済成長で大阪に人が集まって、働きに来る人が集団就職などで来て、実際集団就職で来た人が奈良に住まわれて町会議員になっている人もおられるんですよね。それで人口が60万人。今、平成13年から急速に人口減少に見舞われております。急速な人口減少、急速高齢化に見舞われている、ベッドタウン現象の現場だと私は思います。ベッドタウン全体として、すごく大きなベッドタウンという特色があると思います。

 ベッドタウンの特徴は、ご子息のための働き場がないというところです。ベッドが中心ですので、働き場が、事業所がない。実際奈良は統計上も事業所が少ないという状況であります。そのポストベッドタウンが課題、一言ではポストベッドタウン克服ということ、それになる。具体的な課題として言いますと、ベッドタウンになると皆一挙に高齢化されるわけですけども、高齢者の方、ほとんど終の住みかとして奈良を選ばれたので、高齢者の方を医療とかケアで大事にしないといけない。我が国は皆保険で相当の支えがありますけれども、奈良県政の課題としては、医療保険の持続性が今、財政的な意味でも問われています。超高齢化対応ということで、日本全体で問われているわけですが、その現場でもありますので、皆保険の持続力を維持しないといけないという制度の課題と、現物の医療提供をいい質と量にしないといけないと、偏差がないようにしないといけないと、これは我々現場の大きな課題であるかと思います。

 高齢者が健やかに暮らしていただけるような奈良県にするのは、ベッドタウンでしたので、高齢者になられた方、もとからおられる方、社会増で来られた方を含めて、140万人から急速に人口減少しているわけですけど、健やかに終末を送ってもらうのが、最大の課題、第一だと思っています。そのための医療、救急医療をはじめ、今度は在宅医療までする必要がある。これは各県の課題でもありますが、奈良県はベッドタウン現象が顕著にあらわれる県だということで、課題だと思っています。

 もう一つは、ベッドタウンの課題は、若者の働き場がないということです。若者が働く場がないとベッドタウンから必ず外に出ていかれます。外に出ていかれて帰ってこられないと。親御さんが鳥の巣状況で置いておかれるというのがどこでもあります。それは日本全体が地方で教育されたのを吸収して回っている高度成長の時代は、それでも一つ大きな馬力だったんですが、行くところが東京だけで、全体として回らなくなっている感じはいたしますので、これからは教育されたベッドタウンの中とか近辺に働く場をつくるという課題が日本全体であるんじゃないか。育てて教育をして就職をされるのがその地域の周り、もちろん大都市なり外国に行かれてもいいわけですが、基本的にその周りで働く場がある地域にできないかというのが2つ。若者に働く場をつくるのが奈良県の顕著な課題だと思います。

 戦前までは農業がそういう場だったんですね。戦争に行っても帰ってこられたら農業ができたのが、兵士になって家を出てしまった方は帰る場所がないので、上野で物乞いをする兵隊さんが出たというような時期もあったわけです。それは、うまくいかないとそのように国がなってしまうという一つの例だと思いますが、帰ってくるホームタウンがあるのはとても大きなことだと思います。ホームタウンの中で働く場があるようにしておくのはものすごく大事だと思っています。今の現下の若者の働く場がないのも課題ですが、日本全体としてはとにかくふるさとを離れて、帰れば働く場が何かあるよと。昔は農業だったけど、今は農業以外の産業を用意しておかないといけない。いらっしゃいというのは、家で老父母が待っているだけではなく、働く場が待っているという地域にできないかと。これは課題の2で、とても大事なことです。

 その2の方の課題の具体化は、1つは企業の誘致で努力をしてきましたが、企業の誘致件数は29年では全国11位、28年は全国12位の件数になりました。今、一番企業の立地が多いのが静岡、兵庫、埼玉などですが、面積が少ないけれども、その件数は増えています。これは高速道路の効果が大きいと思います。それと津波などが来ないので、海岸から内陸に動いていることも大きいかと思います。内陸に動いてグローバル経済の中で日本の経済も生きているので、物流とか交流があれば内陸でもモジュールをつくることでその産業が発生すると。農業とか林業だけじゃなくて、第2次産業、第3次産業が発生する。また、第3次産業の中で山の中でもインバウンドの交流、観光というのが大きな産業に育ってきましたので、観光産業を山の中で取り入れると。これは各県、温泉や観光地がありますので、これをどのように取り入れるかが、田舎で若者の雇用という一つのパターンだと思うと、これには奈良もチャレンジする値打ちがあろうかと思います。

 課題に戻りますと、若者がホームタウンを出るときに、出ていかれてもいいんだけど、帰る場所がある、働き場所があるということを各地で用意することが日本ですごく必要かなと思っています。奈良県の課題でもあるので、その2つの課題、ポストベッドタウンという捉え方が奈良県の場合はできますが、高齢者のケアを完璧にできないか。これは目標として健康寿命日本一を目指すという課題に直結すると思います。健康で長生きできますよと、奈良県ではと。今、男性が3位、女性が18位ですが、これを1位にしようという目標を持っておりますので、だんだんそのように、この10年間で目標に近づくということではないですけども、そちらのほうへ目標を立てて寄ってきているような気がします。

 若者の産業はまだまだ、昔は、ベッドタウンになって人口が増えるとうれしい、うれしいって、それだけで終わっていたのが多少残念ですが、経済の活性化になりますので、これはちょっと時間がかかっているけれども、企業誘致の面では成果があって、ホテル誘致という面でも成果が見え始めています。ホテルのレベル・量はまだまだ低いんですが、奈良県はホテルがもっとあれば、ホテル産業、観光産業というのはとても大きなことで、インバウンドは大きな産業の元手になってきていますが、関西の好景気の一つの大きな要因です。観光消費の9割が大阪と京都だけで消費される。周辺の神戸も含めた兵庫県とか大津のある滋賀県、奈良のある奈良県などは、その9割の京都・大阪の消費をどれだけ分散させるかというのが大きな焦点になってきている時代です。

 一言が長くなりましたが、ポストベッドタウンと、高齢者のケア、それと若者の働く場というのが、連動した一つの課題だと思います。

 2つ目は、選挙は他人任せということはどういうことか。私なんか見ると、役人だなと思われているんじゃないかと思いますが、そのとおりだと思います。選挙に出た経緯を自分で思うと、参議院に出るときも退官の日に二階先生から電話があって出ろと言われて、よくわからないまま出て勝たせていただいたというような僥倖(思いがけない幸い)のエビデンスですけどね。今でも褒められるのは、森さんのときで支持率6%のときによく出たなと。何も知らなかっただけで、他人任せが成功のもととは思っていませんが、不遜にも出たんじゃないかというふうには思いますが、そのような経緯がありました。

 知事選に出たときも参議院で公認だったからいく予定でしたが、柿本さんがどういうわけか知事選に出ろとおっしゃったので、派閥の古賀先生に相談したら、暗に行けとおっしゃったので、行きました。選挙はもちろん戦わないといけないのですが、幸いにして勝たせていただいたということです。

 2期目は塩見さんという医師会長が出たのですが、それも勝たせていただいて、3期目は山下さんが出たけど勝たせていただいたというふうに、その都度仕事の延長で選挙が来たんだ、出るのか出ないのかと言っているうちに出ることになって、選挙に通過させていただいたと思っていますので、今、仕事の面では、努力は一応しましたが、選挙通というほどのことは全くない。自分で言うと不遜だと言われる、選挙をそんなに冒涜しちゃいかん、選挙は神聖で大事なものですが、そのような経緯で選挙を乗り越えさせていただいたと自認をしていますので、他人任せではありませんが、きっかけもそうですし、応援もいろんな人の支えで勝たせていただいた結果にすぎないというふうに思っております。ですので、そういう意味の他人任せということだと、ご質問を受けて思います。

 そのような選挙の様子ですので、仕事は一生懸命しないと申しわけないというような気持ちで仕事に向かっているというのが、仕事、仕事で役人くさいと言われるかもしれませんが、仕事で成果を見せるのが一番のお返しだと、この首長の立場で思っています。選挙はそのような、何かミッションといいますかね、天命があれば誰かから支えられてしないといけないし、もういいよというような天命であればもう潔くやめないといけない。他人というか天任せというような感じかな、表現がうまくできませんが、お天道さま任せのような、振り返るとそういう感じになります。

毎日新聞:
 そうすると、これまで推薦とか支持とか、いろんな政党関係者含めてあったと思うんですが、そういった人たちの意見も参考にしながら決められるということですか。

知事:
 まあそういうことになりますよね。天命がどこから、天がどのような形でご指示されるのか、宗教がかった言い方かもしれませんが、今まではそういうメッセージが来て、わかりましたと言ってきたような気がするので、そういう決め方がいいのか悪いのかわかりませんが、迫力がないなと思われるかもしれませんが、私は役人上がりですので、仕事で成果が出ればうれしいなと思うタイプです。私ごときがこんな知事をさせていただいてという気持ちは常にありますので、先ほどの奈良新聞さんのご質問でもありましたように、まだフラットな、仕事で正直頭がいっぱいです。いつかまたそういうメッセージが来れば、そのときの判断ということになると私は思っています。3期もさせていただいたので、奈良がよくなっていればいいなとずっと思っています。

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事務次官退任について

奈良新聞:
 セクハラで、今度また事務次官が1人やめられるかなとかいう感じですかね。それから御所の出身の前川さんはちょっと前ですけど、おやめになって、官僚のトップクラスがばたばたとなってということで関心を集めた。知事もそういう世界には長くいらっしゃって、何かこう、ああいうのを見て、何か感じるところというか、知事として行政をやる場合に、あれでは国が頼りにならんなとか思うのか、どうですか。

知事:
 そうは思わないが、もうオールド・ソルジャー、老兵ですから。昔の役人です。奥野誠亮さんほど古くはないが。政と官の関係ということだと思います。忖度したかしないかとかいう、政と官の関係がどうなっているのか。

 政と官で、やっぱり三権だから政と官の官は行政、国は議院内閣制です。政と官が上のほうで一緒になっている、党と官邸という形で政と官というような形もありますけれども、現場では自民党あるいは与党・野党と霞が関という、国会と霞が関というようなことになります。その中で官邸と中枢の財務省とか官邸の役職ということで、昔は、こういう言い方はおかしいが、もっと政と官の結びつきが、コミュニケーションがものすごくあった。昔の時代の最後ですが、政治家の席に呼ばれてけんけんがくがくの議論をしたこともありますし、政治家の席には、若い番記者が来て、何か取っ組み合いのけんかになるような議論、僕自身はあまりそれはないが、そういう現場を何度も見て、熱っぽいちょっとした宴席が数多くあった。

 一つの政と官の関係のパターンで、懐かしいという、あれはもうないのかな、昔は族議員というのがあったので、主計のほうに対して予算を確保してもらうのに与党体制、55年体制だったから族議員が僕らの役所では頼りだった。族議員の方と議論をして、どれだけ予算をとるか。予算がどんどん増えていくような時代だったので、予算の獲得、配分行政、配分政治と言われるような、予算をとって配分するような高度成長の時代を反映していたのかと思います。だから族議員の先生とよくけんけんがくがくの議論をした覚えがある。渡辺美智雄さんとか、大蔵大臣をされていても各省の役人を集めて議論したり、お酒飲んだりしたのは懐かしいと思いますが、それはスタイルとしていいのかどうかというのはもちろんあると思いますけども、どういうようなシチュエーションだったのかという判断も、シチュエーションも変わってきているからというような見方もあるかもしれません。国の財政がまだ、建設国債で財政が回っていた時代で、高度成長だから、予算をどのように処理するかみたいなときだから、各省一生懸命になって予算、予算、予算って予算要求に一生懸命になっていた。

 今、予算で借金ばかりになってきているので、財政再建をどうするかということになると、財政再建の族議員ってもちろんあまり人気がないし、各省も寄りつかないので財務省が孤立するような、今でも予算の配分はあるけれども。昔はたくさん予算あるから、財務官僚、大蔵官僚というのは、もてもてなのでね。それにどれほど気にかけてもらうかというのは、ある面必死になっていたような感じがします。大蔵官僚も、そういう意味では懐があるから、様々な仕掛けで予算配分をする。ばらまくわけです。するとそういう中で、その過程にどれだけ入っているかで随分その省の仕事が違う、そういうことに腐心した時代の一番最後にちょっとかかっているかどうかというような思いがある。

 その後、随分変わったような気がしますので、今、おっしゃるような、福田さんと前川さんと、官僚の中でも財務省はやはり財政、こんなに債務が膨らんでいるので、財政再建を、すごく気にしている。僕らも気になります。このまま破裂しないか、動脈瘤みたいに膨らんでぱかっと破裂しないかというふうに気になります。

 それに対して高齢化社会だから、皆保険で社会保障しないとやっぱりもたない。今は借金をして健康維持をしているような状況です。国民の人の貯金があるからそれが借金に回っているが、限度があるかもしれないというおそれがあります。そんなに心配する限度はないとリフレ派は言うが、そうかなというのが少しある。政治はとにかくそのとき保てばいいというような傾向も確かにある。小泉さんの時代から、政治はそのとき保てばいいというような傾向もあるから、よく言われる将来を心配しているのは誰だということになる。別に役人だけではないと思うが、役人は、特に財務は、こんなに借金が膨らんでどうしようと思って寝られない思いの人も本当にいる。どのようにこの借金の解消に何十年かかっても軟着陸していくかというのは、とても大事。

 昔は戦争をしようみたいなことが各国にあったので、これが大きな間違いだった。そういうことを絶対してはいけない。借金の今、高齢化社会を抜けきるまで、ポスト高齢化社会ということだと思います。高齢化社会を抜け切るまでこの仕組みをどのように維持するかというのが大きなこと、それは財政がもつように。それで消費税を上げなくてはと思っていますが、政治は消費税増税からいつも逃げ腰であるように思います。それが大きな背景にあると思います。消費税増税に政治家を引っ張り込むのに財務省は必死だと思いますので、その一環で様々なものが出てくるのかなと思います。これは霞が関の行状ということではなく、政と官の関係をすごく深く見なくてはいけないと思います。我が国はどのように向かうべきかということを深く見なくてはいけないと思います。

 国政全体の大きな話ですので、私ごときが言う話ではないかもしれませんが、これだけいい国になってきたのを、どれだけ借金が膨らんだからといって潰すわけにはいかない。外国に大国主義が出ているからといって、けんか腰になって一泡吹かせようなんて思ってはいけない。隣近所はかえられない。隣ともうまくやって高齢化の人たちが安心できるようケアをして、国家の財政、仕組みが破綻しないような民主主義をどう立てていくかという、非常にチャレンジングな課題があると思います。

 高齢化になるといろんな問題が出てきて、きしみが出るので、移民でやるとか、昔みたいに戦争でやるところはないと思いますが、しかし用心しなくてはいけない。大恐慌を乗り越えようと思って、戦争経済で乗り越えようとルーズベルトが思ったというような報告が今出てきていますが、そういう挑発に乗ってはいけないと思いますので、非常に問題の最先進国であるのでチャレンジングな立場にあると思いますけれども、平和にソフトランディングができるようにというのが大きな課題。役人はそのように考えている人が財政にはいますが、政と官との関係というのは大きなポイントだと思います。物の見方をちょっと大きくしてしまう癖があるのですが、そんなふうに見ています。

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旧優生保護法不妊手術について

共同通信:
 旧優生保護法のことをお伺いしたいのですが、先週奈良でも新たに1人の資料が見つかり、さきの会見でも知事は資料保全の大切さについて言及をされていたと思います。国のほうで4月中に市町村や医療機関、障害者施設を対象に資料保全をするようにと通達を出すというような動きもありますが、先立って愛知県や長野県ではもう知事のほうで、県のほうからそういう資料保全をしなさいという通達を出しているところもあります。奈良県としては国の動きに先立ち、そういったことをする予定があるのか。また、そういった資料保全についてどう考えているのかをお聞かせください。

知事:
 資料保全は大事なんですけど、どこの資料かということになります。資料保全を一般的に言うのももちろん大事ですが、こういう資料を保全しているのは、やはり管掌といいますか、行政、県とか市町村とこの場合は医療機関かと思います。これだけ報道されていますので、それと資料がありますかということをこれから調べることになります。奈良県の場合では、特に県庁という行政組織の中での資料は調査は実施をしております。リーチのかかるところは実施をしております。都道府県に対する国のほうが保存しなさいよということは、直接の我々の要請です。その他の医療機関や、その他でも保存しなさいよというのを県が言うか、国が言うかという、ちょっとやり方の分かれ道があろうかと思っています。こちらのリーチのかかるところは当然したいと思いますし、実施をしています。

 そのほかの機関、医療機関がとりあえず出てくるかなと思いますが、医療機関にしなさいよと県が言うのかということですが、むしろ私の感じでは、国が率先して言ってもらって、県が追随して一緒にお願いする、現場でお願いするというパターンがいいのかなというふうに思っています。国の積極的な対応に、積極的に追随したいというふうに思っていますが、けれども、独自でというのもあり得ると思います。国がそういうふうに動かれるような気配もありますので、それを待っているというような感じです。こういう調査をしようという中で、色々な文書が出てくる風潮になっていますので、その保存というのは、県でできるもの、あるいは委託を受けてするものは、積極的にしたいと思っています。

共同通信:
 情報公開のことですが、昭和24年からと、奈良県の場合は、そうなっていると思うのですが、もしかしたら、その請求対象になっている個人の方が亡くなっている場合もあるかもしれない。北海道では、そういった場合に備えて、本人でなくてもご親戚だったりご親族だったりが情報公開できるような仕組みはできないかと検討を始めたというのがあるのですが、奈良県のほうでも、そういった場合は、個人情報があるのでご本人や委託された弁護士とか、それ以外の方というのも、情報公開を見直すということもありますか。

知事:
 とりわけ遺族、本人が亡くなられたら遺族というステータスのある人には情報公開ができると思います。奈良県では遺族の方が、例えば本人の損害賠償請求権を相続されるステータスもありますので、当然個人情報であっても遺族には積極的に情報を開示すべきだと思います。その遺族からさらに近親者というとこになりますと、どこまで遺族扱いができるかというようなことになりますので、基本的には遺族がおられたら、その請求権は遺族に帰属するというのが民法の基本的ですので、関係者も遺族の方の判断に従うということが必要かと思っています。

 そのような情報は、個人の情報か公の情報か。助けるよという弁護士個人、あるいは民間の市民団体というのは、遺族の判断に従っていただくのがいいかと思います。遺族は、もうそんなことしなくていいよとおっしゃれば、そういうことで請求権は遺族に一身的に本人にかわって帰属しているように思いますので、私のまだ十分な検討ではないかもしれませんが、今の感じでは個人情報が含まれた情報については、そのように思います。請求権のある方には当然ある情報を、役に立つ情報であればなおさらのこと開示をする必要があると、すべきであると思います。

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「ミ・ナーラ」オープンについて

毎日新聞:
 イトーヨーカドーの跡地にミ・ナーラができますが、知事として期待だとか含めて、一言、二言、三言いただければ。

知事:
 株式会社やまきさんは、東京の方ですが、二度ほど来られまして、イトーヨーカドーの活用の仕方というのは、あそこは、そごうが入ってきて、長屋王の跡です。長屋王が高市皇子の息子で、天武天皇の孫だったか、皇族につながる方が藤原家との確執の中で一夜にして謀反の疑いをかけられて、あそこは盛大な産物が集まった屋敷、天皇候補でもあったと思うのですが、それが一夜にして自死されて、奥さんと子供が飛んできて、その日の夜のうちに自死されたという館なので、そのお墓が平群にある。小さなお墓として村の人が守っているのですが、やまきの方が来られたら、ここはそういうとこですから長屋王にぜひ敬意を払ってくださいということから話を始めました。そういうふうに敬意を払わないと、長屋王さん、恨みは持たないと思いますけれども、やはりそういう場所、平城京があのように復原される過程にありますので、そういう場所を利用されるのは大変ありがたいことですけど、そういう屋敷跡でありますのでということを、まず私のほうからお願いしました。

 もう一つは、あそこは、島村楽器店というのがありますが、朝日新聞の女性の方が島村楽器店に通ってレッスンを受けているという大きな記事、奈良版で一番上の5段の半分ぐらい占める記事になったので、その記事を読んで島村楽器店にちょっとバイオリンを習いに通い始めた経緯がありました。やまきさんに、島村楽器店は残るんですかと言ったら、残りますとおっしゃったので、えらいプライベートなことですみませんが、その程度のまだおつき合いだということですけど、島村楽器店は残るということは、その様子がそういう物販でもなかなか難しい物販ありますが、島村楽器店の前に演奏ステージがある。そこでお昼、ランチコンサートがあるので、それも聞きに行ったりしてましたので、それも残すとおっしゃったので、ああ、雰囲気が大体そういうことから話が始まって、雰囲気がよくわかってきました。

 物販もあるが、そういうイベント会場が今まであったのを精力的に残すということです。そういうやり方もあるかなと思って、やまきさん、東京のさまざまなところでそういう新しいまちづくりをされていますので期待しています。イトーヨーカドーの中で、そういうまちづくりだけではなく、そのほかのまちづくりに、まちづくりブームのように思いますが、まちづくりで観光を魅力アップしようというのが世界中みんなやっております。まちぶらです。テレビでもよくまちぶらのキャラクターが出ておりますが、まちぶらを、あるいは建物の中にまちぶらをつくるということです。そのようなのを楽しみにしています。どのようなまちになるのか、楽しみにしています。

 あそこはまた平城宮跡がちょっと西のほうにありますし、県営プール跡地のホテルとコンベンションセンターがありますので、歩いて行ける距離にそのような魅力があるのは、大宮通りプロジェクトの一つのポイントになればというふうに思っています。あそこの前にきれいな植栽をしておりますけれども、あれは県が植栽したきれいな花ですので、いつも県が力入れて植栽しているのを宣伝させていただいていますが、全体としてきれいになればというふうに思っています。また団体バスのようなものがあそこに来ればいい。今、すしの手巻きの店が、ロイヤルホテルの前にありますが、毎日10台ほど団体バスが駐まる。そうすると毎日400人から1,000人も毎日平日でも来るそうです。だからすごい集客で、それも一つのエンターテイメントです。そういうものがどんどんどんどん出てくればいいなと。

 ありきたりではなく、サービスをすると喜ぶという、喜んでいただけるということで、ちょっと逆に自慢になりますが、旅行の口コミサイトの人気ナンバーワンが東大寺、奈良公園、それから猿沢インのサービスと、この順番だったのが、最近では1位が猿沢インのサービスになった。要は親切にアピールを直にするとそのようなことで、1位猿沢インのサービスで、2位で東大寺で、3位が奈良公園というふうに、いっときかもしれませんが。ああ、有名な大仏かというような喜び、楽しみ方ではなく、目の前でこんなことを説明してくれるんだというサービスのほうが、個人の直撃サービスのほうが口コミサイトではだんだん受けてきているというような感じがします。そのような現場にもなればおもしろいな、奈良はおもしろいことも。USJみたいな大きなテーマパーク、なかなか奈良ではないので、ミニミニテーマパークみたいになればと思います。

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県庁舎の受動喫煙対策について

知事:
 (喫煙スペースの貼り紙について)NHKさんから話しがあり、「できるだけエレベーターを避け」の、「できるだけ」を削りました。

NHK:
 PRしていただいてありがとうございます。

知事:
 「できるだけ」だとエレベーターに乗ってたばこくさいときがあったということを経験したので、「できるだけ」ではだめだ、削ってくれと言ったら、「喫煙後はエレベーターを避け階段を利用しましょう」と。「必ず」までは入らなかったけども、「できるだけ」というのをやめて。それと、喫煙室はちょっと囲われて、敷地内だけども囲われているだけなので、もう少し冬なんか温かくして排煙施設があるような喫煙室をつくって、そこで個人の分煙をして、上がるときは階段でこそこそ上がって部屋の隅で仕事をするといったように、分煙体制がもう少し徹底すればご意向に沿うかなと思って。

NHK:
 いや、県民というか観光客もみんなそうしておられます。知事、その心としては、もう喫煙後はエレベーター禁止というぐらいのお気持ちでいいわけですか。

知事:
 そうなんですけど、「必ず」と書いてないのが多少不満なのですが、これで実効性があればいいかなと。

 そこまで言って、私の体験からいくと、二度とエレベーターでたばこくさい空気がないようにしなくれということです。口を押さえて来る人も、マスクかけてエレベーターに乗る人もいるが、階段が10階も20階も上がりませんからと思ったりします。あまり規則の形でやるのと、こうして気持ちを伝えるのと、色々なやり方があるので、職員の方のご機嫌をうかがいながらこのようなことを、記者さんのご機嫌もうかがいながら。積極的に忖度をしていただければと思います。

産経新聞:
 それはどこかに張られるとか。

知事:
 もう張ってある。敷地内の、喫煙室にあります。喫煙室にあって、こういう注意書きが張ってあるのですが、喫煙後はできるだけエレベーターを避け階段でと、階段の絵も入っているのでアピールし、喫煙室に張って守るようにと。こういうところで話題になると、職員の方がエレベーターに乗ると審査されるといいますか、注意されそうだから回ってくれないかなというやりとり。

産経新聞:
 それはエレベーター前には張られないんですか。

知事:
 エレベーターには張らないです、喫煙室で張る。喫煙者は、エレベーターに乗る人はいないという前提だから。喫煙場所でこう張って、注意してくださいというようなこと。

NHK:
 エレベーターに張ったほうが、奈良県というのはしっかり取り組んでいるんだなって観光客の受けもいいと思います。

知事:
 わかりました。ちょっと検討します。もう実行一点張りだったから。

司会:
 よろしいでしょうか。
 幹事者さんもよろしいですか。
 それでは、これで定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

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